築地 老舗鰹節屋がざっくり語ります

築地で鰹節屋を営み70余年、現在三代目。築地ネタ、料理ネタ、ざっくり語ります。
店舗:中央区築地6-26-8 尾林商店

キツいです

2013-12-28 21:25:12 | 日記
あまり愚痴なんかこぼしたくないのですが 一昨日夜社長である兄が救急車で病院に運ばれ数週間入院することになりました。

兄の代わりをしないといけないので朝イチの電車に乗って朝の発送準備を皆で手分けしています。今日から主人も仕事が休みに入ったから良いのですが昨日は9時半過ぎに一旦家に戻り子供達をピックアップしてまた店に。
そして一番信頼していた一番番頭さんが今月で辞めてしまいます。来月後半には2人の従業員も辞め、従業員全員新人になります。
兄は自分がちゃんと指導するから大丈夫だと言っていたのに…。
来月から兄の代わりに朝の帳場を誰が守るのか。。学校が始まったら小さい子供を置いていくわけにもいかず だからといって従業員さんは新人に現場引き継ぎしないといけないから帳場に座ってる時間もない。 今日は朝から胃が痛くて痛くて午後には動きが鈍くなってしまいました。
唯一の心の支えはお客様です。昨日今日とたくさんの方に兄の姿が見えないけどどうしたのかと聞かれ、事情を説明すると温かく励まされ、気力でなんとかカバー出来ました。思わず泣いてしまった瞬間も。
こんなあったかい店、無くす訳にはいきません。来月は想像したくないくらい色々困難な状況に陥ると思いますが必ず越えてみせます。だってこんなにも優しく待ってくれるお客様がたくさんいらっしゃるんだもの。 例え私一人になったとしても守り通してみせます。

修行

2013-12-14 17:02:52 | 日記
先週から現場に入って一から修行しています。
なので店頭に出るのはお昼前あたりからです。

機械で本節を削ったり、袋詰めをしたり
チッソ充填をしたり、
毎日粉まみれです。(まつげまで!)

でも今まで気付かなかったことや
知らなかったことに沢山出会えて
毎日が新鮮です。
そして現場のみんなの気持ちや
大変さがよくわかりました。
さらには。。。
鰹節がとっても愛おしい
どうやったら綺麗な花になるのかな、と
毎回考えながら出てくる削りを見て
方向や角度を変えていきます。
綺麗な花に削ることが出来ると
嬉しくなります。
一方でイマイチだと何がいけないのかと
考えこんだり。。。
そしてチッソ充填するときは
まるでお嫁にだすような気分です。

もっともっと経験を積むと
機械に当たる音や振動だけで
花の感じがつかめるそうで、
いつかそんな職人の域に
達したいと思う今日この頃。
でも店頭も楽しいので
あっちもこっちも、と欲張りになって
それが今ではある意味ストレス!
でも年末は店頭メインで動く
予定です。頑張らないと!

いつか自分の好みの味を
追求したオリジナルブレンドの削りを
作るのが夢になりました。
それはいつになるのかなぁ・・・・