10月30日(日)午前10時 漁港脇を通り、釣り道具店スズハルの先
船橋橋手前のマンションに入った。
船橋の名称は海老川河口に橋を掛ける代わりに船を橋代わりに使ったことから
地名となった。
今日が郵便受け整理の最後の日だ。
明日31日 妹さんが船橋にある不動産会社で売買契約完了する。
あいつが逝って1年4ヶ月が過ぎた。
表札の外された郵便受けから広告宣伝チラシを取り除く。
3階の彼の住まい玄関前で合掌!
買い物があるので駅付近まで出る。
ビルの前で女性の美しいハーモニーが聞こえて来る。
お年寄りが椅子に腰掛け聴いている。
何かのボランティアらしい。
冷たさの増したビルの谷間の透き通る歌声はまもなくやって来る冬なのだ。
買い物済ませて漁港に戻り、あいつの住まいを見渡せる場所に立った。
海面にボラが回遊してカモメが上空から狙い定めて突っ込む
海中から鵜が浮上してボラを咥えている。
魚が時折跳ねる音、水鳥達が飛び立つ波しぶきの音
静かな漁港の昼下がり。
先月末 妹さんから聞いたこと思い出した。
「兄が勤めていた会社で親しかった方が亡くなった」と
妹さんは兄の一周忌を6月に行ったことを
兄の勤めていた会社の方々に連絡したのだ。
身内だけでの一周忌だったのでお世話になった勤め先会社の方で
斎場と納骨に来て頂いた方にお手紙出したのだった。
「ご苦労様です」。
その中で返信の手紙を頂き、文面内容に
「兄の親しかった方がその後まもなく亡くなりました」と書かれていた。
斎場で火葬になるのを待つ間の控え室で挨拶をしたが顔は覚えていない。
大手レストランチェーンの支配人をしていたが、仲の良かった調理長がいて
彼の住まいに泊まりにきてはハゼ釣りをしていた。
又将来二人で居酒屋をやりたいと話していた。
「兄の後を追うように逝ってしまいました」
確か 年齢も近く独身だったと聞いた。
彼のご両親も父が亡くなると一ヵ月後に母親が亡くなった。
私の実家近くでも古くからの知り合いが妻が亡くなり葬儀を済ませた翌日に夫が亡くなった。
先輩にも同じように連れ合いが亡くなると後を追うように亡くなった。
先に黄泉の国に逝った方が呼ぶのか、それとも自ら旅立つのか!
諸行無常!
31日ランチ