渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

2ストエンジンの焼き付きには原因がある

2024年04月22日 | open
 

数万キロ走行による経年変化
からの摩耗でかなりの吹き抜
けやスラッジの蓄積はあるが、
綺麗な2ストエンジンのピスト
ン。適正セッティングと適正
な乗り方を続けるとこういう
具合。私が乗っていた車両の
ピストン。
シリンダーもつるつるで極め
て綺麗な状態だ。
このような状態でも、スロッ

トルを開けるとポンと簡単に
ウイリーする程のツキだ。


経年変化による摩耗ではなく、
セッティング、乗り方、機械
的不具合等による焼き付きの
2ストエンジンのピストン。
(ネットから)

こうなるとシリンダーも逝っ
ている可能性も高い。
ボーリングするか、別な新品
シリンダーに交換の必要があ
る。

重要な事は、焼き付きの根本
原因を突き止める事だ。
そして、その部分を抜本的に
改善しないと、パーツのみを
新品に交換してもまた焼き付
く。
薄すぎるセッティング、オイ
ル供給の不足等の燃調の問題、
また、乗り方の問題も大きく
関与する。
長時間全開や一気に全閉など
はシビアなセッティング2スト
マシンでは厳禁
で、焼き付き
は過回転によっ
てもスロット
ル全閉の時にも
発生する。
それはオイル量が足りないから
だ。
かといって2ストオイルの混合
比を濃くするとエンジンは回ら
ない。
混合比は混合ガソリンでも分離
給油でも20:1~80:1という
広い範囲であるので、乗る状況
によってベストな物を見極める。
一般車の機械式分離給油システ
ムの場合はやや濃い目にセッテ
ィングされている。
レーシングマシンの場合には
キャブのセッティング自体が
自由自在、吸排気のセットも
自由自在なので、セッティング
がベストでマッチしていない
と焼き付きを発生させたりす
る。
レース本番で焼き付かせるバ
カな
セッティングをする人間
はい
ないが、テストの煮詰め
の段階では
焼き付きが発生す
る事もごく
まれにある。
シフトアップの際にクラッチ
を都度切るなどというバカな
事をやっていると、その度に
瞬間的に過回転になり、エン
ジンを焼き付かせたりもする。
サーキット走行のシフトアップ
でクラッチ切
りなどという素
人乗りをして瞬間オーバーレ
をさせてしょっちゅうエン
ジンを焼き
付かせていては、
本的に2ストのエンジンの
事を
理解していない壊し屋に
なってしまう。

また、全開走行だけでなく、
スロットルを閉じた瞬間に
焼き付く事も多いが、これも
オイル供給不足によるものだ。
ガソリンと混ぜてシリンダー
内で2ストオイルは燃やすので、
ガソリン供給が停止すれば燃
焼させるオ
イルが回らずに焼
き付く。


2ストの焼き付きだけでなく、
4ストでもブローなどには原因
がある。
2ストも焼き付きを発生させて
エンジンが死んだら、その根
本原因を究明して解決しない
と、再び同じ事を繰り返す。
そして、真の原因を確定させ
られない人は何度も何度も
焼き付きを発生させる。
また、焼き付きまで行かずと
も軽い抱き付きなどは、その
ような取り組み姿勢だと毎度
だろう。
それはセッティングと乗り方
がバカだからだ。
つまり乗りにおいては右手バカ。
シビアなセッティングにして
いても、適切的確なシビアな
乗り方をすれば焼き付かない。

とにかく、何がどうなって、
どうして、どうやったからどう
であるのか、というのを脳で
理解・解明しない限り、同じ
失敗は繰り返される。
部品だけ新品に交換しても意
味は無い。

 

 

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