芸能人を背景に詐欺 グリッター外山寛 (14)円安に翻弄される息子。
続きです
騙され記事が続いていますが
独立起業を優しく応援して下さる方も多くいます。
忘れえぬ人。
死去されて35年が過ぎた。waure
再掲です
泉下の客になられた恩人の方々①。
2014-10-04 17:19:05 | 日記
10月4日（土）
先週、土井たか子さんの想い出を記した。
それ以前には立川談志さんことも書いた。
文章に出てくるムード歌謡コーラスの名前は
和田弘とマヒナスターズである。
75歳以上の方々であれば、殆どの方が知っている。
私はマヒナスターズメンバーでギター担当の
日高利昭さんとビジネスパートナーだった。
芸能関係とは全く別な仕事。
日高利昭さんとの縁を取り持ってくださった方がいた。
昭和56年8月 会社を辞めて無職になった。
妻子抱えて路頭に迷い苦闘していた。
勤めていた会社のグループに広告会社があり
そこの部長が最初に救いの手を差し伸べた。
信用も金もない私に、350万円相当の金を先払いしてくれて
企画商品の製作をしたのだった。
部長は言った。
「捨てる神あれば拾う神あり」！
しかし、最初の仕事は下請けに騙されて
全くの利益にならなかった。
後にその下請けは倒産した。
部長は横浜に住んでいて、私も住宅ローンを払えず
横浜の実家に家族で身を寄せたのだ。
二人でＪＲ品川駅ホームにあったビアガーデンで
割り勘で飲み、横浜駅で別れ、部長は根岸線
私は相鉄線に乗った。
日本橋に3畳の事務所を構えた。
お祝いに立派な傘立てを贈ってくださった。
30年経過したが、今でも使っている。
時流れ 昭和64年 1月7日天皇陛下御崩御された。
元号が平成になった。
部長も59歳になった。
6月のある日
昼時 神田駅でばったりあった。
「退職する前に入院して健康診断する」
「君の仕事の段取りは附けてあるから大丈夫」
それが最後だった。
夏が過ぎようとしていた。
当時 船橋港から横浜港往復の船があった、
私と妻と息子、娘は横浜の実家に帰るため、横浜大桟橋行きに乗船していた。
船内でポケットベルがなった。
部長が勤める会社からだ。
部長に電話を入れた。
女性が電話口に出た。
「中々、ご連絡が出来ずに申し訳ありません」
「部長は6月に亡くなりました」
横浜杉田にある部長の自宅向かった。
霊前に胡蝶蘭を捧げた。
奥様に状況を窺った。
「6月24日 美空ひばりが亡くなった日と同じで
葬儀 霊園も同じ墓地だった。
「死因は手術ミス、胆管と水管繋ぎ間違えた」
今だったら訴訟問題になるが泣き寝入りだった。
部長が亡くなって4年後、奥様も亡くなった。
私を支えてくれる大きな後ろ盾が
突然失われたのだ。
呆然自失 涙が止まらなかった。
部長が持って来る仕事に必死に喰らい附き答えた。
やっと軌道に乗り始めた時だった。
部長は戦後直ぐに大学卒業すると音楽関係の仕事に就いた。
今で言う、芸能プロダクションだ。
まだ十代の少女だった江利チエミ、雪村いづみを連れて
進駐軍の基地で公演したのだった。
アメリカからハワイアン音楽やって来て
和田弘とマヒナスターズもデビューした。
部長は彼女達を連れて、進駐軍基地公演のマネジメントをしていたのだ。
プロダクションは華やかな仕事だが、当時は「見下げられた仕事だよ」と部長は呟いた。
部長は私を銀座のジャズの店に連れていった。
部長はトロンボーンを吹き、マヒナの日高さんが唄った。
セピア色の光景と、渋い男達の息遣いが漂っていた。
部長が言った。
「アメリカは日本を共産主義から守り、復興させようとしたんだよ」
「だから、ジャズ、ハワイアンを日本人が唄って大金を払ってくれたんだよ」
「戦後直ぐは何の仕事もなく、輸出品もなかった」。
「米軍が日本で金使わないと経済復興は出来なかったんだよ」
成る程ね！私は頷いた。
マヒナスターズと部長は若い頃からの知り合いだったのだ。
メンバーで地味な存在だったのが日高さん。
日高さんは、文具が大好きで筆記具類をコレクションしていた。
そして、自ら考案したボールペンを作ったのだ。
部長が橋渡しをして、日高さんと販促筆記具の企画販売を始めたのだ。
二人三脚のビジネスが回り始めた矢先に
部長は無念の死だった。
忘れえぬ人。
起業してから、騙した連中もいるが、
バックアップして頂いた方々が断然多い。
現役を離れたが今でも交流が続いている。
私も60代後半になった。
泉下の客になった恩人の方々の年齢を越えた。
泉下の恩人の方々を記憶に留めよう。
Ⅱに続く。
泣かないで：和田弘とマヒナスターズ
日高利昭 遠くへ行きたい
日高利昭 遠くへ行きたい
