家族の早朝出勤のため、今朝の資源ゴミはかなり早めに出した。ちょうど、朝陽が輝いて昇り始めた。私の影法師が長く長く、道のはるか向
こうまで伸びている。わあ、大きい、足長い ! と嬉しくなった。こんな影法師、随分長い間見ていなかった。ワクワクと家の門扉を開けた。
見ると、玄関脇に、ふくらんだゴミ袋が置いてある。母親が抜いた庭の草が詰まっている。重い。規定の5キロを超えている。はこべの根に
ついた土も一緒に入れてある。先日も置いてあったので、袋の中身を全部出して乾かしてから、土を除け草だけ入れ直したのに。また、ま
た、別の袋。
ムカッときかかったが、ちょっとだけ、ワンテンポ置いた。草取るだけで精一杯だったのだろう。ゴミ出しまで気が回らなかったのだろう。
90代の半ばで、草を抜いてくれるだけ、すごい、と考えた。
プロサッカーチームの監督が、テレビで語っていた。相手を尊敬してものをいう、と。とても大切なことを教えられたと思った。
袋から中身を出していると、玄関のドアが開いて母親が聞いた。土、いっぱいついてた?と。それほどでもなかったよ、と結構冷静に答えて
いる自分がいる。
フォト 2016