稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

小野派一刀流「あんちょこ」の見直し(2019年6月3日)

2019年06月04日 | 剣道・剣術
あんちょことは「安直」の転で、参考書、自習書、虎の巻のこと。

初めて長正館の門を叩いた時のことはよく覚えている。
事前に何の連絡も入れず、早朝の稽古にいきなりお邪魔した。
古流の道場だと聞いていたので、気の弱い私は恐る恐る扉を開けた。

心配は無用で、入館希望と言うと稽古着に着替えなさいと言われ、
そのまま仕方の列に並ばされ「前の人をマネてやってみなさい」と言われた。
わけのわからぬままに、四苦八苦、大汗かきながら大太刀50本を最後までやった。

何だかわからぬが「一刀流は面白い」と思って今に至るわけだが、
ともかく技を覚えるのが容易では無い。
大太刀だけでも60本、表裏で120本はあるのだ。
剣道形が10本しかないのに苦労するのだから想像に難くない。

で、笹森順造著「一刀流極意」を買って読んだのだが、
これは難解で理解するのに骨が折れる。私は賢くは無い。


(笹森順造著「一刀流極意」)

困ったので、日本武道館制作の「古武道シリーズ」の
小野派一刀流のVTRビデオテープを買い求め、
食い入るように何回も見てみたが長正館の遣い方とは少し異なるようだ。

そこで稽古中に稽古の内容をメモにして、
あとで思い出しては加筆訂正して「あんちょこ」とした。

元々は自分用として誰にも見せなかったのだが、
自分が指導者になってみると、初心者の指導用として有効なので、
館員のレベルに応じて手渡しし、参考にしてもらっている。

もちろん技の手順を簡単に書いてるだけで理法理合までは書いていない。
取りあえず、曲がりなりにも稽古について来れるようにする補助用である。

月例稽古で「刃引」の指導をしているが、
初心者もいるのでこの「あんちょこ」の必要性を感じ見直してみた。
取り掛かると夢中になる。おかげで難波の養正会での剣道稽古は休んでしまった。

手直ししたものが完成したのでプリントアウトして、
次の5月16日の一刀流月例稽古参加者全員に手渡すつもりである。



(大太刀、払捨刀、刃引、高上極意五点、小太刀、合小太刀、三重、ハキリ合の「あんちょこ」がある)


(刃引の「あんちょこ」を10年ぶりに見直し加筆訂正した、45歩は「しごほ」で「よんじゅうご」では無い)


小野派一刀流長正館ホームページ
http://doujyou.net/choseikan/index.htm
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