ごっとさんのブログ

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遺伝子組み換え作物は安全か

2015-05-03 10:17:15 | 自然
突然変わったテーマが出てきましたが、今私は「ゲノム編集」について勉強しています。これは新しい遺伝子組み換えの手法で、たぶん数年前ぐらいから一般化してきたようです。若干奇妙な名前ですが、"Genome Editing"の訳で、遺伝子を画像のように不要部分を削除したり、新しい部分を挿入したりが非常に簡単な手法でできるということで、編集という言葉が使われているようです。ゲノム編集については、私なりに理解できたらまた紹介します。この手法は、主に実験動物や植物の遺伝子組み換えに使われているようですが、日本は植物についてかなり遅れているような気がします。そこでタイトルの話題となりました。

1990年代後半に、いろいろな遺伝子組み換え作物が実用化され、市場に出回りそうになったとき、日本では消費者団体(たぶんですが)の反対により、いろいろな規制が行われました。その中に従来の品種との交雑を防ぐというものがありました。植物は当然ですが、花粉によって受粉します。花粉は風に乗って飛ぶだけではなく、様々な昆虫が遠くまで運んでいますので、これを防ぐということは、完全に密閉空間でしか栽培できないことになります。植物の実験には、圃場試験という実際の畑での栽培実験が必須ですが、事実上これができなくなったわけです。そのため日本では、遺伝子組み換え作物の研究を聞くことがなくなりました。

安全性については、食品安全委員会が設置され、組み換え作物の安全性の検査が行われてきました。これについてはあまりよくわかりませんが、特に話題になっていないということは、安全であるという評価がなされたと考えています。現在輸入された組み換え作物(GMOと表記されます)がどの程度含まれているかを、食品や特に加工食品には表示が義務付けられていますが、もうあまり必要がないように感じます。

遺伝子組み換え作物が商品化されてから、20年近くが経過し、大豆など世界の生産量の80%程度が組み換え品種になっているようです。これだけの量と年月が経ち、世界中の多くの人が食べているものを、今更安全性など議論の余地はないような気もします。しかし日本の国民性から考えると、遺伝子組み換え作物を解禁することは難しいような気もします。

日本は置き去りにされているようですが、遺伝子組み換え作物は年々進歩し、すでに第2世代植物も出てきているようです。実は日本も7,8年前から遺伝子組み替え植物栽培国になっていますが、この辺りはまた次回に書いてみます。