ボウラードでもしっかりと「撞く」
ことをしないと撞球は駄目。
ボウラードはエニーボール系のプール
なので、手玉の動きが命。
ボウラードのコツは、とにかくブレ
イクにある。
ナインボールなどは次の玉が決まっ
ているからサクサクと取って行ける
が、ボウラードは14.1のように考え
ながら構想を練る。だが狭く限定せ
ずに常に「アンド」を考えて。
そして、オープンフレームを出さな
ければ絶対に100点アップ、150点
アップ、200点アップは誰でもでき
るようになる。
ボウラードはボウリングと同じ計算
方法なので、インフレ計算になる。
同じ1フレーム9個落とすのでも、
オープンにしてしまうのとスペア
では点数が全然違ってくる。
10フレームまで終わって落とした
総玉数が同じ90個でも、スペアと
ただの9個では全然点数が違う。
倍近くも違ってしまう。それが
ボウリング計算方式のボウラード
だ。
日本人が考案した。プロ第一期生の
藤間プロが。
ボウラードの計算方法はボウリング
と同じで特殊なので、絶対にオープン
フレームを作らずに、スペアで必ず
2キュー目には取り切ることが大切だ。
事と次第によっては途中で連続ポケ
ットを捨ててでも塊を割りに行く
ことも必要になる。入れながら割る
のが一番よいが。
とにかくエーチャンのように「黒く
塗りつぶせ」がボウラードのキモ
なのだ。
黒く塗って行けばすぐに150点アップ
は出るようになる。
ストライクをいくつか連続させれ
ば200アップもすぐに出る。
なので、ボウラードはシュート力を
磨くゲームとはならない。
私が考えた得点訓練ゲームがある。
ボール15個を使って10フレーム
までのゲーム。2005年考案。
1フレームを2キューまでとして、
全部取り切りで150点。
これはボウラードのインフレルール
が無いので直にシュート力の実力が
判る。1フレームでのボウリング式
スペア加算やストライク加算は無し。
1フレーム2キューの合計点を合計
10フレーム足して行くという方式。
私自身はこれを「シューティング」
と名付けて、遊びで自分自身時々
やっている。
ボウラードのボール10個より増える
ので、台上で渋滞が起きるためボウ
ラードよりも一気に難しくなる。
A級ならば15個を1キューで取りきる
だろうが、それについての倍加算は
無し。
総合計140点以上でA級クラスあたり
だろうか。
<シューティング>
(下段左側がそのフレームの合計点。
下段右側がそれまでの全合計点)
全米トッププロの14.1ラックでは、
最後1個残しで入れてブレイクし
ながら80点ランや100点ランは普通
に出している。150点撞き切りなど
もトップはやっている。
私などは14.1ラックでのハイランは
45点しか出したことがない。
ウイリー・モスコーニなどはどれ
くらい取り切れるか挑戦し、526点
ノーミスで撞いて「疲れたから
やめた」というギネス記録を残し
ている。しかも渋滞が発生しやすい
難しい7フィート台で。
ストリックランドが7フィート台で
挑戦して、240点あたりから「頭が
おかしくなりそうだった」として
中止している。
ただし、ボウラードで高得点が出る
ようになっても、ナインボールや
テンボールの試合で強くなるわけ
ではない。
14.1ラックで強くなるわけでもない。
ボウラードはシュート力というより
も、集中力と自分のコンディション
を維持するゲームだ。
ちょっと撞けるようになると200点
アップもたやすくなるが、それを
3ゲームも続けて1ゲーム210点以上
の点数を取ることをプロたちは楽々
と超えて来てプロ試験をクリアして
いる。
そこに撞球手としての一般人との
違いがある。
それと、プロ試験はあくまで通過
試験であって、そこから同じ土俵
で年間ツアーで他者より強くなら
なければならない。
これは相当な鎬の削り合いとなる。
真っ向勝負だ。
だからプロスポーツは面白い。
本当に真剣に実力を出してぶつかり
あっての勝負だから。
せこい賭け玉のダイムゲームでは
なく。