渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

キュー切れの秘密

2022年09月21日 | open



キュー切れの秘密。
それは、キュースピードとトルク
乗せ。
撞き方は、ハンドル側の指と手と
手首と腕と
肘と肩とレスト側の
指の締め操作を
使う。
すべてを一瞬のポイント位置で

同調させる。


トルクが乗らない撞点とアングル
ではキューを切らせられない。
キューは常に床と水平に撞けと
なると、
上マックスは撞けない。
トルク乗せがスカスカだからだ。

また、下マックスでもすくい上
げになってしまう。
微妙にボトムアングルを上げて
撞点ではなく、撞点から貫いた
キュー先の延長が下を向けて刺
すように撞き出す。
これによりマックスだろうが

中心に近かろうが関係なく
手玉に充分にキューの重みを
乗せられる。
要するに超微細マッセと同じ条件
を作り出してやり、手玉にトルク
を乗せるのである。
キューを真っ平水平にのみに
させて、
いくら上や下を勢い
よく撞いても、手玉は与えられ
勢いのみでよく転がるだけで、
キュー
切れの動きは全く発生し
ない。


そして、ロングショットのキュー
切れの原理としては、押し玉も
手玉も、手玉は空中を飛ぶ。
超低空飛行で飛んでいる。
その空中飛行が手玉の挙動にある
ために、
強烈なフォロースピン
なりバック
スピンがラシャの摩
擦で殺されず
に的玉ヒット、
若しくはその手前
で着地して
からのヒットで最大
回転が減殺
されないまま的玉に手玉が力を
伝える。的玉を弾いてポケット
に進ませた後も、手玉は回転の

勢いが生きており、狙った場所
に生き物のようにギュギュッと
進む。
キュー切れとは、手玉完全接地
の外周全域接地による全回転
(手玉の外周と同じ距離のみ
進む)をさせるのではない。
また、物理現象として、フォ
ローショットのみはどんなに
強烈なスピンをかけようとも、
ラシャの上で空転する事はない。
このことは今世紀初頭に発見
された。
フォローは最初から全周回転
分しか進まないのだ。
手玉が一度止まってから前進
するように見えるのは目の錯覚
で、空中にごくわずかに浮いて
いる時に空回転しているので、
接地後にギューンと前進する
かのように見えるのだ。
そういうキュー切れの玉は、
すべて手玉は空中に浮いてい
る。
これは科学的に動かしがたい。
だが、この事実が発見される
以前には、手玉はラシャ上で
空回転してから前進するかと
思い込まれていた。

キュー切れの原理は空中殺法。
実はこれが科学的に明らかな
カラクリなのだ。
撞き方としては、ただ速度を
上げるのではなく、インパクト
の瞬間に最大速度になるよう
に序破急の緩急ある撞き出し
方をする。
そして、大切な事は、キューが
慣性負けしないように「キュー
を止める」事だ。
これは停止ではなく、グリップ
の側の手でインパクト直前に
軽く締めながら撞き抜くのだ。
そしてレスト側の操作。
メカニカルブリッヂを使うと
指レストよりもキューが切れ
ない事に気づくだろう。
グローブはメカニカルブリッヂ
と同じであり、ただ撞き出しの
摩擦抵抗を軽減させるためだけ
の役目しか負わない。
そして、グローブはレスト側
での微細なキュー操作を阻害
する。
ロングドローやキュー切れ
ドローを撞き出す時にはレスト
の指をも最後に締め込んで撞き
出す。これによりインパクト
速度がタメにより強烈になる。
日本刀での抜刀斬撃の際に、
鯉口をドンガバチョとガバガバ
に開けずに刀身を左手で微妙
に制御させながら抜き斬をやる
のに原理は近い。

オープンレストでもキュー切れ
を出す事は可能だ。
この場合はハンドル側の手と
肘と腕と肩を大活用してくり
出す。
ループレストよりもオープン
レストでキュー切れを出すほう
が難しい。
スヌーカー選手がオープンレスト
でキュー切れを出せるのは、それ
は腕前と玉の質量の違いによる。
キューを切らせて行くタイプの
エフレン・レイエスやコーリー・
デュエル、また古い人ではマイク・
シーゲルやウイリー・モスコー二
などはループレストを主体に使う。
それには理由があるのだ。
指レストは絶対に位置を動かさない
が、テーパーがついた棒状の物を
前後させ、さらに撞き出して
インパクトさせるためには、
レスト側の指が同じ〇の大きさ
と締め具合のままでは切れの操作
ができないのだ。同じテンション
でループ内をテーパーシャフト

をスライドさせるにはレスト側
での操作が絶対に必要になる。
それゆえ、グローブ大流行に
なってからは、レスト側操作が
不十分となり、転がし玉系ばかり
が蔓延する現象が発生している
のである。
現在でも土方隼斗選手や女子プロ
最年少の
奥田玲生(たまみ)選手
たちは
グローブを使わない。
それはレスト側の指をただのメカ
カルブリッヂとはせずに、キュー
操作に活用しているからだ。
それは撞き方を観察すればつぶさ
にそれが読み取れる。何をどう
やっているのかを。

そして、彼らはキューがとても
よく切れる。短距離も長距離も
キューを利かせて手玉を撞いて
行く。
それは、一見余人には見えない
所で、いろんな細かい技法を
投入しているのである。

超近距離で強烈にキューを切ら
せる特殊な技法として「切り
押し」と「切り引き」がある。
これは手玉を空中に飛ばさない。
だが、これも科学的メスが今世紀
に入れられた。
切り押し・切り引きは、実は手玉
を二回撞いているダブルヒット、
日本語でいうところの「リク」
だったのだ。つまり厳密には
ファールショットなのだ。
それゆえ、それらは物理的な

キュー切れの原理の範疇には
無い。厳密にはそうなる。


手玉と的玉が20センチほどの
近距離でもキューを切らせら
れるが、その際には全周回転
運動でも切れを出せる場合も
ある。
これは距離が短い為に、全周
接地のままでも手玉の回転が
死なないからだ。
ロングの場合のキュー切れは、
すべて手玉は空中飛行により
その回転の力が減殺されない
仕組みになっている。
ゆえに、「キュー切れは空中
殺法
である」と概括的にはいえ
るのである。
これは一切間違った事は言って

いない。



自分のキュー切れ度を知るには、

クッションの短短の狙いで、
的玉をサイドライン上に置いて、
手玉を2ポイント上に置いて、
クッションに向かって的玉を
引きで撞いてみるとよい。
切れていれば楽に手玉は的玉より
もかなり早く手前クッションに
戻って来る。
だがこれは一面的な計測法。
キューを利かせて切れ味よく
撞いて、手玉を遅く移動させる
技法もある。場面により使う。
下を撞いての殺し玉などがそれ
に該当する一例になる。

このワンラックに、キュー切れ
での利かし撞きがいくつか出て
くる。
このラックの平玉取りは、ど
真ん中を撞いての転がし玉は
一球も撞いていない。すべて
細かい操作を狙い通りにやって
いる。(一球のみ出しが5センチ
ほどズレたためにリカバリー
ショットでネクストに出して
いる。寝かせマッセの特殊な
撞き方で)




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