渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

トマトジュース

2024年06月23日 | open



1977年12月某日。
一学年上のイトコと二人で
トマトジュースはカゴメと
デルモンテのどちらがいい
か、という話になった。
イトコはカゴメが好きだと
言う。
カゴメはスッキリしていて、
デルモンテは濃厚だった。
私はカゴメとデルモンテな
らばデルモンテが好みだと
答えた。


だが、一番好きなトマトジュ
ースは意外なところでキリン
なのだと私が言うと、イトコ
はキリンのトマトジュースは
飲んだことが無い、と言う。
「へ~。そうなんだ。今度
探して買ってみよ」と。

年末頃、イトコが言った。
「飲んだよ。ありゃうまいね。
でも俺はカゴメがいいなぁ」
と。


キリンのトマトジュースは独
特の味で、トマトにレモンを
入れているのか?というテイ
スティーが感じられる。
喉越しはカゴメ系。デルモンテ
のような濃密な感じではない。
キリンはライトな感覚で、デ
ルモンテ程濃厚ではなく、ザ・
トマト
ジュースという感じで
はない。

しかし、湘南あたりの海岸沿
いのベンチでパカンと開けて
飲むのは、キリンが一番しっ
くり来るように当時の私には
思えたのだ。

でも、キリンのトマトジュース、
自販機ではあまり売ってないん
だよね(笑
これは昔っから。
自販機でみっけた時には、そこ
覚えていて、バイクで走る経路
にはそこを経由するようにした
りもしてた。ハイティーンの頃。

そんな事を話していたバイク乗
りだったイトコも、5年前に病
気で死んじまった。
10代の頃のように一緒に走ろう
ぜ~なんて言ってたのに、それ
も実現しなかった。
せめて、やつの分まで、自分の
残りの時間を俺は走る。

I was just seventeen.



 


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