Kazuko MISAWA World

三沢かずこの青の世界 ー 作品の周辺

きまりをつける

2015-12-28 17:47:59 | アトリエから

きまりをつける必要があると思っている。年の瀬、時期的にもぴったりだ。必要なもの、必要でないものが分からずに、目の前にきた

ものを端からやってきたような気がする。例えば、絵の発表、長く外国の個展を続けてきた。国内の個展との両立は、かなり、きつい

ものだった。作品を梱包して、輸送して、オープニングパーティに出て、帰国して、時差ぼけの頭で、カルチャーセンターの講師の仕

事をこなす。一度、パリの空港で乗り換え便に間に合わなくて、帰国できずに、成田から、顔も洗えずに教室に直行したことがあった

きつい経験ではあったな。エッフェル塔も見たことがなかったが、ようやく、今年、行って来た。これで、ワンポイントの人並みの観

光ができた。絵の個展で行っているので、楽しく過ごすということとは無縁だ。だが、個展を通して様々な経験ができたと思う。

今、仕事上のいろいろなことを決めなくてはいけないと思っている。四つの懸案事項がある。新年になってその一つ一つと向き合って

いかなくてはいけない。

新年のお雑煮は何十年ぶりかの四角い餅にする予定だ。関西の丸餅になじんできたが、母親には小さく切った平らな餅が安全だと思

う。  

 

 

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冬至

2015-12-22 18:59:56 | アトリエから

ようやく冬至までこぎつけた ! と今朝の食卓で叫んだら、家族に、えっという顔をされた。なんで冬至?と思ったようだ。

でも私にとってすごく嬉しい日なんですよ。この冬至が。秋になって日がどんどん短くなって、この日まで続く。ああ、明日から

は米粒ほどでも日が長くなっていく。自然光で絵を描くので、日が沈んでしまったらお手上げになる。このところ、暗がりで、

色を重ねたりしていた。使い慣れた青なら何とかなるので、画面に塗っている。もっとも、今は、新しいものを探そうとして毎日

試行錯誤の連続なので、色を無造作に重ねるのみだが。暗がりで、文字通り暗い感じでやっている。明日からは希望があるな、と

帰り支度を始めた。まだ、落ち着いた感じの青が空にある。月がかなり、昇ったようだ。ドビュッシーの『月の光』が部屋に流れ

始めた。すごい、時を得ている、としあわせな気分。何曲かのなかにこの曲が入っていたのだな。

家に帰ると母親が、カボチャを蒸してくれていた。今日、買いに行って2時に母親に届けておいたものだ。急いでいて、ゆずは買

い忘れたが、もう何日も前からお風呂に浮かべて、ゆず湯をしていたので、オーケーのようだ。

 

 

 

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年賀状100枚

2015-12-11 19:05:21 | 日々の思い

今年も年賀状を作る時期になった。何とはやいことか。この時期、絵の制作をしながら年賀状作りに費やす時間がなかなかき

つい。周囲では、もうそろそろ、年賀状はやめにしました、の会話が聞かれるようになった。いただいた年賀状に、今年で終

わりです、の文面もあったな。高齢者が増えて、正直、新年の挨拶ハガキが負担になってきているのかしら。毎年、パソコン

の名簿にチェックを入れて、個展に来てくれた方なども含めて、かなりの枚数を投函していた。でも今年は、思い切って100

枚だけ出そうと決めた。私も十分高齢者だからいいか、と思う。仕事上の関係者の方、外せない。小学校、中学校の同級生、

これも何十年も賀状をやり取りしているので外せない。今年親しくなった造形作家、必要だな。100人にしぼるのは、これは

これで、なかなかきつい作業。来年は変革運とか....であるから実行に移した。今年も、松の内を過ぎてもぽつぽつと賀状が届

き、寒中見舞いもけっこう来た。私が送った年賀状を見ての返礼だった。何だかお手間をかけたような気がした。難しいです

ね。賀状のやり取りは。来年も、私が出さない方からいただくことかなり多いと思う。でも100枚にしてしまいます。申し訳

ありません! もちろん私が出した年賀状の返礼も全く気になさらないように。

95歳の母親は、10枚と決めているようだ。この年だから、これで十分、と宣言している。夫が母親の年賀状を作り、それを

本人がポストに入れに行く。

 

 

 

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自己に帰る時

2015-12-09 19:26:40 | アトリエから

冬至まで、日が短くなるばかりだ。今日の夕空は、夕焼けのかわりに、浅葱色のような透明な青に満ちている。いつも聞くギ

タリストの曲を、もう一曲、もう一曲と聞きながら、外の景色を見つめる。連なる家々の屋根も遠くに見えるビルも、里山も

すべてが落ち着いた青のベールに包まれている。またたく黄色みを帯びた電灯の光まで青のベールに包み込まれて大きな調和

の世界にある。こんな透明感のある、夕刻の青の光景、落ち着く時間。この青の醸し出す静寂感と懐かしさのような感情が、

私に青の絵を描かせるのだろうか。アトリエでの仕事と、自宅での家事との合間のわずかの時間。自己に帰る。絵描きでもな

く主婦でもない、自己に。

立ち去りがたくて外の青の世界に浸っている。いつもより暮れるのが遅いのだろうか。「禁じられた遊び」のメロディーが耳

に届く。なんて透明な哀しみを感じさせる曲なのだろうか。

 

 

     

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日常

2015-12-08 18:54:32 | 日々の思い

昨夜の夕食は、実だくさんのスープが主役だった。アトリエから家に帰ると、相変わらず野菜が洗ってある。90代の母親が

一生懸命に洗ってくれている。生産者の名前が分かる直売所で買う野菜はとてもおいしい。かぶの葉、葉が一杯ついた太い

セロリ、奥丹波鶏という身がしっかりした鶏のモモ肉を圧力鍋に手で押し込むようにして入れる。あっという間に出来上がる

熱いスープを、お代わりして飲んでくれる家族の姿を見ていると、なにかほっとする。少なくても、食事時間は、創作のこと

など全く忘れている。家族がいない食卓だったら、どうだろう。想像するに、菓子パンと柿の種になってしまうかもしれない

やはり、食事を作る必要性のある生活が、私には向いているのだろう。芸術至上主義といった生き方、今でもあるのだろうが

息の長い創作活動を続けるのは、どうしても人の縁に助けられての日常生活の継続が最も大切なものだと思う。以前はこんな

考えができずに、家事に追われる時間に焦ったり、日頃の忙しさに不満を感じたりしていた。年を重ねるって、少しづつだが

見えてくるものが増えてきて、嬉しい。

熱いスープは、冷たくなった手も温めてくれる。みんな、満足そうだ。

 

 

 

        NATURE  2015-13    20.0×20.0cm    油彩 ボード

 

 

                                      

 

 

 

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