渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

自作囲炉裏

2024年04月16日 | open

【一人用炉端焼】自作した囲炉裏で
自由にじっくりと焼こう


囲炉裏自作とはやるなぁ。
これはよさげだ。
プーキャン△でなくとも、
庭先やガレージ、カーポート
下でも楽しめそうだ。
つーか、部屋でもやれそう。

マンションや団地とかだと
ダメだろうけど。

でも、これ、炉の運搬に相当

気をつけないと車だと崩壊す
る可能性もある。
私の場合、簡易移動焼き入れ
炉を四輪で運搬していたら、
耐火煉瓦作りの自作炉が崩落
したからね。路面のギャップ
で。
仕方ないから、その時のキャ
プ場では予備で持って行って

いた七輪で刃物の焼き入れ会
を開催した。
参加者6名の気の置けないキャ
ンプ好きのフライフィッシング
仲間だけだった
が、会は大成功
だった。

炭は岩手の松炭。小物刃物用
に親指
の爪大に小割にした物
と消し
炭を使用しておんぼう
埋めに
してじんわりと焼いた。
切っ先が溶けやすいので注意。

冷却は17℃。沢の水を湯にし
た。斬鉄剣独特の触媒も投入。
康宏伝斬鉄剣は焼き入れ温度が
異なるが、その時は鋼材が別物
だったので私の経験値からの
湯温。温度はとても大切。
外気に影響されるので体感では
なく温度計を使用した。
焼き入れは色を厳密に見るので、
焼き入れは日暮れ後。
一切の灯が入らない環境でやる。
焼き戻しは全刀、基本的に私が
やった。
焼き戻しの如何によって質性が

激変するからだ。300度脆性は
絶対に避ける。
私がすべて鍛造、火造り、やす
りが
け成形まで終えた素材を持
ち込
んだ。参加者の希望の形状
に仕
上げて。
すべて無償だ。
報酬はその夜の鍋の飯代を仲間

みんなが持ってくれた。
焼き刃土は備後三原市内の田圃
の泥を分けてもらい、それを濾
過して、炭と〇〇を混ぜてトロ
ットロになるまで数十時間乳鉢
で手で
練った物。斬鉄剣の製法
に準じ
た焼き刃土だ。
土の置き方、引き方は私がアド
バイスして参加者には実行して
もらった。

その時の私の一作。

これは分けてもらった小林康宏
斬鉄剣
の原材料を使用した。

その時作った焼き入れ手引書の
小冊子は
私の手元には残部が残
っていなかった
が、その時の参
加者が今のMC
メンバーの剣士の
一人(乗馬の先生)で、その

のテキストを持っていたので

デジタルファイルにしてくれて
私に送ってくれたのはありがた
かった。
そのテキストは、コピーして刃
物好きな仲間に無償配布した。
私が得たさつき流刃物の研ぎ方
のガイドテキスト
も刃物好きな
私の知己には無償
で送っている。

マスが釣れる人造湖のあるキャン
プ場での鍛造刃物焼き入れ会。
これはかなり面白いものがあった。
だが、今思うと、飯系にあまり
探求をめぐらさなかったのは
とても残念。
ニジマスを塩まみれでホイルに
包んで直火の焚き火の土の中に
埋めるおんぼう焼きは、まじで
べらぼーにうまかったけどね。
地方のテレビ番組で番組収録の
際にロケに来た城みちるさんは
あまりにうまいのでおったまげ
てた。

そういや、落語の目黒の秋刀魚
も、あれは炭火で焼いた秋刀魚
ではなく、オンボウ焼きだから
ね。原典は。
「殿、それなるは隠亡(おん
ぼう)焼き。
下々が食する下賤
な食べ物に
御座る」という一節
がある。「隠亡」という単語は
特定階級を表す江戸期の差別用

語でもある。
だが、寝ぼけた事言ったらいけ

ねぇよ。食に上下なんてある
もんけえ。

美味いもんはウマい。そこに
貴賤も上下もありゃしねえ。
古典落語「目黒の秋刀魚」は、
そうした物事の本質を突いた噺
で、格式や身分にこだわる武士
階級を笑いで皮肉った落語だ。
対極にあるのが「井戸の茶碗」
ね。
あれは武士の清廉さと、それの
滑稽なまでの生真面目さを
表現
した演目だ。

名作。
演る落語家にもよるが。
てんで✖でぶっ飛ばしてやりたく
なる噺家もいるけどね。
史上最高なのは、五代目古今亭
志ん生の高座の「井戸の茶碗」。
だが、その倅の志ん朝の「井戸

の茶碗」は最低だ。
あれ、寄席で観てたら、たぶん
おいら水鉄砲で奴の面にぶっか
てたよ。
水鉄砲も駄菓子屋の玩具のでは

なく、江戸風味の竹筒のやつね。
そんで、その中には味噌汁を

詰めといたにちげえねえ。


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