ごっとさんのブログ

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働き方今後の行方 続

2017-02-01 10:34:53 | 時事
前回この働き方については、やや歴史的な面を振り返ってみました。

この見方もたぶん私の偏見と独断が入っていますが、その続きで年寄りの妄想の続きです。前回は1980年代のころまでは、職場は完全な男性社会で、やっと雇用機会均等法ができたことを書きました。

この辺りまでは派遣などの非正規雇用というのはほとんどなく、若干のアルバイトなどがある程度でした。ただ大きな工場などでは、農閑期の季節労働者などを受け入れ、非正規雇用というのもそれなりに機能をはたしていた気もします。

このようなほぼ全員が正社員という状況は、企業側にとってやや問題も出てきました。一つが我々の大先輩が組合活動として勝ち取った雇用の安定が進み、よほどのことがない限り従業員を解雇できなくなったことです。また終身雇用が前提ですので、社員が一家を支えるだけの給料を保証する必要もありました。

このあたりは当時が高度経済成長期にありましたので、なんとかこういった問題を解決できたのだと思います。つまりこの時期は卒業して就職すれば、そのご結婚して子供を養うだけの給料が保証されるというシステムとなっていたわけです。

この中に新たな労働力としての女性の進出が始まりました。これはあまり数値として見たことは有りませんが、労働者数が増加してきたということになります。日本が経済成長を続けている間は、特に問題なく吸収できていたわけですが、それに陰りが見えてくるといろいろ問題が出てきました。

そのため派遣法を改正し、派遣社員を製造業全体まで広げ、企業が使いやすい労働力を増やしていきました。その前から晩婚化や結婚しない人が増えてきましたが、これは女性の社会進出が進めば当然の流れです。しかし私はこれは一時的な現象で、ある程度時間が経てば元に戻ると思っていましたが、この傾向は今でも続いています。

正社員での終身雇用と年功序列型賃金体系が崩れてくると、自分に合った働き方などという言い方をしていますが、これはほんの一握りの成功者がいるだけでしょう。現在問題となっている賃金格差の解消は、たぶん難しいような気がします。

そのため結婚したくない若者から、結婚したくてもできないという、非常に深刻な事態となっている気がします。さらに近年ではITが進歩し、いわゆる単純労働は自動化され、こういった面での労働力がいらなくなるという難しい問題も加速しています。

これだけの課題を現在の政府が出しているような政策で、解決できるとはとても思えません。トランプさんの保護主義ではないのですが、自国の産業を守り企業が力をつけていくことが最低限必要な気もします。