Kazuko MISAWA World

三沢かずこの青の世界 ー 作品の周辺

即興の画法

2016-12-26 18:55:57 | アトリエから

冬至が終わってほっとしている。後は日一日と、米粒ほどでも日が長くなっていく。制作時間が増えていくと思うだけで、とても嬉しい。二、三日

前から、和紙に水溶性の絵具で描きたい気持ちが突然起こって、和紙の在庫を探し、手当たり次第に描き出した。突然のことで、油絵の作品も、休

止状態。3月の個展が近付くというのに。でも、こんな突然湧いた気持ちを大切にすべきだと思った。小品をどんどん描いて、やや大きな作品も

和紙で描き始めた。ここ何年も、和紙に油絵の具で苦労してきているのに、もう和紙はやめようか、と思っていたのに...。

どこまでいくのかしら。わからない。在庫の和紙を皆使ってしまって、ネットでの検索が続く。目がかすむ...。

今日、何かしている時にふと気が付いた。この描き方って、20年前のスペインの初個展の頃の描き方だ。即興の描き方に対して、かなり評価して

もらったな。その次の個展で、即興をやめ、省略の画面にして、風当たりが強かった。駆け出しで、何もかもわからずの状態だったけれど。

頭で考えての画面作りが良かったのか、そうでなかったのか.....今は、ひたすら即興の描き方にこだわってみようと思う。

 

                    フォト  2016

 

                                                              

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100号キャンバス

2016-12-14 09:21:55 | アトリエから

今年も残り少なくなった。けさは寒さがかなりきつい。空も冬の陰鬱さを感じさせる曇り空。昨日は100号キャンバスの配達を待って、1日落ち着

かない日だった。階段で100号2枚を持ち上げてもらうので、留守はできないし、ひたすら到着を待つばかりだった。ハガキをポストに入れに行くの

もためらわれて、待ち続けたのだが、着いたのは午後4時過ぎ。雨のせいかもう薄暗くなっていた。重いものを4階まで上げてもらうので、心から

ありがとう!といった。なんだか疲れがどっとでた。

アトリエにある100サイズのキャンバス類、2.3年は持つだろう、これで。この100号のキャンバスを注文して、届いた前の日に、諦めていた100

号大の越前和紙の作品が突然完成(多分...)した。もう捨てるか、死蔵するか、なんとかカットして使えるか程度の、どうにもならないものだったの

に、突然、イーゼルに乗り(乗せたのは私だけど)、やけ気味で色を置き、どうせダメなのだから、と投げやりに画面にぶつけるように残った絵の

具を全部入れた。筆を置いて、少し下がって全体を眺めたら、できている。さあっとした情感が現れている。

絵はこうしてできるのか。気持ちを完全に放した時に....。絵に主体性があるのだな。充分にわかっていることなのに....また、また教えられた。

こうして、日々4階のアトリエに画材がどんどん増えていく。

 

               

                   フォト  2016  

 

                                                           

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