監督:手塚昌明 原作:福井晴敏
原案:半村良 出演:江口洋介/鈴木京香/北村一輝/綾瀬はるか/鹿賀丈史
さて、今年の福井晴敏原作映画第2弾!「ローレライ」を超えたヒットになるか!?今日映画館に行って感じたのは「電車男」にかなり押されるだろうなあーということを感じました。映画の出来不出来もありますが、それ以上に今のデートムービーとしてはイマイチな作品かな、と。テーマとかね。
私は千葉真一が演じた79年の元祖「戦国自衛隊」は未見ですが、大体のあらすじは知っています。この作品では粗筋は変わり、主人公陣営も敵も自衛隊です。
自衛隊全面協力、邦画平均の3.5倍に当たる15億円の製作費、2億円を投じた天母城のオープンセット、いやーお金もかかってますし、手間もかかってます。お金かけて手間かければ名作は出来るのか?というと微妙なところなのは映画の難しいところですね。「電車男」のようにお金と時間をかけなくてもいい作品は作れますしね。
さて、この作品、役者で誰がいいかって、北村一輝ですね。彼の怪演っぷりは以前から話題になっていましたし、「あずみ」シリーズや「ゴジラ ファイナルウォーズ」などでの切れた役者っぷりは非常に存在感バツグンで見てて飽きません。江口洋介と鈴木京香の主演二人はニュートラルな演技で感情移入しやすい感じですが、あまりにニュートラルで個性がなく、ぴんときません。なんというか、映画が始まってから終わるまで存在感は薄めです。かたや北村一輝はスクリーンに登場してからずっとその異様な存在感を放ちつづけるというのに!(最初の登場シーンの姿が異様である、という理由以上に彼の存在感は非凡です)鹿賀丈史もなかなかの主張をしてきます。目に力がありますね。あと声が好きです(笑)
今回特筆すべき部分は自衛隊全面協力の本物の戦車などなど。出てくる大道具(?)。これには非常にリアリティありますね。まあ、爆発処理の大半はCGではありますが・・・・。
自衛隊の隊員服を持って日本刀振り回したり、サムライの格好した人がマシンガン撃ちまくったり、Tシャツ姿の江口洋介がお城に乗り込んでいったり、となかなか見れない映像には男の人は熱くなるものがあるんじゃないでしょうか?(苦笑)この辺りには全くリアリティがないんですけどね。
迫力ある映像は日本映画とは思えないです(ただストーリーがストーリーなので「あーやっぱり邦画だ」と思いますが)。ま、最初の方に出てくる基地のシーンなんかはいい感じを出てます。
ただ、なんというかツッコミどころであったり、つじつまが合わないところがあったりするのでそういう細かいところが気になる人にはこの映画は向いてません。タイムパラドックスモノですからね。あと、別に感動したり、達成感みたいなものが得られるわけでもないですね。シナリオ的にはあまりハラハラドキドキしたりはしません。場面ごとにタイムリミットが表示される構成ですが、あんまり必要性を感じません。おそらく役者の演技や演出、脚本的に時間制限を気にしていない、というかノンビリした感じさえ伝わってきます。うーん、ここはちょっと勿体無いですね。
この映画には色々テーマ性があり、題材的には多いに今の日本との対比で語れるはずの作品なのですが、いかんせん、出てくるキャラクターでぶっとんだ選択をする人も必要に迫られただけで初めから「日本を変えたい」などという思想はなかったみたいですけどね。このあたり、漫画「ジパング」あたりと結構被りますよね。ただ、そこまで現代日本を風刺するようなアクの強い作品ではなく自衛隊礼賛映画に近いといえます。この辺りで結局凡庸な映画に仕上がっていると感じざるを得ず、非常に残念でした。
原案:半村良 出演:江口洋介/鈴木京香/北村一輝/綾瀬はるか/鹿賀丈史
さて、今年の福井晴敏原作映画第2弾!「ローレライ」を超えたヒットになるか!?今日映画館に行って感じたのは「電車男」にかなり押されるだろうなあーということを感じました。映画の出来不出来もありますが、それ以上に今のデートムービーとしてはイマイチな作品かな、と。テーマとかね。
私は千葉真一が演じた79年の元祖「戦国自衛隊」は未見ですが、大体のあらすじは知っています。この作品では粗筋は変わり、主人公陣営も敵も自衛隊です。
自衛隊全面協力、邦画平均の3.5倍に当たる15億円の製作費、2億円を投じた天母城のオープンセット、いやーお金もかかってますし、手間もかかってます。お金かけて手間かければ名作は出来るのか?というと微妙なところなのは映画の難しいところですね。「電車男」のようにお金と時間をかけなくてもいい作品は作れますしね。
さて、この作品、役者で誰がいいかって、北村一輝ですね。彼の怪演っぷりは以前から話題になっていましたし、「あずみ」シリーズや「ゴジラ ファイナルウォーズ」などでの切れた役者っぷりは非常に存在感バツグンで見てて飽きません。江口洋介と鈴木京香の主演二人はニュートラルな演技で感情移入しやすい感じですが、あまりにニュートラルで個性がなく、ぴんときません。なんというか、映画が始まってから終わるまで存在感は薄めです。かたや北村一輝はスクリーンに登場してからずっとその異様な存在感を放ちつづけるというのに!(最初の登場シーンの姿が異様である、という理由以上に彼の存在感は非凡です)鹿賀丈史もなかなかの主張をしてきます。目に力がありますね。あと声が好きです(笑)
今回特筆すべき部分は自衛隊全面協力の本物の戦車などなど。出てくる大道具(?)。これには非常にリアリティありますね。まあ、爆発処理の大半はCGではありますが・・・・。
自衛隊の隊員服を持って日本刀振り回したり、サムライの格好した人がマシンガン撃ちまくったり、Tシャツ姿の江口洋介がお城に乗り込んでいったり、となかなか見れない映像には男の人は熱くなるものがあるんじゃないでしょうか?(苦笑)この辺りには全くリアリティがないんですけどね。
迫力ある映像は日本映画とは思えないです(ただストーリーがストーリーなので「あーやっぱり邦画だ」と思いますが)。ま、最初の方に出てくる基地のシーンなんかはいい感じを出てます。
ただ、なんというかツッコミどころであったり、つじつまが合わないところがあったりするのでそういう細かいところが気になる人にはこの映画は向いてません。タイムパラドックスモノですからね。あと、別に感動したり、達成感みたいなものが得られるわけでもないですね。シナリオ的にはあまりハラハラドキドキしたりはしません。場面ごとにタイムリミットが表示される構成ですが、あんまり必要性を感じません。おそらく役者の演技や演出、脚本的に時間制限を気にしていない、というかノンビリした感じさえ伝わってきます。うーん、ここはちょっと勿体無いですね。
この映画には色々テーマ性があり、題材的には多いに今の日本との対比で語れるはずの作品なのですが、いかんせん、出てくるキャラクターでぶっとんだ選択をする人も必要に迫られただけで初めから「日本を変えたい」などという思想はなかったみたいですけどね。このあたり、漫画「ジパング」あたりと結構被りますよね。ただ、そこまで現代日本を風刺するようなアクの強い作品ではなく自衛隊礼賛映画に近いといえます。この辺りで結局凡庸な映画に仕上がっていると感じざるを得ず、非常に残念でした。
一応週間興行成績は1位だったみたいですね。
リアリティを無視した荒唐無稽な展開ながら、ストーリーは面白かっただけに、細かい点の不満があまりにも多いのは残念でした。
この映画のメッセージである「未来」=「希望」という言葉は、我々が次の世代への「約束」であり、「責任」であると思うのです。
一人の力は小さいけれど、岩をも砕く波のようにゆっくりと確実に、果たしてゆきたいと考えています。