クリアを吹いて、乾いては研ぎ、
これは研いでいる最中。
光っとるとー。
世の中、凄い人たちはいるもんで、
自作で玄人裸足のキューケースを
作ってしまう人たちがいらっしゃ
る。
私は棒は30年かけてどうにか作っ
たが、ケースというのはこれは
もう手が出せない領域だ。
それっぽいナイフのシースを自作
するのとは訳が違う。
そして、キューケースを自作する
方々はどなたもまるで本職さんが
手掛けた売り物の「商品」のよう
な出来栄えだ。
私は自分では解る。
これは真似できない領域だ、手を
出してはならない、と。
ナイフシースを数個作ってみれば
分りますよ。いかに革細工は奥が
深いか。決して簡単なもんじゃ
ない。
ケースはポーチ作るのとも違う。
キューを保護して運搬するための
ケースですから。
基本的にキューケースという物は、
たとえ1,500万円のザンボッティ
であっても入れて運搬して全く
問題ない物でないとならない。
自作でケースを作る人たちのうち
ネットで見られる作品は、どれも
その要件を満たしている物が多い
ように思える。
タップ交換などではかなりあや
ふやで宜しくない方法を達人か
のように公開しているネット
記事や動画を見る事もあるが、
キューケースのビッとしてる
物は、もうどうにも本職顔負け。
たぶん、デニス・スウィフト
さんなどもそうした好きこそ
物のなんとやらから始めたの
だろうなぁ。
TADさんのTADブランドのケース
はデニス作。
デニスは他にも有名どこのメー
カーへ多く作品を供給していた。
そして売られる時には、何とか~
というブランド名のケースとな
って販売されている。
バートン・スペインはキューの
ハギ部分というパーツブランク
を製造していて、それが完成品
になるとバラブシュカになった
り、他のビルダーさんの作とし
て販売されたけど、ケースの場合
は完成品で販売者に納められる。
隙のある緩みある作は作れない。
卸し段階で返品だと完成品返品
なのだから。
そのあたりの線引きの厳しさも、
私自身が「踏み込んではいけ
ない領域」と認識するあたり。
別段、何かを作って人に売ると
いうことをするプロになろうと
は思わないが、仮に自分で使う
物であっても、私は自分用の
撞球剣のキューは作っても、ケー
スやタップは作れない。TADさん
がケースは作っていなかったよう
に。天才宮本武蔵でさえ作った
のは金具程度だ。外装全般まで
は手掛けてはいない。
(日本刀で一番高度な技法は
外装と金具です。刀鍛冶は
専門の鍔工師のような超絶技法
の仕事はできません)
自分でケースは作れませんとい
う、そこだけ、TADさんと私は
同じ階層(笑)。
作るのはTADさんや吉村さんには
足元にも及ばないただの棒(笑)。
達人の自作ケースは販売もされる
ようです。
自作 本革(牛革)ビリヤードキューケース (未使用新品) - 23,600円
たのが今から45年前に識者綿谷雪
グレコ。
(グリーテーブル1987年)
ことしに入ってからの快調な物と
私の持ちキューの中でトップクラス