家で雑事をこなす。母親の一人用コタツの注文をネットでする。どの形がいいのかとあれこれ考えて疲労する。もうア
トリエに行かなくてはいけない時間だ。11時半ごろから母をかかりつけ医に連れて行かなくてはならない。それまで制
作をしたい。来年個展を開くことをようやく決めたので作品制作は待ったなしの状況になってきた。11時まで制作に集
中するしかない。アトリエへの小道、青い小さな柿がいくつか落ちている。猫じゃらしのふさふさした穂が逆光でピカ
ピカ、神々しいような輝きだ。その下にルリ色の露草の花がちらほら。道の脇には薄赤紫の萩が風に揺れる。空気が澄
んできた。今年は特にこの涼しさに心底感謝したい。暑すぎる夏だった。
1時間の集中が続き、疲労感が最大になったので紅茶を淹れて飲む。ホットティがようやく飲めるようになった。秋があ
りがたい。生きていることのありがたさを、素直に感じられる自分がいる。