旧(アイマスな)駄目人間の溜り場

(アイマスにはまってる)駄目人間の駄目な毎日。の跡地。

猫の地球儀 焔の章

2010-01-02 23:59:59 | 
作者は秋山瑞人。
世間では「イリヤの空、UFOの夏」で有名な人だと思う。
自分では以前読んだ「鉄コミュニケイション」のノベライズがえらくおいしかったので、
調子にのって買った物。

よくわからないまま、適当な小説だと思っていたら騙されました。
びっくりするほど、猫まみれでちゃんとSFな小説でした。ええ、びっくりだ。

まずは猫まみれ。
なにしろ、通じて1度たりとも人間が出てこない。
出てきたのはせいぜいで人間型のロボとそうじゃないロボと、猫。
ていうか、設定的に、人間の滅んだ宇宙ステーションもしくはコロニーに、
知性を獲得したネコが生きて、ロボを使役している、という状態なので、人間は欠片もいない。
すべて登場人物がネコ。というか、登場猫物とでも言えばいいのか。

そして、SF。
お話的に何も知らず楽しくみんなで住んでいるコロニーを脱出してでも、
他の場所、まだ見ぬ自分たちの生命の源であろうところに至りたいよ。
というフロンティアなスピリッツにあふれて、軌道計算をしたりとか、
既存勢力、宗教勢力の妨害迫害から逃げたりという、お決まりといえばお決まりなんですが、
宇宙物、SF的にとてもおいしいお話で。
それがなぜか全部猫で展開されるという不思議っぷり。
途中からお話が面白くてそんなの気にならなくなりました。
うん、普通に面白い。

そして上下巻構成になっていたようで、上巻にあたる、この「焔の章」だけだと、
びっくりするほど続く。になっていて超困りました。

あぁ、続きが気になる。
早い所、続きである「幽の章」を買ってきて読みたい。
ちゃんとした感想はそれから、そんなこんなでした。