考えるのが好きだった

徒然でなくても誰だっていろんなことを考える考える考える。だからそれを書きたい。

近況報告

2014年08月02日 | 教育
 読者の皆様お久しぶりです。
 久しぶりの記事です。ここ数ヶ月、忙しいのやら何やら、まあ、仕事で相当に脳みそを酷使していたので全く記事、というか、文章を書く気になりませんでした。

 思ってもみない転勤で、なんとまあ、俗に言う、地域のトップ校に勤務し始めました。希望を出したわけでもなんでもないのに。(しくしく。)

 忙しい理由は、生徒のエネルギーレベルが総じて高く、反応も速く、仕事も速く、ああ言えばこう言う傾向も強く、相手をするのにこちらも高いエネルギーを要求されるからだと思っています。(年寄りにはなかなか厳しいですよぉ。)
 学習が非常に重視されていて、授業の進度もやたらめったら速い。(速く進むだけが能じゃないとも思うのですが。)今までの2倍くらいの速度なので、ただただ予習が大変です。それから、テストの採点。ちょっとやそっとの問題だと皆できてしまいます。(もちろん、サボったやつはできてませんが。)差が付きません。ということで、まあ、英語の場合だと、問題の量が増えます。作文が増えます。かつ、彼らは(もちろんそうでなくては困るのですが、)たくさん書いてくる。これもかこれでもかというほど、書いてくる。また、作文の場合、それなりに理にかなった書き方をしてくるので、それが本当に正しい表現か、あるいは、適切かの判断が難しいことがある。よって、採点がめちゃくちゃ時間がかかって大変になる。ふー。

 でも、ついこの間まで中学生だった彼らには、悪しき学習法が染みついています。これを取り除くのがなかなかです。それでも、優秀そうな生徒はすぐにわかってくれるし、もともと知的好奇心が強く、試験に出る出ないに関係なく、学習に興味を持つ。わかることより、わからないことに挑戦する気持ちが相当に強い。もちろん今まで面倒を見てきた生徒にもこうした生徒は必ずいたし、学力を伸ばしていました。しかし、未知に対する挑戦を実に肯定的にとらえる傾向がこれまで勤務してきた高校の学習風景との大きな違いではないかと思います。
 図書館でぶらぶらしていたら、ある生徒が、古典がよくわからなくて苦手だから何を読んだら良いのか教えて欲しい、と聞いてきました。低学年でも読めそうな説話集を紹介したら、全集の重い1冊にもかかわらず借りていく。私は正直言って、とても懐かしい気持ちになりました。わからないこと、自分の苦手なことに出会ったときに、その弱点をピンポイント攻めるのではなく、逆に広範囲に、深くとらえて補強を試みる策だからです。私もそうでした。こうした方法は、「今風」の学習方法ではありません。しかし、底力をつける意味ではおそらく最強の方法です。時間はかかり、労力もかかる方法は効率が悪い、とイマドキの生徒は嫌がります。ところがこの学校の生徒は(すべてではないにしても)敢えてそっちの方を好む。私は心からほっとしました。まだまだ日本も棄てたものじゃない。
 本校の生徒の何人かは必ず、東大や京大に行きます。(行かなきゃ、よほどサボったということだ。)卒業生を見ても、世の中心で活躍しています。(そりゃ、良いことも悪い点でもいろいろ活動していることでしょう。)今の生徒が社会に出るとき、彼らがどのような活躍をするか、私はそちらに関心があります。(この話題は、今の社会情勢から、長く深く、訳わからなくなるのでちょっとお休み。)

 雑談が通じるのが面白い。(だから、ブログ記事がなかったのだという気もします。)イマドキの子だから、素直で従順な側面も強く、トップ校らしく、「教師に期待しない」という面も見られる。「自分でやればわかるもん。」「そう、そう、そうなんだよ。先生の話を聞いてどうのこうのより、自分で辞書引いてやっていけばそれで独りでに力が付くんだよ。」---後者の台詞はもちろん私です。
 「先生の話、面白い。」と何人かに言われました。「同じ話が多い。」とも言われたけれど。自分でより良く考える力を付けてもらいたいと思っています。

 でも、やっぱり。非常に、つ・か・れ・る!!!!!!!
 はふ~~~。

4 コメント

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お久しぶりです (わど)
2014-08-25 01:37:11
ときどき訪問させていただいてます。お元気のご様子、安心いたしました。ご転勤でしたか。ご苦労さまです。こちらはtwitterにはまり、というか忙しい毎日に140字制限の読み書きがお手軽で、ブログはすっかり放置状態。仕事中の読書はつづけていますけどwww。
以前より精神状態もいい環境でお仕事されてるご様子、嬉しく拝読させていただきました。くれぐれも肩こりと脱水症にお気を付けなさいますよう。失礼いたします。(^o^)
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お久しぶりです (ほり(管理人))
2014-08-26 23:27:51
わどさん、コメントをありがとうございます。

お久しぶりです。わどさんもお元気そうで何よりです。
私、twitterやってないからなぁ。内田先生のはパソコンで見てるけど。

新しい学校は、とにかく疲れる学校です。はふ。
で、間違うな、と言うと、大部分の生徒は、次には間違えません。よくできる、とはそういうことをかなり含む思います。記憶力も相対的にいいんだね、きっと。
謙虚な生徒が多いです。生意気な子は、まあ、あまり伸びそうにありませんね。これはどこも一緒かな。

特別にできる生徒には、今のところお目にかかってません。今はいないのかな。

「あ、それね、私も気になったけどよくわからないんだって。」と返答しても馬鹿にする様子がないのは、生徒、立派。

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「よくわからない」 (わど)
2014-08-29 14:01:22
きっと「あ、それね、私も気になったけどよくわからないんだって。」を、むしろ喜んでいるんですよ。自分の疑問解決に何も役にたたない返答を楽しむ余裕がなく、「そんなの関係ない」といいきる精神なら、学習をつづけられないと思います。
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そっかー (ほり(管理人))
2014-08-30 13:00:45
わどさん、コメントをありがとうございます。

なるほど。
中途半端な状況を享受できなかったら、勉強はできるようになりませんものね。
「先生がわからないことなのだから自分がわからなくてもかまわない」という感覚の反応もある気がしますが、まあ、私の方も、そういう類いの質問が来たら、ほぼ必ず、その後で、何かしら思いついたことや調べたことで返事をします。
低学年の場合、「考える方法」が身についてないので、まあ、そんな感じで、私を通して具体的に「考える」ということを体験していってもらえたらいいかなと思ってます。よって、私の解答が正しいか否かという結論は、どうだって良いんです。
知識を教えている気は更々ないから。
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