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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

追悼 黒猫ベーラ

2016-04-05 10:45:06 | 
前回家の黒猫ベーラについて、呼吸が苦しそうになり、X線の結果気管のちょうど声帯の辺りにふくらみがあることが分かり、麻酔をかけて取り除く手術をしたことを書きました。

手術前の一週間ほどはほとんど何も食べられず、本当に苦しそうでしたが、手術してかなり楽になったのか餌も食べるようになりました。相変わらず呼吸音はキューキュー鳴っていましたが、舌を出すこともなくネコ部屋で静かにしていました。

ところがこの状態も本当に2日ほどで、状態は変わらないようでしたが、またエサを食べなくなってしまいました。かみさんが色々なエサや猫用スープなど買ってきて与えましたが、ほんのわずか食べるだけでした。

私の感じでは、手術で腫瘍?を取ったといっても、きれいに切除したわけではなく、つかんでちぎり取ったので、当然その傷が腫れて治るまで一週間程度はかかると思っていました。その腫れが治まれば、呼吸も楽になるだろうという判断でした。

ところが7日たっても良くなるどころか、やや悪化していきました。また獣医の酸素室に入れるのは、ベーラにもストレスがかかり、あまりにもかわいそうです。そこで獣医と相談したところ、家庭用の小型酸素箱のレンタル業者を紹介してくれました。すぐに電話して持ってきてもらったところ、ややうるさい酸素濃縮器とプラスチック製のチャンバーでした。

これを設置し、ベーラには十分大きな箱の中に、いつも寝ている寝床を入れてやると、落ち着いて休むようになりました。しかしここで悲しい連絡が入りました。生検に出していたベーラの組織が、扁平上皮癌でしかもステージ4の進行ガンでした。

酸素箱に入ってからベーラは落ち着いていましたが、一日に2回ぐらいドアを開け外に出していました。前日の夜までは、部屋から出て階段を降りたりしていたのですが、昼には箱の外に出てすぐにうずくまり、舌を出してあえぎ始めたのです。すぐまた酸素箱に入れ、30分ほどで落ち着いたのですが、本当に苦しそうで、ついに決断の時が来たと感じました。

ベーラがガンだと分かった時先生と話した中の選択肢に「安楽死」がありました。今の私にはベーラがどんなに苦しんでも、何もしてやることができません。ガンが気道をふさぎ、窒息するのを見ているしかありません。その日が明日なのか一週間後なのかはわかりませんが、確実に進行しているようです。酸素室の中で落ち着いている、今がその時と決断し獣医さんにお願いしました。

ベーラはちょうど良い段ボールの中で、名前の通り「美しい」真っ黒な体で横たわっています。