Kazuko MISAWA World

三沢かずこの青の世界 ー 作品の周辺

イタリアのなす、ロッソビアンコ

2015-07-28 18:39:37 | アトリエから

イタリアのなす、ロッソビアンコに、産地直送の野菜販売所で出会った。といっても、イタリアから輸入したものでなく神戸近郊で穫れたもの。

大きさは米なすくらい。丸っこくてかわいい。色の美しさに引かれて手に取った。日本のなすの『茄子紺』とは違う明るく赤みを含んだ紫。紫と

黄色みを帯びた白が、コラボのように洒落た皮。ヘタは先端が外へ反り返り、まるで外国の王様の髪型。ヘタの明るいグリーンもかなり、素敵な

ヨーロッパの色。

一個買って帰った。デジカメで艶々とした表皮に映る、光や、紫の濃淡の美しさを撮ろうと思い、テーブルに置いていたら、いつのまにか流しの

脇に移っている。待って!といいながらあわてて袋にしまった。これは、洗ってもらったらマズい。

次の日、アトリエで色鉛筆とクレヨンでスケッチを何枚もした。見れば見るほど、美しいなすだ。自然にできた小さな黄色の形が、紫のバックの

小花の造形のようだ。結局、二日にわたってアトリエでスケッチ。家族は、天ぷらにしてほしいとか、一体いつ食べられるの?とか、いろいろ、

騒がしく言っている。無視をして、スケッチ、を、した。

もう皮はところどころしなびてきていたが、今日の夕食に、なすステーキにして食卓に出した。やはり、イタリア。クリーミーな味わいといわれ

るとおりのこくと深み、主役になりそうな存在だ。

写真に撮ったり、何回もスケッチしたり、ロッソビアンコも疲れたかもしれない。でも、いただけて、美味しくて、鮮度も持ちこたえてくれて、

ほんとうにありがとう。

 

            フォト  2015

 

                  

 

 

 


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