築地 老舗鰹節屋がざっくり語ります

築地で鰹節屋を営み70余年、現在三代目。築地ネタ、料理ネタ、ざっくり語ります。
店舗:中央区築地6-26-8 尾林商店

機械にも心がある!!絶対!

2017-01-28 21:01:29 | 日記
現在二台の機械で回していますがそれぞれ
個性があります。

奥の機械はとても優しい花削りをだしてくれるので
血合抜きに、手前の機械は性能アップして
血合入りに丁度良い花をだしてくれるので
血合入り用に。

奥の機械は、かなり古いのですが
3年前あたりからちょっと調子悪くて
マグロ節を削ると頻繁に刃にひっかかって
機械が止まってしまうことがありました。
(マグロ節はやわらかいので引っかかりやすいんだと思う)

そして2年前、兄も全く働けなくなり私一人で
やり始めた頃、どういうわけだか
まるで試されているかのような不調が
続く続く・・・
夏でただでさえ暑いのに違うイヤーな汗が。。。

ある日,ガクンッッとすごい音をたてて
機械が止まってしまい見てみると
何かが刃に引っかかってる。
でもよく見えない。
色々いじってもどうにもならず
お隣の、機械にめっぽう強いOさんに
助けを求め二人であーだこーだ。
どうも引っかかってるのは
銀色の直方体の物体。
なんでそんなものがひっかかってるのかが
まずもってナゾなんだけど
とにかく超硬刃と金属らしき直方体
同士がかんじゃってるので動かない。。。
どんなに私がボケていたとしても
そんな金属を投入するわけもないし
もう異次元から来たとしか考えられない!と
Oさんに言ったけど、は?みたいなリアクション。。。

機械の一部を解体してなんとか隙間を
作っても人の手ではとれず
掃除機の細いノズルで吸い取りました。
Oさんも私も汗びっしょり。
でもって
「こんなにてこずらせやがって
どんな奴かぜひとも拝んでやろうじゃないか!」と
掃除機のなかを探してもない。。
機械の周辺にもない。
どこ???
異次元に戻ってったんだと言ったら
ようやくOさんも「うーん。。。でもないもんなぁ」って。

そしてまた数日後その機械の足元に
今度はシルバーのリングが落ちていたり。
もう雑誌「ムー」が喜びそうな話に。

その後も今までなかったような機械ハプニングが起こって
そのたびに「試されてる気がする・・・。」
「絶対試されてる・・負けないぞ」と
こっちも意地でも折れずに悪戦苦闘していたら
いつの間にか調子よくなり、
また、昨年は手前の機械をオーバーホールにだす為
奥の機械だけでこなさなくてはならなかったのですが
その間本当によく頑張ってくれて
私もなんとなく「頑張ってね」とか
「ちょっと疲れたろうから休憩しよっか」とか
心のなかで話しかけるようになっていました。
そのころからかな、すごく気持ちが通じてると
感じるようになりまして。
先日も「えー頼む---急いでるんだよーーー」と
焦ったら急に機械がギュウ―――ンと唸って
俄然猛スピードで動き出し
おおおおー!わかってくれたか!と感動。

そうかと思えば手前の機械寄りで削っていると
やきもちを焼いてるかのような音をだしてきたり。

・・・なんか私ヤバい人と思われそうですが
でもそんな気持ちになってしまう毎日です。
だから大切に一緒にがんばっていこうと思います。

ただ、手前の機械は間違いなく女の子だと
思うんですが奥の機械は性別がわからないんだーー
・・・って、やっぱり私はヤバいんでしょうかね?(苦笑)