世界に一つだけ!
韓国プールキューメイキング
マスターによるビリヤード
キュースティックの製造工程
日本の1960年代の漫画に『父
の魂』(1968~)という作品が
あった。名刀ならぬ史上名だ
たる名バットを作るバット職人
とその息子の野球選手の物語だ。
これかなりの隠れた名作で、
小学校低学年だった私は感動して
読んでいた。
この動画の韓国のキュー職人は、
野球のバットも作るようだが、
ビリヤードキューのバットと
シャフトも作る。キューを作る。
しかも、だ。
ビリヤードのキューが製作され
始めた1800年代後半の作り方の
まま、木工旋盤の手加工で削り
出しで作る。日本人職人もずっ
とこの作り方だった。
今でもアメリカ人でもシャフト
のテーパー出しなどはこうした
旋盤回しの手加工で作るビルダー
も多いが、かつては全部の工程
がこうした削り方だった。
職人の技を手作業と侮っては
いけない。
熟練旋盤工はコンピュータで
測って自動送りしたCNマシン
よりも精度を出したりする。
オリンピックの砲丸投げの
鉄球は日本人の旋盤工が作る
物が最高とされていたりする
のも、そうした熟練旋盤工の
技術が超人的だからだ。
この動画の韓国の職人さんは
非常に良い仕事をしている。
なお、スヌーカーの世界最高
のキューは、英国の超絶技法
を駆使する職人がノミとカンナ
でキューを作っている。
職人技、畏るべし。
というか、ギターとかバイオリン
とかの楽器は全部職人の手作り
だ。
ノミもカンナも機械ではなく、
職人が作る。
ビリヤードのキューも、機械任
せだと、凋落した日本のバイク
のようなダメダメ物になると
思われる。
ただ、この職人さんは腕は良い
が、こんなに野球バットのよう
に一気に削ってビリヤードキュー
の場合は良くないのではとも
思える。
私の場合のように、バットを
30年かけてようやく削り終える
というのはやり過ぎだろうが。
その本体を見た本職さんが
曲がりゼロなので驚いていた
が、気の遠くなる時間をかけて
の削っては寝かしを実行した。
キュー1本作るのに30年。
ワインじゃないんだから。
どうかしているわ(by 聖子夏の扉)。