キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

陽春花形歌舞伎 雷神不動北山櫻

2009年04月29日 | 今日のキモノ

   10日も前のお話で恐縮ですが…
 タイトルのとおり、歌舞伎に行ってまいりました!

 今日の着物:雲居に御所車訪問着(ヤフオク)
 今日の帯:源氏香袋帯(ヤフオク)
 今日の半衿:鶴刺繍半衿(大須骨董市)
 今日の帯揚:アイスブルー縮緬帯揚(祖母のもの)
 今日の帯締;水色青丸ぐけ紐(着付けの先生にもらった)
 今日の足袋:細身白足袋(広島の杵屋)
 今日の草履:花刺繍花緒草履(松屋)
 今日の簪:金トンボ玉(ふちこまさん)

 今日の演目『雷神不動北山櫻』に合わせて、雲の絶間姫にちなむ雲がもくもくの着物です。舞台は平安時代ということで、御所車に源氏香、と。どちらも今日はじめて身につけるので、気持ちもわくわく。
 この着物はヤフオクで何とまぁぜんぜん競らず2900円で落札しましたのよ。これだからオークションってスキ♪訪問着に袋帯なんて、せれぶな奥様みたい。でも2900円。むふふふ。(安いもん買って自慢するのは関西系の特徴らしい)

 そして今日は、広島から『ゆうけいさん』もいらしてくださいました。このブログがご縁で知り合って、今日が初対面。けれどもすぐに打ち解けるのは、キモノ縁のおかげですわね。mayさん・にっぽんちゃんと一緒に、まずは加寿也でランチ。板さんにお願いして、特製ランチを作ってもらいました。

 名づけて『遠山の金さんランチスペシャル』…季節の素材、桜鯛に桜海老ということで『遠山の金さん』なんですって。お刺身はぴっちぴち、キンメの煮付けは絶妙の味つけと火の通し、桜海老はさっくさく、ウニはあまーい。しあわせ~。

 お酒もランチに合わせて『初夢桜 純米吟醸』を選びました。みなさんいける口で嬉しい。


 劇場でおーこさん・ぶるちゃんと合流して、まずは集合写真。それぞれ気持ちの華やぎが伝わってくるコーデですわ。

 キモノな記念写真は後姿も撮るのがおやくそく。

 今回は海老蔵が五役を演じるということで話題になっているのです。いいもん・わるもん・ちょっとおまぬけなひと…それぞれ声の出し方も動きも違って、別の人みたい。早代わりにおおっとなったり楽しい楽しい。
 一幕目は『毛抜』。天井に磁石があって、簪が鉄だから何ゆえに髪が逆立つのか??なんかB級カルトマンガのようですが、そのへんのおおざっぱも歌舞伎の味なのですねえ。
 
 幕間には『最中アイス』をいただくのが掟!

 歌舞伎にはけっこうみなさんキモノでいらっしゃるのですが、今回は特にキモノ率が高く、行き交うひとを眺めるのも楽しゅうございました。オーソドックスなコーディネイトあり、アンティークキモノで来ている一団もあり。

 そのなかで、ひときわ目を引く方がいたのです。まず、半衿に惹きつけられました。丹念な日本刺繍の風神雷神…演目にちなんでおられるのですね、かっこいい!と思ってさらに帯を見ますと、お太鼓には図案化された海老が大きく。前帯は海老蔵の紋所、三枡が。うわーーー。今日にぴったり…。
 着物は黒紫茶の光沢のある素材。大島かな。その片身にすうっと織り模様が通り、なんとも粋でいらっしゃるのです。髪もつややかに結い上げられ、鼈甲の簪。ため息が出るような着姿、失礼と思いながらも目が離せませんでした。

 次の幕は『鳴神』。おっ、これは見たことがあるー。雨を降らせる龍神を閉じ込めている久米寺の弾正を、雲の絶間姫が色仕掛けでたらしこむ話。「このふわふわとやわらかい、先っちょにつまみがあるものは何じゃ?」「そりゃ乳じゃわいなぁ」なんて、海老蔵と芝雀のやりとり。歌舞伎って、、、面白い。

 笑っちゃってのどが渇いたわー。

 最後の幕は『不動』。
 悪事が露見した早雲王子(海老蔵)の捕り物シーンが延々続きます。目も綾な仕掛け、捕り方の舞うような動き、歌舞伎ショーって感じです。素敵だわー。でも、なんか見ているうちにその動きが『ドリフの体操教室』みたいに見えてきたんですけど…というよりも、ドリフのあの動きやなんかって歌舞伎の伝統の上にあるのでしょうね。うむ、芸事ってこのように伝播していくのだな。

 などなど邪道な感想をいろいろと持ちつつ、しっかりと海老蔵を堪能したのでした。歌舞伎ってホント、エンターテイメントですねえ。

 終了後、お洋服組も一緒に記念撮影!ぶるちゃんのご主人が、愛犬タップくんとともにお迎えに来てくれたので、シャッターをお願いしました。

 おはつのゆうけいさんと夜の名古屋を楽しみたい気持ちもあったのですが、家庭のためにそのまま帰宅。しかしゆうけいさんは悠々とひとり酒を楽しまれたらしい、流石です。でも、こんどはゆっくり飲みたいですね。
 楽しい仲間と楽しい歌舞伎。元気をもらった一日でした。


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8 コメント

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そういえば (Q)
2009-04-30 00:50:29
 泡坂先生の短篇に『鳴神』というのがありました。そのものずばり、歌舞伎の鳴神にちなむもので、雲の絶間姫が鍵になる、少しミステリアスなお話。(短篇集『ゆきなだれ』所収)

 ああ、その泡坂先生ももういらっしゃらないのだなあ……。 
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ご無沙汰でした~ (りら)
2009-04-30 10:09:42
時々覗きに伺ってはいたのですが・・・エヘヘ
葉さん、華やか~♪
着物で行くと歌舞伎見物のお楽しみも一層ですねぇ。
いつもながら、皆さん本当に楽しそうで、いっつも単独着物な私は、羨ましいです。
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楽しかったです~ (ゆうけい)
2009-04-30 16:18:46
名古屋1泊2日はとっても充実の旅でした♪
歌舞伎もすごくワクワクしましたね~。
そういえばドリフっぽかった(笑)
次回は是非夜の名古屋もご一緒くださいませ~!
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蔭桔梗 ()
2009-05-01 17:22:33
>Qさん
 実はこのブログのカテゴリー『キモノ本』は、泡坂妻夫さんの『蔭桔梗』をキモノ乙女のみなさんに紹介しようと思って作ったのですわ。キモノを巡るひとの思惑が細やかに描かれていて、しみじみと思いいる作品。
 初めて読んだ頃は、まだご存命でいらしたのですが…。

 『鳴神』は未読です。読んでみたいと思います。未読の作品があるうちは、読むもんにとってはまだ生きていらっしゃるような気持ちがしますわ。
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嬉しゅうございました ()
2009-05-01 17:24:40
>りらさん
 『お洒落狂女』復活、たいへんうれしゅうございました。わたくしのコーデの「すちゃらか」部分は、りらさんの影響も大なのですわ。先達ですわ。これからも楽しいコーディネイトを見せてくださいましね。
 めりけんでキモノ。かっこいいです!
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また遊びましょう ()
2009-05-01 17:28:20
>ゆうけいさん
 名古屋旅、満喫していらしたようでなによりです。初めてお会いしたけれど、やっぱり初めての気がしませんでしたね!またどうぞ、いらしてくださいませ。
 実はわたくし、名古屋で飲むときは今回みたいに家庭に後ろ髪を引かれることが多く、あんまりお店もしりませんの。旅先の方が帰らなくっていい分・・・。
 というわけで、旅先飲みもご一緒できたらいいですね。でも次回はよろしくね。
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華やか (うまこ)
2009-05-02 19:22:18
すてきに見栄えのする訪問着ですね
地味な着物よりこのような感じが
葉さんのとってもよくお似合いです。
着る人を選ぶ着物だから
お買い得だったかしら。
帯を替えるとまた違った感じになるから
意外に着回しが効きそうですね。
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うわーい ()
2009-05-02 22:50:51
>うまこさん
 ごぶさたですう~。
 ブログは毎日のように拝見していますが、しばらく生うまこさんにお会いしていません。骨董祭も行きたかったんですが…。

 おほめに預かり光栄です。わたくしも、「しっとり奥ゆかしい」系のキモノよりも、こういう「どうじゃどうじゃ」みたいなんの方が自分らしい気がしていますの。
 これからも、いろいろ彷徨うわたくし。どうぞいろいろ、ご助言くださいまし~。
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