渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

映画『ディパーテッド』

2020年12月17日 | open



先の日曜には1日で8本映画を観た。
きょうが木曜日だが、月曜からも昨日
まで毎晩2本ずつ観ている。
本日は1本のみ。再度観の作品だ。
『ディパーテッド』(2006年)。
マフィア組織に潜入した捜査官と警察
に潜入したマフィアのネズミ。マフィア
のボスがFBIのネズミだったりもする。
ネズミだらけの映画。
そして、最後には一匹のネズミだけが
生き残る。あとは全員死ぬ。
だが、それは実は全員ではない。
なぜならば、右も左も上も下もネズミ
だらけだからだ。

劇中、組織の幹部がボスに言う。
「この国はネズミの国だ」と。
これはミッキーの国というのを皮肉った
セリフだろう。
ラストシーンは、一匹のドブネズミが
マンションのベランダの手すりを歩い
て行く。一匹のネズミのみが。
しかし、まだ警察の中にもFBIの中にも、
またマフィアの中にも、合衆国のあらゆる
機構の中にはやたらめったらネズミがいる
のだろう。
それを皮肉った作品だった。
それゆえ、最後のラストシーンまでに、
物語の主人公と思われたディカプリオさえ
も、
いとも簡単に殺されてしまう。
映像表現としては仕上がりにミスのない
撮影で、完成度の高い作品だ。


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