稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

YouTubeの優先席口論を見て

2016年11月26日 | 旅行や街角メモリー

(はめ込み画像なので動画再生は出来ません)

YouTubeに投稿された優先席を巡る若者とお年寄りの口論動画が最近話題になっている。
席を譲れ、いや譲らん・・というやり取りだ。老人は酔っぱらってるように見える。
席を譲るのは当然という態度の老人と、何が何でも譲ってやるものかという態度の若者だ。

投稿した若者の言葉
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AMBITIOUS JAPAN @DD51_1095
私は優先席を譲りません‼︎
なぜなら先日、今にも死にそうな老人に席を譲ろうとしてどうぞと言ったら「私はまだ若い」
などと言われ、親切な行為をした私がバカを見たからです。今後とも老人には絶対に譲りません。
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私は優先座席が空いていたら躊躇なく座ります。
そして決して居眠りはしませんし読書もしません。
周囲に目を配って、お年寄りが乗ってきたら、笑顔で「お座りになりますか?」
と声をかけます。「いいえ結構です」と言われたらそれで良しです。

不愛想に「どうぞ」と言うだけは「嫌々代わったのかな?」という誤解を生みます。

若者が「絶対に譲ってやらん」と思うのも、
お年寄りが「若い者は必ず席を譲るべきだ」と思うのも、
両方とも殺伐としたものを感じてしまいます。

優先座席に若い者が座る場合は、それなりの覚悟と行動があってしかるべきです。
お年寄りも当然と思わないで、もっと謙虚であって欲しいです。
それが、たとえ、見かけ上の「謙虚のふり」であっても謙虚さは必要なのです。

もう10年ぐらい前、父の粕井貫次と一緒に電車に乗ることが度々ありました。
父はすでに80をいくつか超えていて電車の揺れにふら付くこともありました。
私は父を優先座席の前まで連れて行き、一番元気の良さそうな若者の前に立ち、
「申し訳ありませんが、父は足が悪いもので、席を譲っていただけないでしょうか?」

丁寧な口調でこう言うと、必ず席は譲ってもらえたものです。

要するに、席を譲って欲しい場合は、それなりの声の掛け方があるでしょうし、
逆に「席代わりましょうか?」と声を掛けられても、座りたくない場合は、
「いいえ大丈夫です、ありがとうございます」と丁寧に断るべきなのです。

若者も「年寄りには席を譲るべきだ」という強迫観念は持つべきでは無いのです。
自分よりは弱っている人、困った人を見かけたら、素直に、自然に、
「助けたいなあ」という気持ちと行動が出せるかどうかが大事なのだと思います。
思ったら即行動、こういうことが大事な事なのです。

若者が無愛想な顔をして「どうぞ」だけ言って席を立とうとしたら、
「そんなもんいらんわい!」って機嫌の悪い老人なら言いそうです。

「あいさつ禁止」のルールを決めたマンションがあると先日聞いて大変驚きましたが、
何かコミュニケーションの在り方が根本から間違っているような気がします。
受験勉強も大事でしょうが、道徳とか、人と人との関わり方をもっと学んで欲しいものです。
自分の主張を、効果的に、相手に伝える方法がまだまだ未熟なのでは無いでしょうか。

お互いの気持ちや立場を無言のうちに分かち合うという姿勢は大事ですが、
今の時代は言って初めて相手の立場や傷みがわかるという時代なのでしょう。
柔らかく相手に自分の気持ちを伝える技術も必要なのでしょうね。

ちなみに、こちらが声を掛ける前に「席を代われ!」
って偉そうに言われたら、一般席なら私は断固として断ります。

実はそういう経験も過去にあるのですが、
老人に説教するには相当の覚悟と忍耐が必要と補足しておきます。
特に、ニワカ老人のオバサンは手強い。これまさに「修行」と思ってます。
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