満洲、新京特別市の春光国民学校(しゅんこう)
の校庭が冬になるとスケートリンクになるほど
厳寒ですから、教室も勿論、寒いです。
教室の暖房がスチームラジエター方式?か
石炭ストーブだったのか、何分、昔の話なので
覚えていません…
… … …
学校へ通う生徒の家庭では、わが家のように
スチームラジエターか、石炭を焚くペチカでした。
家の外は冬の始まりに降った初雪があたりに
凍り付いて春まで溶けません。それから降る雪は
次々に凍り付いていきます。
… … …
父親に外の雪景色の写真を撮りたいと
カメラを貸してもらいました
カメラはヴェスト・ポケット・コダック
でした。(通称=ベス単)
確かレンズは2枚貼り合わせ単レンズ
でシャッターは
ボールベアリングシャッター?で
T、B、1/25、1/50でした。
… … …
親父は、私がカメラを持って外へ出るとき
「サーッと写してすぐ帰ってこい…この寒さで
シャッターが凍り付くから!」と注意します
無事写真を撮って家へ帰って
新京よりずっと寒い北満(ほくまん) で
関東軍のスキー部隊が写真を撮っている雑誌を
見せて、「この兵隊さんのカメラのシャッター
は大丈夫なのか?」と聞くと
このカメラはドイツ製のライカで大丈夫なのだ
と云いました…
世の中にはそんな素晴らしいカメラがあるのだと
ビックリした思い出があります…