渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

オートバイについて

2023年11月17日 | open



正直、これは速いオートバイと
は思えなかった。マッハ350を
知ると。
要するに、オートバイの速さと
は、絶対最高速度の事ではなく、
加速性の事なのではと思う。

ちなみに「名車」であるかの
ように神話が作られたホンダ
88NSRだが、加速性は何度試
してもカワサキ88KR-1のほう
が速い。
最高速はNSRのほうがほんの
僅か速い。
ハンドリングはNSRに比べる
とKR-1のほうが比較にならな
い程良い。まるでヤマハの2st
モデルみたいだ。

オートバイの速い遅いというの
は、加速性なのではと、やはり
思う。
NSRが並外れて「良かった」の
はエンジンで、小学生でもでき
るほんの僅かな作業で、公称
45PSが68PSになった。
KR-1は吸排気をいじって、セッ
ティングを出してようやく60PS
程度だ。F3キットを組んでよう
やく60台前半に行く程度。
NSRのこの特性は、サーキット
でプロダクションレースや市販
車改造無制限のF3クラスを蹂躙
した。
ある年に限っては「勝つ為には
NSR一択」という状況を生んだ。
対抗馬はヤマハではなく、カワ
サキの4ストだった。カワサキ
はその前年と翌年に圧倒的な戦
績をF3で残していた。

サーキットでの「速い」と公道
での「速い」は質が異なる。
サーキットではトータルの速さ
であり、公道では一発の瞬発力
かと思う。
2ストロケットと呼ばれた2スト
エンジン独特の爆発的一挙的な
加速は4スト大パワーモデルで
もそうそう無い。というか、
加速の質性が異なる。
F3カテゴリーの250の2ストと
400の4ストでは、最高速は4
ストのほうが出る。
なので、2ストがコーナーが速
くて直線で先行しても、長い
直線ならば4ストに追いつかれ
て抜かれてしまう。

なお、4ストのSOHCが「速い」
と感じる事はない。
もっさりとしている。
DOHCの4バルブの4ストは遥か
に速さを感じさせるが、急変化
という点ではやはり2ストエン
ジンの特性のほうがダッシュ感
を痛感させる。

2ストの欠点は、内燃機関とし
て燃焼効率が著しく悪い事だ。
ただし、穴だけのシリンダー
でピストンが2往復するだけで
1サイクルを終わるので、小排
気量ではパワーが出るし考えら
れない程に重量が軽い。プラ
モみたいだ。
私の250などは軽量化もして
あるが、乾燥重量116kgだ。
それで60PS。
端的にいえば、速い。

ただ、回せば燃費の良い4スト
でも燃費は落ちる。
私のDOHC4バルブ4気筒399
ccは、リッターあたり14〜15
kmだ。
燃費は航続距離の把握から計
算しているのみで、自分の走
りを捨象してまでも燃費向上
の為の乗り方などはするつも
りはさらさらないので、燃費
が悪いなどというのは私はい
とわない。
2スト250だと12km〜13km
だ。峠を走るとすぐに11km
になる。

よく二輪のスポーツタイプに
乗っていて、高燃費を誇らし
げに言う人がたまにいるが、
意味がよく分からない。
発進して即6速に入れてタコ
はアイドリングより少し上あ
たりにいるのではなかろうか。
それで、その車種の特徴や性
能を語ろうとする。
なんだか、根本的になんか違
うように思える。


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