7月23日に住宅の床下営巣群を現代式縦型巣箱に移植して4週間が経過しました。その
間、女王蜂が逃げないように「ハチマイッター」を取り付けたままにしていました。働きバチ達
が1分間に10匹程度が花粉を運ぶようになれば「ハチマイッター」を外す予定でしたが、一
向にそこまでの活発さが認められませんでしたので、付けたままになっていました。
そんな中、先日の観察で働きバチの出入りがほとんど見られなくなりましたので、思い切っ
て内検をしてみることにしました。
移植時から比べるとかなりミツバチの数は減っていました。女王蜂は見つけられませんで
したが、数は少いものの産卵は確認出来ましたので、女王蜂が生きており、産卵しているこ
とが判りました。卵は一つの巣房に一つだったので、複数個が生み付けられる働蜂産卵の
様子はありませんでした。
ところが、上の写真は床下にあった巣板を切り取り移植したものを撮影した写真ですが、
何か変です。新女王蜂が誕生するであろう王台があります。そして蓋が出っ張っているオ
スの有蓋蜂児巣房が沢山あります。また、移植時に巣枠に巣板を固定するために取り付け
た輪ゴムも、移植後数日で噛み切られるはずなのですが、4週間を経た時点でもそのまま
です。
これは別の巣板ですが、やはりオスの有蓋蜂児が多く、左上に働きバチ(メス)の有蓋蜂
児巣房がわずかに見えます。輪ゴムも切られていません。
お盆過ぎの今頃はミツバチの繁殖期が終わっている時期ですから、オスもそれ程生まれ
ないし、新女王蜂を誕生させる王台も出来ないはずなのですが、何故か繁殖期のような様
子を示しています。移植でミツバチ達の危機意識を高めてしまったのしょうか。それとも女王
蜂に異変が起こって新しい女王蜂の誕生を望むような状況になっているのでしょうか。
原因がよく分かりませんので、ミツバチ達の行動に任せて見守ることにしました。仮に分封
が発生しても回収しやすいような仕掛を作り、当面観察を続けることにします。
因みにミツバチ達の行動に任せるにあたり、分封で旧女王蜂が巣から出たり、また新女王
蜂が交尾飛行に出かけられるように、「ハチマイッター」は外して観察することにしました。