旧(アイマスな)駄目人間の溜り場

(アイマスにはまってる)駄目人間の駄目な毎日。の跡地。

ラッシュライフ

2010-01-01 21:44:52 | 
作者は伊坂幸太郎。
以前読んだ、デビュー作「オーデュボンの祈り」の次の2作目にあたるらしい。
読んでから知りました。

内容としては、「オーデュボンの祈り」とは違って、「陽気な~」のほうに近いような、群像劇。
パトロンに弱み握られている画家、職業空き巣なお兄さん、
画家志望で宗教に入っちゃった駄目人間、絶賛不倫中のおばさん、
求職中で仕事がぜんぜん見つからないおっさん。
これらの人々が軸となって、お互いに独立したように進行しつつも、
ひょんなところでバッティングしたりして、お互いに影響を与え合って、
最後に物語が収束していく、という。

群像劇として、さらに小説として、それぞれの時間軸を微妙に崩しながら、
それが最後に一本につながっていく様は、あぁ、うまいなぁ、と純粋に思えました。
うん、すごい。

群像劇がきちんと展開して、ちゃんと収束していく様は、本と何を読んでもすごい。
バッカーノ!とか、パルプフィクション(これは映画ですが)とか。
で、これはそれに加えて、時間軸までいじってあり、さらにそれが最後につながるってのが、
もうほんとにすごい。

そんなこんなで、なかなか面白い本でした。すごいなぁ、伊坂幸太郎。
そして、確か前に映画だったかドラマだったかになった「死神の精度」もこの人のか。
機会があったら読んでみよう……。