作品のファンの方から言われた。ボタニカルではなくて、宇宙のものが好みです、と。急に言われたので、はあ?という受け答えをしてしまった。ボタニ
カルの作品って?。個展も過ぎてしまうと、記憶が薄れてくる。これからの、来年からの展示の作品の制作に頭も気持ちもいっている。自分では、分けて
描いてはいないつもりだ(分けて描けるほど器用ではない)でも、結構、言われることがある。大きな世界と、かわいい世界がありますね、と。かわいい
世界というのは、小品の作品のことだろうか。それが、ボタニカルってこと?
植物のもつけなげさや、はなやかさや、もろさや、無常観などから絵ができ上がることがある。記憶の中にある感情とそれらの思いが合わさって作品が生
まれることがある。そういえば、ずっと昔、「叙情から抜けなさい」と言われたことがあったなあ。関係ないか。
物理的に、大きな画面、100号などは、自分をぶつけて、ゆだねて、とてつもなく大きな世界を探りながら描いている。小品は、自分の体の中の小さくて
幼い部分を絵の中に、守り入れているのかもしれない。
考えていると、分からなくなる。分からないまま、明日もまた、描きかけの作品の前に立つ。
両方、自分なのかしら....。それって、強みだな、って言う人もいる。
FLOW 4 65.2×53.0cm 油彩 ボード 2012 ストラスブールアートフェア (仏)