ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

熊本県周辺の大地震

2016-04-20 10:36:01 | 時事
熊本や大分のほうの大地震からかなり経ちますが、やっとテレビの報道番組も地震以外のニュースを流すようになってきました。

今回もすべての報道がこの地震一色なっていましたので、この地震についてはあまり触れませんが、最初の大きな地震の後に本震が来るというのも怖い話です。

私の友人が退職後熊本県内に移り、かなり被害が出た地方でしたので、一段落していそうな16日に電話しましたが、本棚や食器棚が倒れる程度でそれほどひどい被害にはならなかったようです。かなり暖かくなったとはいえ、電気や水道などのライフラインも問題なかったようで一安心しました。

このところ大きな地震が多いような気もします。記憶に残っているところでは阪神大震災ですが、地震の揺れには気が付きませんでした。当時は8時前に車で家を出て、ラジオのニュースを聞くということが多かったのですが、8時のニュースでは、関西地方に地震があったという簡単なものでした。1時間半ほど運転していますので、研究所に着く頃になりやっと甚大な被害が出ているようだということが分かりました。当時はラジオ局でも情報がかなり遅かったようです。

次が東北の地震と津波ですが、これについては先日このブログでも書きましたが、私の家のほうでも大きな揺れでかなり怖い経験でした。私のテニス仲間に福島の人がおり、実家のあるこちらに移ってしまったようです。この人の話を聞くと、地震や津波は大丈夫だったようですが、原発事故で避難することになり、バスに乗ったのですが避難先が決まらず、まる2日間あちこち連れまわされたようです。この間おにぎり1個出ただけというひどい状況だったようです。

こういう話を聞きますと、こういった災害時にどう対処するかの訓練が重要な気もします。しかしこういった訓練も非常に難しい問題です。

その典型例が隣の静岡県です。もう20年以上前になりますが、静岡の周りには南海トラフとかいろいろ地震が起きる断層などが何本もあり、すぐにも大地震が発生する可能性が高いという情報がありました。そこで静岡ではいろいろな自治体がかなり大掛かりな訓練を行っていました。しかし10年、15年と何もなく過ぎていくと、こういった訓練をしなければという意思が薄れてきます。たぶん現在はそれほど大掛かりな避難訓練はなくなっているようです。

私の地域ではこういった訓練をしているのかさえ知りませんが、私は全くやったことがありません。基本的に私は、地震や台風などの自然災害は、運が悪かったとあきらめるというのを基本にしています。私の地域も大きな地震がいつ起きてもおかしくないといわれていますが、私が生きている間には起きないことを祈っています。

体内時計とアレルギー疾患

2016-04-19 10:42:09 | 健康・医療
生物には皆体内時計があり、24時間周期で回っているようですが、アレルギー症と微妙な関係があるようです。

かなり前から喘息や花粉症などが、朝起きたときや夕方にひどくなるという傾向は見つかっていたようです。私もやや喘息があり、今は薬を吸入していますので、ほとんど咳も出ないのですが、それ以前は朝起きてしばらくと夜にひどい咳が出ていました。

この体内時計の仕組みはあまり分かっていないようですが、タンパク質が振り子の役割をしているようです。人間では脳内ですが、あるタンパク質が作られ徐々に減少していくと、それを作るような指令が出され、また合成され増加していきます。この増減のサイクルが一定の時間のようです。しかしこれは正確に24時間ではなく、やや遅れる傾向にあり、日照などによって調整されているようです。

アレルギー疾患にはマスト細胞(肥満細胞)が大きく関与していると言われています。肥満細胞といってもいわゆる肥満とは全く関係がなく、膨らんだ形状からこのような名前になっているようです。マスト細胞はIgEを介したアレルギー反応の主体で、内部にヒスタミンをはじめとする化学伝達物質が詰まっており、それが脱顆粒と言われる外部へ放出することによって、アレルギー反応が起こるとされています。

このマスト細胞の活動が、体内時計によって制御されているということから、山梨大学医学部の研究グループが色々な取り組みを行いました。そのうちの一つが、体内時計タンパク質を分解・減少させる酵素である、カゼインキナーゼの阻害剤を投与したところ、花粉症マウスではくしゃみや鼻かき行動が減少したと報告しています。

また人間でも花粉症の患者の免疫細胞で調べたところ、症状が和らぐ反応が出たそうです。これは体内時計が夜から昼に切り替わったためとしています。この阻害剤はアメリカの製薬会社が、不眠症の治療薬を作る過程でできたものです。研究グループは、花粉症以外のアレルギー疾患にも効果があり、実用化に向けた準備をしており、新しいアプローチの治療が可能になるとしています。

確かにこれは新しい方向であることは確かですが、これではマスト細胞の活性をコントロールしているわけではなく、単に全体的に弱めているだけですので、色々なアレルギー疾患の根本的な治療方法になるかは、やや疑わしいような気もします。しかし現在は難治性のアレルギー疾患が多数ありますので、こういった新しい方向性の研究も必要なのかもしれません。

モンテカルロオープン決着

2016-04-18 10:39:45 | テニス
先週からモナコで開催されている、マスターズ(ATP-1000)のモンテカルロオープンがナダルの優勝で決着しました。クレーキングの完全復活といえます。

この大会は錦織が出ていませんので、どこも中継をしないためPC動画をテレビにつないでみていました。この大会の良いところは、早い時間が日本の午後6時で、一番遅くても0時ですので、比較的ゆっくり見られる大会でした。やはりPC動画ですとやや画面が荒く、特にクレーコートですので、ややボールが見にくいという欠点がありましたが、それなりに楽しめました。

それでも昨日の決勝戦だけは、NHKBSが9時半からライブ中継しましたので、きれいな画面でゆっくり見ることができました。

この大会は錦織が出ていないとはいえ、トップ選手がほぼ全員出場していますので、見どころの多い大会でした。ひとつは王者ジョコビッチが昨年も優勝しており、だれか止めることができるのかと、もう一つがクレーキングといわれたナダルが完全に復調したのかという点です。

ところが序盤に大波乱が起きました。ジョコビッチは1回戦免除ですので、2回戦が初戦でしたがなんとチェコの若手にフルセットの末負けてしまったのです。この試合は他の注目選手と重なっており、途中から見ましたが1セットを取られていました。それでも負けるわけはないとみていたのですが、ファイナルセットに入りどうも調子が良くなく、珍しいミスが続きました。そのうち挽回すると思っていたのですが、このままずるずると負けてしまいました。

一方ナダルは好調さを見せつけ、準々決勝ではワウリンカを、準決勝では強敵マレーを破り決勝進出を決めました。このジョコビッチが破れ、漁夫の利を得たのがモンフィスでした。本来準々決勝でジョコビッチのはずが下位選手になり、準決勝もフェデラーのはずが、ツォンガに準々決勝で敗れ、このツォンガを破っての決勝進出となりました。

このナダル-モンフィスの戦いは決勝戦らしい素晴らしい試合となりました。共にいいサーブはあるのですが、ほとんどがストローク戦となりました。長いラリーをどちらが制するのか、1ポイントが重要な展開となりましたが、モンフィスの攻めが決まるかミスになるかで、どうなるのか予想できませんでした。

1セットはぎりぎりでナダルがブレークし7-5で取りました。このままナダルが押していくのかと思いましたが、2セットは逆にモンフィスが踏ん張りやはり7-5で取りタイになりました。ここまで2時間半もかかっており、ややモンフィスに疲れが見えてきました。ファイナルセットはこのモンフィスの鈍った動きにつけ込み、ナダルが一方的に攻め6-0で優勝しました。

この好調ナダルは今日から始まるバルセロナオープン(ATP-500)に出場しますので、2連覇中の錦織の強敵になりそうです。

沖縄旅行 大変な想いで

2016-04-17 10:35:21 | 旅行
今日からかみさんが、大学時代の友人と3人で石垣島に旅行に行きました。私は留守番ですが、猫の世話が大変そうです。

実は今日からですが、羽田発6:10と早い便なので、昨夜羽田まで送り、ターミナル内のカプセルホテルに泊まっています。

私も沖縄から石垣のほうは昔何回か行ったことがあります。15年も前のことですが、静岡の清水にある国が作った海洋関係の研究所に出向になり、単身赴任しました。

4月から赴任し、5月の連休明けぐらいだったと思いますが、沖縄に用事があるので行かないかと誘われ、もう一人の沖縄初めての人と3人で出かけました。最初に石垣に行ったのですが、当時は直行便がなく那覇経由で行きました。ここで小さなボートをチャーターし、サンゴ礁にでてシュノーケリングをしました。

これは本当に美しく一面のサンゴと魚が泳いでおり、ただ浮かんでみているだけでしたが、このきれいさは忘れられません。その後パラオやフィジーのサンゴ礁にも行きましたが、サンゴの種類や密度といった点で、この石垣から西表にかけての一帯はもっともきれいだったと思います。

その後沖縄本島に戻り、本来の仕事である恩納村漁港に行きました。私の行った研究所はシャコガイの研究をしており、日本で唯一この恩納村漁港がシャコガイの養殖をしています。今回の沖縄旅行はその養殖場の視察ということになっていました。当然夜は漁協関係者を接待し、シャコガイも食べましたがそれほどおいしいものではありませんでした。

次の日は那覇に戻り、1日首里城などの沖縄観光をしました。この時失敗したのは、石垣で海に入ったときは長袖のTシャツを着ていたのですが、沖縄観光の時は半そでで回っていたのです。夕食で飲んでいたころから、日に当たっていた肘から下がピリピリしてきました。

ホテルに帰る前に日焼け後のローションなどを買っていったのですが、それをつけてもピリピリからジンジンと痛み出しました。腕ですので火ぶくれになったりはしませんが、全体がやや腫れかなりの痛みで寝るどころではありません。

フロントに行っておしぼり用タオルを何枚かもらい、それを冷蔵庫で冷やして腕に巻くと少しは良いのですが、すぐ温まって効果がなくなります。夜中になって手まで腫れてきて、指が曲がりにくくなりました。それでも明け方ぐらいには少し治まってきたようです。

そのまま羽田から自宅に帰りましたが、次の日が土日で病院に行けなかったのですが、何とか痛みも引きそのままで治ったようです。その後皮がむけきれいになりましたが、日光に当たると痛いという症状と、ひどいしみが残ってしまいました。やはり沖縄の日差しは、こちらに比べて一段と強いようでした。

自然界に存在しない細菌を作製

2016-04-16 10:44:15 | 自然
アメリカの研究チームが、ゲノム(遺伝情報)を人工的にデザインした、自然界には存在しない細菌の作製に成功しました。

人間の遺伝子数は約2万と言われていますが、最小の細菌で525であったものを、生命の維持や増殖に必要なものだけを残し、473まで減らしたものです。この細菌はマイコプラズマ・ミコイデスという種類で、901個の遺伝子を持っていました。この研究チームはこういった全遺伝子の機能解析を試みているようです。今回の473個の遺伝子でも、その機能がわかっているのは149個でしかないようです。

こういった研究には常に倫理的問題が絡んでくるようです。本当に人間の手で、新しい生命を作り出してもよいのかという問題は、私にも良くわかりません。ただあくまでも私の感触ですが、こういった遺伝子操作という分野は、昔から育種という主に植物の色々な種類を交配し、新しい品種を生み出すということは認められてきました。これはいわば自然の遺伝子組み換えを利用しているので、その延長と考えることもできます。

ただしある意味の怖さは、こういって生み出した生物が、どんな性質を持ってくるかがわからないところです。SFの話のように、非常に病原性の高い細菌となる可能性は0ではありません。これは私のように新しい薬を作る場合も、注意しないといけないところです。薬を目指して新しい化合物を作り出しているのですが、非常に毒性の強いようなものになる可能性もある訳です。

こういった遺伝子操作により新しい細菌を作り出すような研究は、生物の封じ込めがしっかりされた施設だと思いますが、若干の怖さを含んでいます。

この遺伝子の機能解析というのは、非常に難しいことがわかってきました。この研究者も飛行機を例に述べていますが、双発の飛行機の片側のエンジンを取りさっても、飛行機は何とか飛ぶことができます。しかしこのエンジンは飛行機に必須なものとなっています。これと同じようなことが遺伝子にも見つかり、相同遺伝子と呼んでいます。構造的にはかなり異なる遺伝子でも、その機能は同じという物があるようです。重要な働きをする遺伝子に多いようですので、生命のいわば防御機構かもしれません。

生命という物は、素晴らしい進歩をした今でも、大部分が疑問のまま残っています。こういった点で少なくとも生命に必要な最小の遺伝子がみつかり、その機能がわかれば秘密の入り口と言えるのかもしれません。特に遺伝子関係は、最近の進展は驚くほどのものとなっていますので、何とか生命の基本が説明されることを期待しています。