稽古なる人生

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剣道審査の合格率が都道府県によって違いすぎる件

2019年12月07日 | 剣道・剣術


上図は、ある県の平成30年度の剣道審査の記録です。
下は同じ年の大阪。比べると上は極端に合格率が高いのがわかります。



実は以前から「大阪は合格率が低過ぎるのでは無いか?」
「儲けたいがために合格率を調整してるのでは無いか?」
という声をちょくちょく聞いたので「おい、ちょっと待ってくれ!」と思った次第なのです。

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剣道をやっている限り昇段審査には受かりたいのは当たり前です。
私の頃は、中学生は級どまり、高校生で二段が最高段位で、
自分の剣道部の主将が二段を取った時は羨ましく、二段の彼は輝いてました。

そんなわけで、22才で剣道を再開した時には「剣道二段」が目的でしたが、
その二段も、2回目でやっと合格したほど、当時の二段はそれなりの価値がありました。

今は中学生でも二段が取れますが、
おそらく剣道人口に歯止めをかけたいとの意図があったのだと推測します。
いずれにしろ、受審する都道府県によって合格率の違いはあるのが現実です。

合格率の高い都道府県は、おそらく初段や二段を奨励段としているのではないか?
初段二段をキッカケとして永く剣道をやってもらいたいという考えなのではないか?
そういう方針で地方審査が行われているのでは無いかと思うのです。

初段二段ではありませんが・・・

私の場合は初段は1発、二段は2回目、三段、四段は1発合格でした。
四段合格は秋田県でしたが、その後転勤し、千葉と東京で稽古しました。
自信はあったのですが千葉と東京交互に受審し30回以上も落ち続けました。
何をどうすれば良いのかわからぬまま年月が経ち、やっと東京で五段を頂きました。

五段クラスにもなると、どこで受けても駄目な者は駄目なのです。
不合格でも、それは自分が悪いからで他人のせいにしてはいけないのです。
私の場合、比較的簡単に四段までするすると合格出来たことが、
逆に、その後の自分の剣道の上達のマイナス要因となったのは否めません。
それは「安易に剣道を考えてしまっていた自分があった」からなのです。

自分と向き合うのが武道です。
自分の至らない点を自分で見つけ、それを克服しない限り、
(少なくとも四段以上は)どこで受けても合格はしません。

大阪の初段二段は確かに厳しいです。
でも私は大阪の規準が当たり前だと思います。
合格率が低いから「金を巻き上げてるのでは無いか」と見るのは悲しいです。
安易に誰でも取れる段位なんてありがたみも無く価値も低いのでは無いでしょうか?

いずれにしろ、厳しい審査であっても、
初段は初段、二段は二段の実力があれば必ず合格します。
そしてその段位は、誇るべき段位だと思います。

もし稽古をほとんどしない技量の低い者が周りにいて、
簡単に初段や二段を取って大きな顔をしていたのなら、
真面目に取り組んでいる者こそ浮かばれないのでは無いでしょうか?

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しかしながら・・・(ここから大きな声です!)

各都道府県によって、基準が大きく異なるのは、
受審する者、保護者、指導者から見れば納得がいかないのも事実です。

審査基準は、やさしくし過ぎても難しくし過ぎても弊害はあります。

各都道府県で考え方や方針が異なり、統一は難しいとは思いますが、
全剣連には、一度明確にして欲しい問題だと思います。

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