旧(アイマスな)駄目人間の溜り場

(アイマスにはまってる)駄目人間の駄目な毎日。の跡地。

狼と香辛料 17巻

2011-07-13 23:28:27 | 
好きシリーズの狼と香辛料のラスト?
副題が「Epilogue」となっていて、短編集。

16巻でとりあえずの決着はつきましたが、
その後、ホロとロレンスがどんな感じに落ち着いたのか、5年後のお話。
あとは、いくつか短編が、という構成。

一番の感想は、「末永く爆発しろ」で確定。
5年後のお話がメインというか。
ホロとロレンスが、店を完全に構えることになり、内内でのお祝いが。
それで呼ばれたのが、本編中でかかわりのあった、エーブやノーラなどの女子勢。
道すがらロレンスのことを思い出しながら話のネタにしたり。
と、もう一方では、店を構えることになっててんやわんやなホロとロレンス側。
と双方からの視点が描かれていて、もうなんていうか、甘すぎる。

女性陣のホロ苦い思いとか、ロレンスをバカにしつつ、当時を思い出したりな話が、
そのまま女子会な感じで、楽しげで寂しげだったり。
ロレンスはロレンスで昔の女が来ることで、てんやわんやしたり。
それにもまして、ホロとロレンスのいちゃつきっぷりが、
蜜月っぷりが、酷い。酷すぎて、砂を吐く。
もうそのくらい、だだあまでどうしようもなかったです。

ええと、つまり、その、最後の最後までラブラブでした。

ハロー、ジーニアス 2巻

2011-07-12 23:53:21 | 
作者は優木カズヒロ。電撃文庫から出ている奴。その2巻目。
友人から借りたので。

で、2巻目である。
前回の話の流れで、無事に陸上部をやめ、天才であるジーニアスの八葉さんのいる、
第2科学部に所属することになった主人公と、その友人の女の子の有屋さん。
このいわゆる普通の女の子、有屋さんと、天才の八葉さんが少し仲良くなるお話。

で、まぁ、流れとしては、そうやってまだ若干距離感は残る二人ですが、落ち着いてきた所で、
部のある部室長屋の撤去が持ち上がり、それこそ学生運動にまで発展しそうになって……。
そんな感じで、いつの間にやら大昔の学生運動の流れになっていたり。
で、それに絡めて、二人の主人公に惚れている女の子の距離感とか、
相手側の統括委員会の人間模様、部を円満にやめたことにより仲良くなった陸上部連中など、
色々とそれぞれおいしいところは色々ありました。
ありましたが、ううむ。

やっぱり前巻に引き続いて、八葉さんの天才描写が非常に控えめで、
そして前巻以上に、少なくなっていて。
もうふつうにみているだけではただの一般人である。
また、ジーニアスと普通の人との差というか、差別とかもほとんどまったくといっていいほど、
クローズアップはされておらず、個人的には非常に不満である。
もっと、こう、そのあたりはやってほしい。
あとは、八葉さんの特化領域についても、今回まるで問題にしていないですし。

「学園都市」という設定というか、ギミックについても、主人公が身分証、電子マネーを兼ねる、
とか言われている学生性をなくしても、普通に生活ができていたり、
最後の落ちというかで使われた、主人公と同じ寮?に住む先輩お姉さんは、
正直なところ予見できまくりで、意外性も何もなかったですし。
ううむ。

なんか、こう。
面白くないわけではないのですが、いろいろと惜しいなぁ、と。
そんな本でした。

遊牧の民 ベドウィン

2011-07-10 23:27:26 | 
古書店で見つけて買ってみたもの。
サウジアラビアの砂漠の奥地?、ルブ・アル・ハーリーに住むアール・ムッラと呼ばれる、
遊牧民の部族について、彼らとともに2年近くを過ごした著者D・P・コウルという人が、
書いたもの。

もともと社会科学、人文人類学的な視点から彼らのことをまとめた博士論文がもとになっており、
かなり詳細というか、ただの紀行文ではなく、彼らの社会の中での暮らしぶりや、ジェンダー、
宗教観についてなどガッツリまとめられていて、
異国情緒あふれる題名に反して、ガチガチのまともさで、それなりに読みにくい。

とはいえ、ほとんど聞いたこともないような、サウジアラビアの移動放牧を生業としている、
部族の暮らしぶりは、とても興味深い。
なにより、彼らが牧畜、と言われて、自分を含めて普通の人が連想するであろう、
羊、ヤギ、馬、牛などの家畜は飼育せずに、メインに扱う動物がラクダというのが、
一番変わっているだろうし、興味を引きました。

移動にも使い、且つ、そのラクダが良質の乳を出す存在でもある。
んで、移動性牧畜で、砂漠地帯ゆえに、水を求めてきわめて広範囲を、
季節的な規則性はあれどかなりアバウトな、というか、雨、水を求めて動く彼らの行動の原理。
部族、クラン、リネッジなどの社会生活など、非常身興味深い。

のだが、いくらかやはり問題というかも。
というのも、石油資源の豊富なサウジアラビアの話であり、書かれた時期が1970年代という事。
当時ですら、彼らのこれから現代の変革が待っていて……、
という扱いをされており、現在の彼らがどうなっているか考えるととても複雑な気分になれる。
当時ですら、完全に牧畜だけで生活をしているとはおおよそ言えない感じで、
移動しての牧畜を生かして、政府から国境警備の任を受けていたのですが、
それこそ、湾岸や昨今の情勢とかで、どうなっているのかなぁ、と。

とはいえ、ほとんど想像も難しいような、文化圏の違う人の伝統的な話っていうのは、
やはりそれなりに面白かったです。読みづらくはありましたが。
そんな。

ニッポンの評判

2011-07-05 23:10:33 | 
新潮新書の本。著者は今井佐緒里という人、
ではあるが、副題の「世界17か国最新レポート」のとおり、17か国にいる現地在住の人が、
それぞれの国からレポート形式というか、現地に住んでの実際に感じた日本の話を、
エッセイというか、レポート形式で綴ったものを、
まとめているだけというか、そんな感じ。

なので、なんというか、本というかはエッセイ集のような感じで、
どうにもこうにも軽いというか、感想に困る感じ。
なんていうか、どれも、ふぅん、っていうような、それこそ2chとかで見る、
海外から見た日本のそれみたいで。
たいしたことないと言ったら失礼ですが、それ以上が無いというか。

ううむ、ともかくそんな感じで、感想に困る、
そういうのが好きな人ならそれなりに楽しめるでしょうが。そんな。

コーヒーの基礎知識

2011-07-04 12:26:46 | 
食の教科書のシリーズの一つ。まんまのコーヒーの本。
A5サイズの8割以上がカラーページで、写真や図を非常に多用している。
内容はといえば、それこそまんまのコーヒーについての入門的な本。

植物としてのコーヒーのこと、収穫後から焙煎するまでの流れ、
コーヒーの焙煎について、軽くではあるが、方法を紹介し、手焼きの方法についても言及。
それからメジャーな淹れ方、ペーパー、ネルのドリップ、フレンチプレス、サイフォンについて、
有名店の店員さんからのアドバイス入りで紹介し、
その他の、器具やカップ、アレンジコーヒーや、アイスコーヒーの淹れ方にも言及。

淹れ方の次は、コーヒーの主要な産地について。
国別に15か国以上、主要な産地の気候や、メインの品種、その地でのコーヒーの歴史、
特徴などが紹介されている。

さらには、コーヒーの雑学として、コーヒーの歴史、日本での受け入れられ方、
最近の認証コーヒーについてとか。

本当に入門な役割の本として、極めてわかりやすく、コーヒーについての知識が紹介されている。
とりあえず、コーヒーに興味のある人はこれ読めば大体大丈夫なんじゃないか、というくらい。
ものすごくわかりやすいし、手広い。

タイトルに偽り無しの本当にそのまんまの本でした。
それこそ教科書のような。

それでもコーヒーを楽しむための100の知恵

2011-06-24 23:16:11 | 
読める環境にあり、暇だったので読んでみた。
気合の入ったコーヒーの学問的な本ではなく、雑学的なコーヒーにまつわるそれこれについて、
徒然といった感じでまとめてある本。

基本の雑学や、最近はやりのブランド、認証のある豆について。
昨今のシアトル系カフェの台頭や、日本のカフェ文化の概略。コーヒーの相場など。
実際にコーヒーを入れたりの知識などはあまり取り上げられておらず、
コーヒーにまつわる、といった雑学が多い。

若干知っている話も多かったですが、それを含めて適当に楽しめました。
つまりは、気を抜いて、それこそコーヒーを飲みながら、ゆるゆる読める。
そんな本でした。
コーヒー好きな人なら読んでもいいかも、と。

とある飛空士への恋歌 4

2011-06-11 23:59:59 | 
4巻目である。
お話的に大分佳境のようで、前巻で戦死者が出て、戦場でやっと兄妹二人帰還できての続き。

同級生から戦死者がでて、島が戦場になって、と今までの平和っぷりが嘘のようになって、
現実に打ちひしがれてみたり、仲間の死を弔ったりしてみたり。

そして、遂に、クレアとカルエルの告白からのお互いの正体暴露の流れが、
分かっていても素敵というか、ドキドキせざるをえない。
この辺のネタばらしどうするんだろうな?と思っていたところで、
告白の後に暴露というある意味一番おいしい順番にしてガッツリ取り組んできれたりで。
非常においしかったです。

で、それの関連が片付かないままで、さらに次の戦闘が。
妹が戦闘から離脱して、謎キャラだったイグナシオがまさかの高性能キャラとして、
後部席に座って出撃して、また大活躍だったり、
クレア嬢が死に掛けになって謎パワーを復活させたりと。

主人公がまだ練習生故に、普通に出撃できないレベルであり、
その辺をどうやって活躍させるのか的な問題が色々あったり、
次巻の展開で匂わされた、クレアを人質に出して……という展開含めて、
どうなのかなぁ、というか、ううむ。
そもそも、今回のお話のテーマというかがロミオとジュリエットな訳で、
結末に期待していいのか悪いのかというか。
なんかそんな感じでして。

全然まとまってないですが、そんな。

ジャンヌ・ダルク 愛国心と信仰

2011-06-10 12:19:18 | 
著者は村松剛という人。
ちょうどゲームのジャンヌダルクと同じ位に購入して、お勉強に、と思っていたのですが、
ゲームの方が先に終わってしまい、随分経ってこちらもようやく読み終わりました。

内容としては、そのまま、乙女、ジャンヌことジャネットさんの当時の動きを、
世論というか、フランスの動きと絡めて分かりやすくそれなりに客観的に書いたもの。
ゲームではほとんど分かりませんでしたが、ジャンヌが実際に軍をひきいて戦った期間は、
わずか1年少し程度ですごく短い、故にやったことというかも分かりやすい。

それにしても、その辺りを見ると、よくもまぁ1年程度でイギリス相手に領土回復をしたな、と。
まぁ、彼女の行動が基本的に理に適っていた、とか、
当時の状況をふまえて解説もしているんですが、何故ジャンヌがそのような判断が出来たか、
という点に関しては深く言及していないのが残念といえば残念である。
とりあえず、彼女は聡明で、自然と理に適った動きが出来ていた、というのはわかるんですが。

序盤の家庭環境から脱出するための神の声では?とか、
例の如くの魔女裁判の経過の哀れさとか、その後の復権とか。
後は、ゲームにも出てきていたキャラが、ちゃんと元ネタがある人だったりと、
そういう意味でも楽しめました。
ラ・イールとか普通に将軍だったり、ベルトランとジャンが本当に準騎士として参戦していたり。

そんなこんなで、ゲームである程度予習していたおかげで楽しめましたが、
本自体は軽いさわりみたいな感じで、軽く読めました。
もう少し突っ込んだ、例えば、ヨーロッパのキリスト教界の中のフランス中心志向とか、
百年戦争としっかり絡めて、とかのも読んでみたいかも、とそんなでした。

アメリカ先住民のすまい

2011-05-31 12:00:00 | 
著者はL.H.モーガンという人らしい。岩波文庫。

なんでも、L.H.モーガンという人は「古代社会」という論文で有名らしく、
その後編、というか、1つに出来なかった残りの部分がこれらしい。

ともあれ、タイトルのとおり、アメリカ先住民のすまい、のタイトルのとおりに、
新大陸発見時にアメリカにいた先住民、所謂インディアンの暮らしについて、
かなり細かく、詳細に書かれたもの。
すまい、となっているんですが、すまい、という住居を知る上で必要になるため、
インディアンの部族、氏族、胞族などの基本的社会構造。
それに伴っての家族関係、親戚関係のあり方を紹介し。
そしてそれから導かれる彼らの暮らしぶり、住居の解釈がしっかり書かれている。

当時の彼らの暮らしから、一家族や個人で家をもち、維持する事が極めて難しいため、
基本的に住居は数家族が共同で住み、内部の部屋によって区切られるとか、
かまどの構造、数、そして彼らの歓待のしきたりから、
家の家事の仕切りをしていたのは女系の人であるなど、
興味深い事がたくさんあって、その手のものに興味がある人にはたまらないないようでした。


ただ、毎度の事ですが、あいもかわらず自分の浅学により、
アメリカ先住民の部族名をぽんぽん出されてもあまり把握できなかったり、
アメリカ大陸の河川や地名の名前も然りだったり、
そもそも、北アメリカ大陸+中央アメリカ全体にわたるインディアンの本なので、
範囲が広すぎるだろう、って言う位だったり、色々難しい部分はあったのですが。
後は、作者が19世紀の人なので色々と情報が古いとかもありましたし。

それにしても、その手のものに興味のある人には面白いものでした。
「古代社会」も機会があれば読んでみたいなぁ。

生物と大絶滅

2011-05-16 15:00:00 | 
スティーブン・スタンレー著、長谷川義和・清水長訳。
定期的にセールをする謎の出版社、東京化学同人から出ている、
海外の本を和訳しているシリーズの1つだと思われる。
ちょっと変わった古書店にあるのを発見して、とりあえず確保した物。
表紙にトリケラトプスがいて、それだけでも目がひきつけられる。

で、内容としてはタイトルそのまま、生物の絶滅、しかも大絶滅と呼ばれるような、
大規模な物について、じっくりしっかり、200ページを超える全編フルカラーで、
写真・図も豊富に語られれている。

大絶滅、といえば、大抵の人は白亜紀末期のK/T境界の恐竜絶滅が……、
と意識が行くだろうが、そこも充分取り上げながらも、
そもそも生物における絶滅の定義(つまり生息域を減らすなどではなく)から、
大絶滅と呼ばれるものとは、そもそもどういうものなのか。という定義付けからはじまり。
地質年代の中で、先カンブリア紀から順に、カンブリア爆発の後の絶滅、
オルドビス紀、デボン紀、ぺルム紀末、中生代のそれぞれの紀の末、
などなど、主要な現在で言われる大絶滅の時期を、
それぞれ、どのような種が減ったのか、どの程度の割合で、
その減少の特徴は?考えられうる絶滅の原因になった物は?と、
それぞれについてしっかり語られていて、極めて読み応えのあるものになっている。

著者の持論として、基本的に大絶滅の原因は、気候変動の寒冷化。
というのがあるようで、どの絶滅の原因でもそれが非常にプッシュされていて、
白亜紀末のK/T境界のイリジウム濃度の異常についてもたいした問題ではない扱いには、
もはや、乾いた笑いしか出てこないのですが。
それにしても、寒冷化の論拠として、海洋のプランクトンの堆積速度の変化や構成種の変化、
プレートテクトニクスなどによる、極地方への大陸の移動など、
論拠もそれなりに示されていて、これがまた面白い。

通常の絶滅としては、見逃されがちな小型だったり、植物種だったりに、
しっかり注目して取り扱っているのもまたよかったです。

恐竜に関しては、ほとんど表紙詐欺のレベルでしたが。

とはいえ、生物の絶滅と、気候の変動、特に地学分野のプレートテクトニクスなどから、
原因を出していく、というのは格別に興味深く面白かったです。
その辺りに興味のある人なら楽しめるかと。
若干古めであり、本自体が馬鹿でかいのが問題ですが。
そんなこんなで、読むのに時間はかかりましたが、とても面白かったです。