HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

ロウバイ トウロウバイ或いはソシンロウバイ(素心蝋梅)系

2022-01-24 | 冬 黄色系

「香りの小径」と名付けられている。
どこにもそのような小粋な?名前がつけられている。
なんとかの並木には、なんとかの樹木が植えられている。
だからここには香りが楽しめる木が植えられている。

ここには、ソシンロウバイも咲く。
内花被片の赤紫が少し目立つからだろうか、敢えて「ソシンロウバイ」の名札は無い。
かつてこの二本には「ソシンロウバイ系或いはトウロウバイ」と書いたこともある。
手書きだった名札から、しっかりしたものに取り替えられたのだけれど表記は相変わらず「ロウバイ」
知る限りロウバイのイメージは全くない。


▲ 数本しか無いけれど、この木は中で一番小振りな花をつける。▼









▲ 外花被片はやや尖って見えるものの、全体は丸み帯びている。▼







▲ 内花被片が見えなければ、ソシンロウバイと説明されてしまう。▼











▲ 内花被片の赤紫がのぞいている。▼



▲ 下向きに開花しているのが普通だけれど、ここでは上向き、横向きも多く見られる。 ▲

▲ 開花直後、内花被片の赤紫が目立ち、ひれ伏すような姿のおしべが目立つ頃。▼











▲ ひれ伏していたおしべが、真ん中にあっためしべを包む。▼



▲ 内花被片の赤紫には濃淡がある上、ロウバイほどには濃くは無い。▼

▲ おしべが花粉を散らし、やがて外花被片は少しずつ色を失い開いてゆく。▼

トウロウバイ(唐蝋梅) ロウバイ科ロウバイ属 Chimonanthus praecox 'Grandiflora'
(=Chimonanthus praecox var. grandiflorus)
ソシンロウバイ(素心蝋梅)
 Chimonanthus praecox f. concolor
(=Chimonanthus praecox f. luteus)
ロウバイ(蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅 時にワロウバイ・和蝋梅)Chimonanthus praecox
(2022.01.19 明石公園)

【ここのロウバイの種別 考】
ロウバイは薄い黄色の花弁(剣弁と呼ばれるように尖っている)、内花被片の濃い赤紫
ソシンロウバイと呼ばれているものの多くは外花被片、内花被片は黄色
その中にマンゲツロウバイと呼ばれているものもあって花弁は丸みを帯び、内花被片は黄色
花弁の様子、内花被片の色などを見ていると
ここの花は、外花被片はやや丸みを帯びているもの、尖ったものが混じり、内花被片には赤紫が目立つものと薄くて目立たないもののがある。
長年ここに育っているものだろうけれど、いずれにしても、ロウバイ、ソシンロウバイと区別されているものとは違って見える。

 
▲ 明石公園の花 ソシンロウバイとは言えない内花被片の赤紫、年々薄くなっている。 ▲


▲ 須磨にあったロウバイ 昨年、枯死してしまった。 ▲

内花被片の赤紫が濃いロウバイよりも、少し薄いので外国から来たという意味で「トウ(唐)」、トウロウバイ(唐蝋梅)。
それに対して元々のロウバイを「ワロウバイ(和蝋梅)」と呼んだ…と、聞いたことがある。
ところがこの画像にある種類は素心蝋梅の園芸種「満月蝋梅」の名前で呼ばれている事が多い。
どこかの花卉販売業者がそう呼んでいるそうだし、素心に混じりっけがあるのだけれど「満月」のイメージだそうだ。
尤も、ソシンロウバイそのものがロウバイの一品種、名前をつけて差別化すれば売り物になる…の論理で、幾つもの「園芸品種」が存在しても仕方ないのだろう。
基本に蝋梅があり、内花被片・外花被片に混じりの無い黄色が素心
混じりがあるものを満月、或いは唐蝋梅と呼ぶ…そう結論づけるのがなんとなくすっきりしそうだけれど、そう簡単なものでは無い。
それぞれに幾つもの名前がつけられている蝋梅の一つに過ぎないのだが。
--------------------------------------------------------------
須磨のソシンロウバイ 今年の花 ソシンロウバイ系或いはトウロウバイ
ソシンロウバイ ロウバイ ソシンロウバイ ロウバイ或いはトウロウバイ



コメントを投稿