考えるのが好きだった

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素直と従順は違う

2014年10月20日 | 教育
 生徒は、素直でなければならないと思う。しかし、それは「従順」とは異なろう。
 「素直」は、英語の動詞で言えば自動詞っぽい概念だろう。しかし、「従順」は他動詞的で、従う相手、ことのほか「人間」を必要とする。おそらく何らかの権威があった上での相対する概念である。(人を主体とした場合、非常に多くの場合、相対性は他人との関係にあろう。)しかし、「素直」の方はありのままに、対象が人間でなくとも、むしろ対象がなんであれ、心が開いている感覚だ。
 数学であろうと英語であろうと、勉強する際に大事なのは、「素直」の方である。対象とする学問に対して、心を開いてありのままに受け入れることが大事だ。そこに、自分独自の感覚を紛れ込ませると、途端に勉強はできなくなる。
 「従順」は教師に対する言になろう。しばしば、先生に対する従順さが勉強に対する素直さにつながるが、(なぜなら、先生は勉強を教える存在だから、非常に多くの場合、先生に従うことが勉強をすることそのものになる。)必ずしも相容れないものである。
 ところが、どういうわけか、近年は勉強や学問に対する素直さが、従順さと変わりないものとして捉えられている気がする。持論になるが、今は、本当に「相対性」、「人間関係」に立脚した世の中だと思う。学問や勉強に対しても、権威や点数など(←同義だね)ばかりが重視され、人知ではどうしようもない絶対的な世界観が軽んじられているように思うのだ。
 これでは子供は自己の成長させられないだろうし、従って、能力の伸長という観点での学力も高まるわけがないと思う。

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