ごっとさんのブログ

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食養生と家庭の食医

2017-02-19 10:58:07 | その他
先月は特許の内職が一時中断していましたので、ウェブ講座を聞いてみました。一つがタイトルの「食養生と家庭の食医」という医食同源を基本とした、漢方の取り組みでした。

これは漢方薬の講座かと思ったのですが、薬の前に食事で直すという食医という考え方の講座でした。私はいわゆる西洋医学に基づいた薬の研究をしていましたので、漢方薬という物にあまり信頼がなく少し勉強してみようということで始めました。

私が現役のころ漢方薬に少しかかわったことがあります。私が勤めていた会社が、中堅の漢方薬メーカーと合併し、漢方薬の原末が簡単に入手できるようになりました。そこで最もよく効くといわれた漢方薬の成分分析を行ったのです。何か面白い成分が見つかれば、それを単独の薬として開発しようといった意図があったようです。

こういった仕事は効力をどうやって調べるかということが重要で、何といった漢方薬だったか忘れましたが、その活性測定グループと共同で進めたわけです。その漢方薬は何種類かの生薬の熱水抽出物ということで、もう粉末になっていましたので、当時の分離方法を組み合わせて、成分の分離を行ったわけです。

この分離操作を進めると、ある程度精製が進んだ段階で、どこにも活性が出なくなるのです。つまり活性成分が消えてしまうのですが、これはある意味当然で、漢方薬は色々な成分を組み合わせて効果が出るものですから、それを分けてしまうと無くなることは予想ができました。

ところがその分けたものをもう一度混合しても、活性が復活しないのです。これは何度か試みたのですが、毎回同じ結果になり、この理由は推定できたのですが、ここで有効成分の分離はあきらめました。どうも漢方薬というのは、人によって効きかたが異なり、その人に合った薬を探す必要があるようです。

さてこの講座では、人の体質を「熱」と「寒」に分類し、その試験法なども出ていました。これは熱・寒ともに偏るのは悪く、その中間の「平」の状態がいわゆる健康としています。私自身自分の体が熱・寒のどちらに偏っているかを調べてみましたが、20問の問いに答えるだけで、どうもほぼ中間の平の状態にあるようです。

その他の分類として、「虚」「実」というようなものもあり、こういったものが偏ることによって病気になるとしています。またすべての食材が熱・寒に分類されていますが、何らかの根拠があるようですが、あまりよく分かりませんでした。

基本的に病気でなくとも食べるものは、この熱と寒のバランスを考え、どちらかに偏ることがないように組み合わせるとしています。

病気になった時は、その人のもともとの体質や熱によるものか寒によるものかを調べ、熱には寒の食材、寒には熱の食材で治療することになるわけです。こういった感じで進んでいきましたが、もう少し続けます。