1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「ザ・ロード 」(コーマック・マッカーシー)

2008-09-20 17:22:48 | 
 「ザ・ロード 」(コーマック・マッカーシー)を読みました。原子力発電所の事故
か戦争での核の使用か。滅亡した世界の中を、父と息子が、南に向かって
ひたすら歩き続ける物語です。
 空を雲が厚く多い、ほとんどの人類は死に絶え、草木も枯れ果てている。わずかに
生き残った人びとは、食糧を求めて殺戮を繰り返しているのですが、唯一息子だけが
食糧を奪いに来た人びとにさえ、わずかなパンを分け与え助け合って生きようとするのです。
 作者は、父親に、おまえは人類を救済する「火」を運んでいるのだと、息子に向かって
語らせています。
 どこかで生きている「善き者」を求めて、救済という「火」を運びながら、荒廃
した風景の中を、二人で歩いていく・・・そんなイメージの本です。
 この本、2006年のピューリツアー賞受賞作で、170万部以上売れたベストセラーだ
そうです。そんなにおもしろいかなっていうのが、第一の感想です。
 競争と弱肉強食の市場至上主義に疲れ、すさんでしまったアメリカの心を反映して
いる小説なのかも知れませんね。

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