薄墨色の
枝に
白い小鳩が
とまって
いるように
見える
あれは
十月桜
マイペース
か
はたまた
あまのじゃく
か
なんて
訝しむ
皮肉屋さんは
こちらの方で
ただ
ただ
自身の
咲き時
と
散り時
を
見知っている
だけの
唯一無二の存在
そもそも
花が
咲いていないとか
花は
いつ咲くべきとか
嘆き
欲するコトを
ほんとうは
恥ずべきでは
なかろうか
そこに
根を張り
冬を越す
覚悟を
備えている
すべてのモノ
を
ただ
ただ
称賛すべき
では
なかろうか
いつも
焦り
決断の時を
見誤りそうになる
自身の
根っこを
覗いてみたいよ
あまりの
浅はかさに
驚くあまり
高笑いしてみたいよ
もっと
もっと
強くなりたいんだと
大きな声で
叫んでみたいよ
いつか
咲くべき日は
かならず
訪れる
そう
信じていたいよ
シアワセ
の
瞬間
や
象徴として
ココロに
留めている
光景が
だれしも
あるだろう
映画
ノッティングヒルの恋人
の
ラスト
に
ベンチ
で
読書する
ヒューグラント
に
膝枕してもらう
ジュリアロバーツ
が
微睡んでいる
様は
ワタシに
とっての
そのうちの
ヒトツ
エルビス・コステロ
の
ＳＨＥ
が
流れてくると
こっちまで
シアワセ気分で
まいっちんぐ
なのです
公園で
つい
ベンチを
見かけると
座りたくなります
（お年寄りかよ）
ベンチは
ただの
長椅子
ではなく
ある時には
となりで
微笑む
大切なヒトとの
距離を
はかる
幸福感測定器
ある時には
となりに
居なくとも
ココロに
腰掛けているであろう
大切なヒトとの
つながりの
重みを
量る
存在感測定器
つまりは
大切なヒトを
想うコトに
没頭できる
幸福
の
在り処
それが
ベンチ
なのかな
