Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

モスクワ大学留学案内~初心者のために~

2012-09-20 01:53:03 | お仕事・勉強など
これからモスクワ大学に長期留学する誰かのために、ごくごく基本的な情報を提供しようと思います。留学について最初ぼくは皆目分からず、人に聞いてばかりいました。だからそういうぼくみたいな人のために、些細な知識を提供してあげましょう、というわけです。もっとも、依然としてぼくは様々なことが意味不明のままなので、これから知識を増やしていって、そしてそれをアウトプットしたいと考えています。

1、留学資金
1-1、私費留学
まず、モスクワ大学に留学するのに、私費で行くか公費で行くか、という選択があります。私費で行く場合は、①旅行会社などの長期留学プランを通じて渡航する、②個人で大学とコンタクトを取って渡航する、という二つのパターンがあります。①の場合、例えばJIC旅行センター(代表的なロシア旅行会社)で行くとなると、行く先はモスクワ大学の付属教育機関である「ツモ(ЦМО)」というところになります。ここでは専ら語学の勉強をすることになります。最初にテストを受けて、その結果次第では文学や歴史等、自分の専門的関心に応じた講座を受講することができますが、基本は語学学校であり、その所在地もモスクワ大学とは少し離れた場所です。とはいえ、モスクワ大学の寮に住むことができます。②の場合は後述します。

1-2、公費留学
各種奨学金や、各大学に設けられている交換留学制度がこの項目に相当します。その応募方法や応募条件や応募時期は、それぞれ大きく異なっています。したがって、私費以外での留学を検討されている方は、まずは自分の大学等(のHP)に掲示されているはずの奨学金や交換留学制度についての情報をチェックするところから始めるべきでしょう。
さて、運よく奨学金を得られることが決まったら、次はモスクワ大学と自分でコンタクトを取らねばなりません。これから留学しようとする人の中には、既にかなりロシア語力があって、ロシア語でメールを書いて大学とやり取りをするということに抵抗を感じない人もたくさんいるでしょう。ですが、そもそもこのブログ記事はそういう人たちを対象にしていません。ぼくのような、ロシア語でメールを書くなんて大変だよう!という人に向けて書いています。ですが、案じるには及びません。必要事項だけを書いて送ればよいのです。
まず、これから留学しようとする人は、モスクワ大学から必要な書類を受け取る必要があります。また、必要な書類を提出する必要があります。そのために、最初のメールでは簡潔に次のように書いて送りましょう。「こんにちは。私は●●大学の学生(院生)の○○です。今年の秋からモスクワ大学の★(学部・大学院・研究生)の☆学部に留学したいと思います。受け入れ証明書(справка)を下さい。」これでいいんですよ。ロシア語ができない人は、余計な情報は書かなくてもいいのです。そうしたら、しばらくするとモスクワ大学から返信があります。たぶんそこには、「授業料と寮費を支払うという条件で、あなたを*年*月から*年*月まで受け入れます。受け入れ証明書を添付いたします。なお、パスポート情報とパスポートの写真、それから添付のアンケートに記入したものをお送りください」と書かれているはずです。そうしたら、アンケートに回答したものとパスポートの必要ページを自分でスキャンして、再びモスクワ大学にメールしましょう。なお、その際に、「招待状(приглашение)を送ってください。また、送る前に招待状のPDFも送ってください」と書くのを忘れないようにします。すると、たぶん「招待状は*月頃に送ります。」と返事がきます。
無論、奨学金や交換留学制度の種類によっては、他にも必要な書類等があるかもしれませんが、その場合はそれらの機関から必ず通知があるはずですから、それに従えばいいのです。あるいは、ぼくが必要な書類を忘れているかもしれませんが、しかし基本的なやり取りの流れはこの通りで間違いありません。
この後しばらくモスクワ大学からの通信が途絶えると思いますが、しかし「受け入れ証明書」を受け取っていれば、とりあえずは安心です。あとは「招待状」を待つだけです。

2、航空券の手配、ビザの取得
招待状が届いて、出発日が確定したら、航空券を手配してビザを取得しましょう。前者にはパスポートが、後者にはパスポートと招待状が必要です。ただ、ここが大事なところですが、恐らくあなたに招待状は届きません。理由は分かりませんが、招待状をスムーズに受け取ることができた日本人をぼくは知りません。招待状の取得は、出発予定日のぎりぎりになるものと考えておくべきです。場合によっては間に合わないこともあります。ですから、航空券の購入もぎりぎりまで待ちましょう。
ところで、旅行会社に航空券の購入とビザ取得の代行を依頼するという方法があります。ある理由から、ぼくはこの方法をお勧めします。その理由は口にはできないのですが、招待状の遅着の問題に関して、非常な効力を発揮しえます。

想像以上に長くなってしまいました。次回に続く。次回のテーマ「博士課程?修士課程?学部生?研究生?」