築地 老舗鰹節屋がざっくり語ります

築地で鰹節屋を営み70余年、現在三代目。築地ネタ、料理ネタ、ざっくり語ります。
店舗:中央区築地6-26-8 尾林商店

鰹節製造ざっくり解説其の二(こんな感じ)

2010-08-24 16:31:58 | レシピ
今日は製造過程最初の「生切り」を
ざっくり解説します。

まず、原魚はカツオ(サバ科)。
40~50センチ、4~6kgくらいのものを漁獲。
亀節というものは2kgくらいのもの。

脂が多すぎても少なすぎても良い鰹節はできません。
脂肪含有率は1~2パーセントくらいが良いそうです。

そのカツオを切ります。
頭を切り落とし、内臓、腹身、背びれを取り、
三枚に卸します。
三枚に卸したら左右の肉片を二枚に切り分けます。
(亀節は三枚卸しの状態)
文章では解りづらいかとおもい、
写真に写してみました。
上の写真はカツオ解体君です☆
こんな感じになります。
上は背節、下が腹節になります。
三角は腹身。わかるかな・・・?

今日は、このブログを見てくれた友達が
暑い中築地に遊びに来てくれました。
ブログ始めたお知らせメールをきっかけに
久々に築地おいでよ~となりまして。
久しぶりに彼女に会えたのも
ブログのおかげかな?
嬉しいですねっ。
さて、店頭で友達は
血合い入り、血合い抜きの味比べや
古い写真を見たり、解体君触ったり
楽しんでもらえたかな???
お昼は近くの「すし冨」さんで。
美味しかった~☆

皆様もぜひ、店頭にいらしてくださいね!
うちは押し売りはしないから安心して下さい。

さて、最後に簡単一品レシピ。

小松菜のおひたしなんですが、副々菜に丁度良いですよ。

①小松菜は塩茹でして冷水におとす。
②油揚げは油抜きした後短冊切りにする。
③フライパンにゴマ油をひいて小松菜と
 油揚げを炒める。
④だし汁と薄口しょうゆと、とき辛子(少し強めに味付けする)
 をよく混ぜて冷やしておいたものに③をいれ2時間くらい
 浸してからいただく。

私は辛子とかワサビとか苦手なのですが
これに関しては辛子が入ってないと逆に
物足りない! 辛さは感じず、ちょうど良い
味のアクセントになっています。

常備菜のつもりでつくりますが
あっという間に全部食べてしまうので
全然常備菜になってません・・・
それくらい私は大好きです!

ではまたっ。(やっぱり長くなってしまった)

鰹節製造ざっくり解説其の一

2010-08-23 14:39:30 | レシピ
まぁ~毎日暑いですね。
じりじり焦げそうな日々ですが
お洗濯ものが良く乾くのは 嬉しいですね。
写真は荒節を店頭で干している様子です。

さて、鰹節の製造工程を何回かに分けて
書いてみようと思います。

今日は全体の流れをちょっと書いてみます。

鰹節製造過程

①生切り カツオの頭や内臓を取った後
     三枚におろして更に二つに切り分ける。
     (亀節は三枚おろしの状態)
②煮熟  煮籠に入れて身を煮る。大体1.5~2時間煮る。
     煮た後は一時間位放冷し、引き締める。
③骨抜き、皮取り
     一本づつ毛抜きで骨を抜く。(手作業)
     皮やウロコをとり、もし隙間や
     亀裂がある場合はカツオのすり身を使って   
     修繕する。
④焙乾  いぶす作業。一番火から始まり
     本節で8~12回行う。(亀節は6~8回)
⑤表面削り、修正 
     焙乾によって表面についたタール分と
     焙乾中ににじみ出た脂肪分を削り取る。
⑥カビ付け
     まず天日で干してから「ムロ」に入れ
     カビ付けを行っていきます。
     最初に発生したカビは一番カビと呼ばれ
     4~5番カビまでつきます。
     そうするとカビがこれ以上つかない状態に
     なります。それが「本枯節」

この①~⑥の作業によって一本の鰹節ができるまで
時間にして4~6ヶ月!!
また、5kgのカツオを使って鰹節を作ったとして
カビ付けした状態の頃には約0.8kgにまで重量変化
します。

なんとなく想像できましたか?今日はこれくらいにしますね。
あまり長くなっても退屈ですからね。

一品レシピは次回載せますね~今日は長くなっちゃったから・・
ちなみにバジルソースの残りは、鶏ムネ肉を塩コショウして
フライパンで焼いてから真ん中あたりに切込みをいれてそこに
カマンベールチーズをいれ、さらに火をいれて中の
チーズがトロリとしてきたら仕上げにおしょうゆをちょっと
たらして鶏にからめ、とりだしてバジルソースを
かけていただきました。カマンベールのクセが気になるようで
あれば普通のスライスチーズでも良いと思います。

ちょっと長すぎですね・・・
読むことさえ拒否されそうだ
ここまで読んでくださってありがとうございます(涙)

創業当時の写真です

2010-08-18 15:38:57 | 日記
これは創業当時の写真です。 
右側にいるのが私達の祖父母。
抱かれている赤ちゃんが私達の母。

昭和11年の写真です。

店の前には創業当時の写真や古い築地の町並み、
先代である父の写真などが飾ってあります。
本当はもっともっと貴重な古い写真が
あるのですが、飾る場所がなくて・・・

でもこの写真を飾るようになってからは
買う、買わないは抜きにしても
立ち止まる方が増えました。
外国の方々は記念に撮らせて、なんておっしゃいます。
勿論!オッケーです☆

また、「懐かしいなぁぁぁ~」と立ち止まり
自分も昔ここで働いていたんだ、とか
昔ここに住んでいてね・・・なんて話が始まり、
「懐かしいものみせてもらってありがとう」
と、御礼まで言われてしまったりすることも・・・。
写真飾っているだけなんですけれど
なんだかこちらまで嬉しくなってしまいます

そうやって知らない方々と色々なお話を
する機会があるので店頭にいると
楽しいんですよ

おじいさんから、赤穂浪士が永代橋を渡っていった
時のことをいつも聞かされていた、なんて話も
この写真みて立ち止まった方から聞きました。
赤穂浪士といえば・・・
忠臣蔵は一時ハマりまして
中学生の時、討ち入りの日に
泉岳寺まで行きましたが
あまりの人人人・・・そしてすごい煙(お線香)
私は岡野金右衛門さんのお墓にお線香あげる!と
張り切っていたのですが、そんな余裕はなく
どこかの柱においてとっとと退散してしまいました。

でも実は大石主税、岡野金右衛門はじめ10人は
現イタリア大使館内のたいこ橋のところで切腹したんです。
そして春、たまたまたイタリア大使館にお邪魔する機会があり
(其のときはそんなこと知らなかった)
その碑に連れて行っていただいてこれまた大興奮!!!
やっと、や~~~っと、金右衛門さんの
お線香リベンジができたくうぅぅ(涙)

長くなってしまいました。。。
すみません・・・
全然鰹節語ってないですね ドキっ
次回は鰹節と、簡単美味しいレシピを
ざっくり載せます。
では・・・

今日は鰹節についてざっくり語りますyo

2010-08-16 14:53:56 | 日記
うきゃ~~~
先ほど、「鰹節屋なんだし、そろそろ鰹についてざっくり語るか」
と 意を決してかつお節について記事を書いていたら
余計なところを押してしまったか 消えてしまった

やはり私はアナログ人間なんだぁ・・。

気を取り直して・・・
でも今日は軽く、かなりざっくりにしておきます。

鰹節は「発酵食品」であり、また「世界一硬い食品」と言われていて
あと、鰹のお腹の横じまは海で元気に泳いでいる間はないんです!
(死んで初めて現れるのです)

これではざっくりしすぎかな?
ではもう少し・・・

発酵することで栄養価があがるのです。
特にたんぱく質、リン、カリウム、亜鉛、銅などは
生の鰹よりグンと栄養価が上がっています。

また、鰹でとったダシはとてもヘルシー☆
洋風のスープはどうしてもバターやオイルを使った
カロリーの高いものになりがちですが
ダシ汁(スープ)は油などはめったに使いませんよね!
だしをとるのにぐつぐつ煮ずに、ほんの数分ですむのも
いいですね!
鰹でダシをとったら火からおろして4~5分おいたあとすぐに漉したほうが
美味しいダシがとれるんですよ。それ以上放置すると
クセがでてしまうんです。

世界一硬い食品と書きましたが、
店頭においてある本節をみると外国の方のなかには
「???何ですかこれは??」と驚かれる方もいらっしゃいます。
まず魚であることに驚き、その硬さに驚き・・・。
「木でしょ?」「木みたい!」と。
これを削ってスープに使うんですよ、と説明して
試食をすすめると(時間があるときは削り器で削る体験もお勧めしてます)
感心して記念写真や、けずったものを大切に持って帰る方もいらっしゃいます。

ヨーロッパ系の方にはちょっと魚の匂いが強いみたいで
好き嫌いがあるようですが
東南アジア系の方々は美味しいと言って
そのまま購入してくださることもしばしば。

店頭で血合い入りと血合い抜きの食べ比べも出来るので
ぜひお立ち寄りくださいね。

夏休み

2010-08-12 12:52:27 | 日記
二泊三日で山中湖、河口湖に行ってきました。

富士サファリパークと「清水国明の森と湖の楽園」というところに
寄って、あとは温泉にゆっくりつかってしばしの休息・・・

森と湖の楽園という所では収穫体験もできるということで
早速お願いして近くの農場へ行きました。

じゃが芋掘りや人参、オクラ、とうもろこし、モロヘイヤ、
きゅうり、パプリカ、ズッキーニ、バジル等々
沢山のお野菜を収穫し、お土産に持って帰りました。

こちらの農場では農薬は一切使用していないので
もぎたての野菜をそのまま味見させていただくことが出来ます。
やはり新鮮な野菜は美味しい!
甘いし、素朴な野菜本来の味がする。

子供達も美味しいと言いながら味わっていました。
ただ、レタスは苦味が強くて「ちょっと苦い」と言ってましたが
これが本来の味なのかもしれませんね。

帰宅後は毎日収穫した野菜が食卓を彩っています。
じゃが芋は火の通りがはやくて
しかも甘くて柔らかくてみずみずしい!

まずは皮付きのまま素揚げして塩でいただき
翌日はポテトグラタン!
モロヘイヤはさっと湯がいて細かくたたいて
納豆とオクラでねばねばザンマイ!これがまた美味しい。

人参も香りが強くてびっくりです。

バジルはジェノベーゼペーストを作りましたが
これをパスタに絡めたらまぁなんとも濃厚で
香りが力強くてこんなジェノベーゼパスタ初めて!と思いました。
白身魚をソテーしてそれに添えてもおいしそうですよね。

お陰様で毎日おいしくいただいています。
収穫体験だけでも超楽しかったのに
帰宅後も毎日楽しめて、本当に嬉しい限りです。
ただ、サンダルなのになにも考えずお願いしてしまった私は
足もサンダルも土まみれ!
次回は長靴と軍手持参で臨もうと思いました。(軍手は貸してもらえましたが)


また秋になったら収穫体験しに行きたいと思います。

皆様はどんな夏休みをお過ごしでしたか?


追伸
明日は大きなズッキーニがあるのでラタトゥイユを作ろうかと思います。