松山英樹がウエイストマネージメント・フェニックス・オープンという長ったらしい大会で
2連覇したわけだけど、ここで2連覇するって事、私は知っていたので試合を見ながら
ドキドキはしても疑う事は無かったのだ。
ただ本当にやってのけた事にとても感動した('◇')ゞ
事前の優勝予想で、当然、松山君は優勝するだろうと思われており、
それはとてもプレッシャーだったはず。
そのプレッシャーに打ち勝ち、レジェンド達が成し遂げたフェニックス・オープンで連覇という
偉業を成し遂げた事は本当に素晴らしい以外の言葉が無い。
最初にPGA4勝目、同一大会2連覇、おめでとう
そして敬虔なクリスチャンにして全米オープンのチャンピオンでもある、イケメンのウエブ・神父さん・・・
ではなくウエブ・シンプソンの復活も見事でした
数年前にゴルフの使用クラブの変更がありスランプだったシンプソンの復活も嬉しい。
プレーオフの4ホール目、これは17番ホールでシンプソンはパー、ヒデキはバーディとし決着がついたホール
だったのだけれど、2打目が非常に難しいライにボールが止まったシンプソンの戦略が見事だった
ウエッジを使わず、パターを使ったという事。
あれは目から鱗だったわけよ。(ゴルフを知らない方は何のことか分からないでしょうけれど珍しいセレクトでした)
グリーン(最後にボールを入れる穴があるとこね(笑))は非常に奥行きのあるグリーンで、下手にグリーンオンすると
逆に難しくなる所にカップが切ってあった最終日。(日本にはこういうグリーンはないのではないでしょうか?)
ヒデキは無難にグリーン手前にボールを置いた。
しかしシンプソンはグリーンに乗せたもののバンカーを挟んで少し強く入ればウォーターハザードに
一直線のライで、手にパターを握った。
あれは究極の選択だったと思う。
素晴らしいゴルフコースのグリーンというのは、どんなに難しいグリーンでも、
パターで攻略できる選択肢を1つは残すんだって。
設立当初のオーガスタも、馬蹄形やL字型のグリーンでグリーンに乗ってしまったがために
パターではノーチャンスのホールがありましたが、全てのゴルファーにフェアという
精神からほんの少しの確率でも、パターで攻略できるルートを設ける事にしたそうです。
惜しくもラインに乗りかけて止まってしまったけれど流石でした
最初に私は「勝つ事を知っていた」って書いたけれど、レジェンドと将来呼ばれる様な人間は
それにふさわしい舞台が用意されていると信じているからなのだ。
ゴルフで言えば、年間何十試合もある中から、それ相当の後世に語り継がれる様な試合、
例えばメジャーの様な、またはそれに準じるような試合に勝つのが宿命だと感じている。
昨年末からPGAでは2017年度が始まっており、ヒデキはアジア人として初めてのWGCで
タイガー・ウッズ以来の大差で優勝した。そしてタイガー主催のその年のメジャー優勝者や
ワールドランキング17位以内の選手しか参加できないPGA非公式試合でも優勝。
こうなると、メジャー以外で優勝してインパクトがあるのは、今回のフェニックス・オープン
しかないと思っていたわけよ。
まず連覇しているのはレジェンド級が殆ど(ヒデキを入れて6名)ベン・ホーガン、アーノルド・パーマー、
ジョニー・ミラーなど。
この大会は1932年から85年も続く由緒ある大会でもあり、ゴルフ競技、いや他のスポーツの大会でも
観客の人数が類のない4日間で今年は65万人も集まる大会であり、歴代優勝者は圧倒的に母国米国人で
85年の間に米国人以外の優勝は松山君を入れても10人に満たないので、
これに優勝する事は非常にインパクトのある事だ
日本を環太平洋の一つと考えれば、この大会にフィジーのレジェンド、ビジェイ・シンが優勝しているけれど、
アジアという括りならアジア人として初めて、もちろん連覇も初めてとう偉業なのだ。
ゴルフは4日間の競技であるという事を知り尽くしているのが松山英樹。
実はヒデキはこの大会の前に首を痛め、背中などにシップをしながらのラウンドだった。
ここに直近のターゲットを絞っていたと思われるので、それがなければもっと圧倒的に
優勝していたのではないだろうか?
そのハンディがあっても冷静に横綱ゴルフ・・・白鵬のゴルフだったね~
あれだけ中くらい、長めのパットが入らなくて優勝したのは緩急を巧みに付けたマネージメントと
素晴らしいショット力だった。
危なげが全くなかった。追いつき追い越すのは目に見えているゴルフだった。
プレーオフ4ホール目、ようやくバーディを決めた瞬間。
昨年のリッキー・ファウラーとのプレーオフも4ホールに及んだけれど、もっともっと長く続けたかったと
本人は話していたけれど、今回は早く終えたかったと。
シンプソンが3ホール目でバーディチャンスに付けた時には、シンプソンにバーディをとってもらって
終わるならそれで良いと思ったくらい苦しかったと試合後の会見で話していた。
おそらく、体が悲鳴をあげていたのだと思う。
それでも、ワンチャンスをものにしたのは素晴らしかったと思う。
まあプレーオフに至らなくても、あの18番でパットが止まらなければ済んだ事なんだけどね。
そういう経験が彼には必要だったんだろう。
この日本人としてPGAで最多勝利の4勝をあげ、これからは「日本人として」という
枕詞が取れるだろうから良かった、良かった。
本人は他の日本人と比較対象になるような成績は望んではいないだろうから。
今年の第一ミッションを達成し、次はメジャーですね!
松山英樹の優勝に慣れ過ぎた感が最近はありましたが、今回は本当に嬉しかったぞ~
もう一つ嬉しかったのはプレーオフの時、ヒデキコールが起こった事。
相手はアメリカ人であるウエブ・シンプソンであるにも関わらず、松山英樹に対する
コールが起こったのだ。
ちびっ子の「ヒデキ~」の声援も多く、昨年はファウラーとの一騎打ちで完全アウェイだったのが、
1年後にはこんなに上手な発音の「ヒデキ~」の声援が起こるとは本人も思っていなかったでしょうね
フェニックス・オープンで連覇を飾った偉人たち。
ベン・ホーガン(’46~’47)PGA優勝64回マスターズ2回、全米オープン4回、2回、全英1回、全米プロ2回。
ジミー・デマレット(’49~’50)PGA優勝31回マスターズ3回。
ロイド・マングラム(’52~’53)PGA優勝36回全米プロ1回。
アーノルド・パーマー(’61~’63なんと3連覇!)PGA優勝62回、マスターズ4回、全米オープン1回、全英2回。
ジョニー・ミラー(’74~’75)PGA優勝25回、全米オープン1、全英1。
全員米国人でここに
松山英樹が加わりました~
追記
優勝日翌日は恒例のスポーツ紙買いまくり~
さすがに今日は1誌を除き(ぶれない新聞がありますよね)オール松山~
どの新聞も2パターンの写真を使っていたよ。