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男性の「自殺率」は女性の2倍、この要因は

2024-10-01 10:32:46 | その他
私は基本的に自殺を否定するつもりはありません。自ら死を選ぶことも権利のひとつと考えています。

例えば認知症が進行して人としての尊厳が守れないような場合は、可能であれば自殺しても良いと思っています。現在自殺率は性別によって差があり、男性の自殺リスクは女性に比べて大幅に高いようです。

厚生労働省・警察庁の統計によると、2023年における自殺者数2万1837人のうち、男性は1万4862人、女性は6975人となっています。また自殺死亡率(人口10万人あたりの自殺死亡者数)も男性が24.6で女性は10.9となっています。

年次推移を見ると、1978年から2023年まで、ほとんどの年で男性の自殺者数や自殺死亡率は、女性の2倍前後で推移し続けています。この2倍前後という男女差は、先進国ではむしろ小さい方です。

2023年にWHOが発表した統計に基づき厚労省が作成した資料によると、G7各国では男女間で3倍から4倍強の差があるとしています。自殺の危険性は以下の3つの要因が合わさった時に最も高くなるとする「自殺の対人関係理論」という説があります。

1.身に着いた自殺潜在能力:自殺を企図したとき、未遂で終わらずに自らの身体に致命的なダメージを与えることを可能にする力。2.所属感の減弱:他の人たちと一緒にいたり、コミュニティに所属している感覚が弱まること。

3.負担感の知覚:自分は社会のお荷物になっている、自分は誰かに迷惑をかけているなどと考え、「そんな自分が嫌だ」と感じること。これで男性は女性に比べて孤独になりやすいことが原因で、自殺もしやすくなると論じられています。

また男性が多くなる要因は次の2つの事項にも目を向ける必要があるようです。自殺白書などのデータを見ると、若い女性は何度も自殺を企図してから複数回目で死亡することが多いのに対して、男性はダメージを与える力が高く、一度目で自殺死亡に至ってしまうことが多い傾向があります。

また日本では体罰やしごきなど、男性は育った環境が原因で暴力に慣れていることが女性より多いと言えます。その他さまざまな要因から、男性は女性よりも「身に着いた自殺潜在能力」が強いことは、死亡率の高さの一因となっているようです。

自殺予防策として、駅にホームドアを設置する、飛び降りができる高い場所を施錠する、毒薬や練炭を気軽に購入できないようにする、などの物理的制限は予防効果が大きいとしています。

また「いのちの電話」やカウンセリングなどの対策は、相談者と被相談者の間に関係を作り出して、孤独感を低減させる効果を持つようです。

私は前述のように自殺も「死」の選択肢の一つと考えていますので、自殺予防対策などあまり必要性を感じていません。


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