築地 老舗鰹節屋がざっくり語ります

築地で鰹節屋を営み70余年、現在三代目。築地ネタ、料理ネタ、ざっくり語ります。
店舗:中央区築地6-26-8 尾林商店

謎の鱸さん

2014-04-17 13:28:45 | 日記
店頭にいたら「鰹解体君」に興味を持って
立ち止まった初老の男性が。

なんとなくお話していたらこの写真の
絵を見せてくれました。
とってもお上手!!そして「私は鈴木と申します」と。

絵の魚はスズキ(鱸)→鈴木さんとは洒落てます☆

とっても引出しの多いかたで
いろいろなお話に花が咲きました。
空港関係の設計をされていたということで
店頭に飾っていた昔の写真裏バージョン
(昔のアメリカの空港やら街やらの写真が
満載?)
お見せするとこれまたさらに興味深い
お話が続きました。

最近ちょっと店のことで悩むことが
増えていましたが、
鈴木さんと楽しい会話ができたことで
改めて、あぁ、やっぱり尾林商店は
いいなぁ。と思うことが出来ました。
だから店頭はやめられないんです。

そして後日またひょっこり鱸さんが
いらっしゃって必ず貝の絵を下さると
約束してくださいました。
なんかうれしいですねぇ!

また、先日は
特上鰹節粉の空の袋を取り出して
「これ、ちょうだい。友達からもらって
すごく美味しかったからさぁ!」と
おっしゃって買っていかれた方が
いらっしゃり、それだけでも
うれしかったのに
またすぐに今度は女性の方が
「あ~やっと見つけた!ずいぶん迷ったの」
と、これまた空の袋を取り出して
「これよ、これ!」
そう言って買って行かれたことが
ありました。

なんというか、神様ってのは
ズルいですね。
もう本当に店続けるのしんどいなぁ
そう思わせるような状況を
私に与えながら一方で
こういう嬉しいサプライズを
いくつも持ってきて
結局
「私の中なら尾林商店を取り除くことは
できないなぁ~」って
思わせるんですから。

しんどいのは兄のウツが一番大きいのですが
まぁ、なんとか本人もやってるので
この調子で乗り切っていこうと
思います。