田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

大刀洗町の今村天主堂

2016年06月03日 | 日々の出来事

  久留米市の隣に大刀洗町があります。米麦と野菜生産が盛んな農業地域です。この豊かな田園地帯に今村という集落があります。半月ほど前ですが、ここを訪ねました。目的は国の重要文化財である今村天主堂を見学することです。車を走らせていると、田圃の向こうに煉瓦造りの大きな教会が見えてきます。

 今村天主堂です。八角の双塔を持つロマネスク様式の煉瓦造りです。

  

  純農村地帯に何故、このような教会がという疑問がわきますが、今村の切支丹信仰は戦国時代に遡るとも言われます。1587年に切支丹大名の毛利秀包が久留米藩主となったことも関係があるかも知れません。これは私の勝手な想像です。

 禁教令以後、長いあいだ隠れ切支丹の時期が続きますが、慶応3年に長崎浦上の信者によって今村の隠れ信徒が発見されます。明治14年に最初の木造教会を建設。大正2年に現在の赤煉瓦造りの今村教会堂が完成します。

 設計施工は鉄川与助という建築家で、隠れ切支丹集落の教会を多く手掛けています。五島、平戸、天草を中心に、約50の作品を残しています。

 教会の鐘は左の塔に置かれています。

 

 訪問した時はまだ熊本地震の余震が続いている時で、内部の拝観が出来ないという張り紙がありました。尋ねると、地震による被害はなかったそうです。ただミサは用心のため、別の信徒会館で行っているとのことでした。

 お願いして、正面入り口から内部を拝観させていただきました。写真はポストカードからのものです。

 

  教会堂を横から見たところです。ずっと以前は、この教会は拝観拒絶だったと思います。今はマナーを守れば拝観できるようになりました。実はずいぶん前に親子連れの団体で拝観したことがあるのです。最初は断られましたが、お願いして許されると聖堂の中で詳しく説明をしていただきました。

 

 

 

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2 コメント

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太刀洗 (tango)
2016-06-04 17:46:50
2~3回、大刀洗には行きましたが知りませんでした
折がありましたら立ち寄ります
いろいろよ~~くご存知ですね
7月は仕事で福岡に行きますが、思い立たないと
有名地を訪ねることができません~~
先日、日田も駅まで行ってたこ焼きだけ食べて急いで
帰ってきました・・・
今日は (九州より)
2016-06-04 18:07:49
道が狭いので分かりにくいです。
教会なので特に観光地ではありません。
資料は頂いたパンフや、町のホームページです。
私もドライブ目的であちこち出掛けます。目的地についても長くは居ないことが多いですよ。
ドライブ途中の景色を見ることが好きです。

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