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生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

譜面台アクセサリー マンハセットのアクセサリーシェルフを購入しました。

2017-04-12 22:51:23 | 器楽・楽器

 声楽に比べ器楽の方が譜面台のお世話になる様な気がします。気がしますというより、声楽ではいざとなれば譜面台がなくても楽譜を手にもって歌うことが出来ますが、器楽では手に楽譜をもって演奏することの出来る楽器は殆どないということでしょうね。

 ということで以前からその存在は知っていましたが、マンハセットのアクセサリーシェルフを購入しました。譜面台の譜面置きの背面部分ではなく底面部分に差し込んで使う小物置きですね。オーケストラタイプの譜面台では譜面台の楽譜置きの部分の底面が一段のものと二段のものがありますが、一段のものに付けて二段にする(二段のものに付ければ三段になる)ものですね。指揮者用に指揮棒を置ける、あるいは楽員が筆記具を置く等の用途のために、幅はほぼ譜面台と同一、アクセサリーシェルフ自体の上段の奥行きはマンハセットの譜面台の楽譜置きの部分の底面の奥行きとほぼ同じ約30mm実際にモノを置ける下段の奥行きは46㎜程度、段の高さは48㎜程(外寸が50㎜?)、ABS樹脂製で色は黒。

 樹脂製なので華奢と言えば華奢ですが、譜面台自体がしっかりしたものであれば、フルートを置くのにちょうど良い様な気がします。フルートを購入すると同時に安いフルートスタンドも購入しましたが、四脚でフルートを垂直に挿すタイプなので、抜き差しにやや気を使います。なので、演奏の合間に極々短時間フルートをどこかに置きたいときには重宝すると思います。水平におけるので唾液が垂れにくいというのも良いですね。

 これまでに譜面台のアクセサリーとして購入した、ヤマハ 譜面台ワイドアタッチメント MS-303用 WA-10とは直接干渉しないので同時使用可能ですが、OHASHI WMS-101B ワイド譜面ラックとは物理的に干渉するのでそのままでは同時装着できません。OHASHI WMS-101B ワイド譜面ラックは改造しようがないと思われるので、マンハセットのアクセサリーシェルフの方に干渉する部分を切り取るなどの改造を加えて同時使用が可能な様にすることは出来そうです。あるいはマンハセットのアクセサリーシェルフ使用を前提として、譜面台とアクセサリーシェルフで挟み込んで固定する形で薄板のアルミのアングル材をOHASHI WMS-101B ワイド譜面ラックと同じ機能のものを自作しても良いですね。ウィットナー譜面台シェルフエクステンダーとの同時使用は殆ど無理ですし、ある意味相互補完的な製品なのでどちらかを使う選択をするのが自然だと思います。

 今や折り畳み式のウィットナー961Dをリビングに出しっぱなしにしています。そろそろ折り畳み式でなくオーケストラ用と言うんですかね、楽譜置きが一枚板で丸い穴が開いている譜面台が欲しいなと思っています。


ベーム式フルートのトーンホールサイズ

2017-04-03 22:25:16 | 器楽・楽器

 モダン・フルートとも呼ばれるベーム式フルートは、Wikipediaによれば19世紀中頃にテオバルト・ベームによって改良されました。その最大の改良点は胴部管が逆テーパーからストレートになり、その代わりに頭部管にテーパーがつけられるとともに、トーンホールが大きくなり、人間の指では開閉が出来なくなったためキィによる開閉機構を設けたことですね。現在でもオーボエ、ファゴット、クラリネット等の木管楽器のトーンホールは人間の指先の腹で開閉できる大きさのものが大半ですが、なぜベームはフルートのトーンホールを大きくしたのでしょうか?それは音程による音色の変化を極力減らして全音域で出来るだけ統一された明るい音色を出すにはどうしたらよいか、という観点からの研究の成果だった様です。以前のNHK-教育の「ららら♪クラシック」の楽器特集のフルートの回でそんな説明がされていた様に記憶しています。

 全ての音域で極力同じ音色とするには、管径の四分の三のトーンホールを設けることがベストだったそうです。管体に1オクターブを構成する全ての半音階に対応する12のトーンホールを開けて、全音階では二つ、半音階では一つのトーンホールを順繰り開けて行けば、音色の変化の少ない音程を吹奏することが出来ます。後から考えれば当たり前のことですが、ベーム以前の人々は人間の指の腹で開閉できる大きさにトーンホールの大きさを限定し、人間の指は左右で10本ですからキィを使わない場合には10以上の穴を開けることは無意味なため、トーンホールの数も制限した結果、クロスフィンガリングを多用することで音程毎に音色や吹奏感が変化するという未熟な楽器を、奏者の技巧でカバーするというアプローチで長い年月、フルートという楽器を用いて来ました。ただ、それはそれで一つの個性でもあり、モダン・フルートが全ての点でベーム式以前のフルートを凌駕しているとは必ずしも言えないとも思います。例えばモダンピアノの誕生により平均律が以前の様々な調性を駆逐してしまいましたが、特定の調整のみについてはその特定の調性の魅力を際立たせる調律を行った楽器で演奏することには十分な魅力・価値があると思います。平均律は転調の容易さという大きな利点を与えてはくれましたが特定の調性におけるその調性だけに現れる魅力についてはそれを味わうチャンスを奪い取ってくれたという言い方も出来ると思います。それと同じことがベーム式フルートとベーム式以前のフルートとの関係にも言えると思います。とは言え私自身はベーム式フルートを先ずはしっかりと演奏できる技術を身に着けようと思っています。

 さてそのベーム式フルートですが、管体に設けられたトーンホールの数から、通常のC足部管のものを16ホールタイプ、H足管付きのものを17ホールタイプとも呼ぶようです。1オクターブを吹奏するには12のトーンホールがあれば良い訳で、16ホールタイプでの残りの4つのホールは何処にあって、何をするためのものなのでしょう。フルートを組み立てて構えた際に、右手の小指で操作する部分が足部管の蜜のトーンホールですね。いずれも大きなトーンホールです。胴部管の上部には同様の大きなトーンホールが8個並んでいてキィメカニズムの連動機構で長2度音程を変化させる時は指1本の開閉でトーンホール2つが連動して開閉するようになっていますね。ベーム氏はなかなか頭が良いと感心させられます。ところで胴部管の裏側、下部にもほぼ同じ大きさのトーンホールが右手人差し指のFキィの下側と、左手人差し指が抑えるトーンホールの空いていないHキィの裏側、下部にも空いています。で、トーンホールの空いていないHキィはキィメカニズムによってより頭部側に小さいトーンホールが開いているキィを開け閉めするようになっています。ということで以上で合計14ホール、残りの二つは小さいトーンホールが胴部管裏側のより頭部管側に開いていて、これらは通常閉じていて開けるには右手のDキィ、EキィとFキィの間に設けられているトリルキィと呼ばれるキィを操作するようになっています。

 低音域の第1オクターブ、中音域の第2オクターブではほとんど特殊な指使いは出て来ませんが、高音域の第3オクターブになると急に特殊な指使いになっていきます。それと同時に異なる倍音を使うために音色も変化しがちです。しかし有名なプロのフルート奏者などは音色の統一感に素晴らしいものがあり、倍音が変わっても演奏技術でかなりコントロールできるものであることが判ります。練習時間が取れないのが悩みですが、それでも音域ごとに目指すべき音色に近づけていく方向性が何となくわかってきている気がします。今のところは練習すればするだけ目指す方向に進歩していく自分が実感できるので練習が楽しく、練習出来ない月曜から金曜が苦痛です。


押してもだめなら弾いて見な、ヴァイオリンがダメならチェロがある???ない???

2017-03-31 23:16:49 | 器楽・楽器

 ヴァイオリンの左手に展望が見えません。とは言え無理だと決めつけるほど弾いてもいないので、左の肘を絞るようにして練習をしようと思っています。さはさりながら練習時間を取れないのが最大の悩みですが、考えることだけは何時でも出来ています。ということでヴァイオリンは左肩に楽器を載せて左手でネックを支えつつポジショニングをしているので、私の様にまだ左手のポジショニングの感覚を身に着けていないものにとっては今一つ目指すべき方向性が判っていません。そのあたりの自信のなさが悪魔のささやき?となって脳裏に浮かんできました。

 ヴァイオリンがダメならチェロならどうなんだろう。チェロはエンドピンで楽器の重さを支え、ヴァイオリンと同様に左手で奏者との位置関係を保つわけですが、ヴァイオリン(とヴィオラ)は音程をとるポジショニングが水平というか奏者の体からすれば遠近というか前後に左手を動かします。しかしチェロ(とコントラバス)は楽器が立っているので音程をとるポジショニングも上下の動きになります。

 ヴァイオリン(とヴィオラ)では上手くいかない左手の使い方ですが、チェロ(とコントラバス)なら上手く行く可能性はあるのでしょうか?仮に上手く行ったとしても、チェロでそれなりに左手の運指が出来る様になったからと言ってヴァイオリンに持ち替えるとチェロで習得した技術をヴァイオリンには全くフィードバックできないかもしれません。

 ヴァイオリンを弾きたいのであればあくまでもヴァイオリンで左手の練習を積むべきか、チェロに浮気をして左手の感覚をチェロである程度習得したうえでヴァイオリンにフィードバック出来るものなのか??? コメントいただける方、是非お知らせ頂きたくお願いします。

 いずれにしても一度チェロの体験レッスンを受けてみようか、ということを改めて検討しています。それなりにチェロが弾けるようになれば、フルートの伴奏に活かせるという発想も実はあります。この場合は細かい動きのフレーズは省略して二分音符や全音符で通奏低音を鳴らすぐらいでも楽しめる曲があるだろうということで、仮にそうするとなるとヴァイオリンとチェロの二足の草鞋よりはヴァイオリンからチェロに乗り換えた方が良いだろうとは思っています。ただ、楽器の持ち運びを考えると声楽とヴァイオリンとフルートだけにしておきたいという気持ちもあります。いやあ、いけませんね。あまり浮気をせずにフルートとヴァイオリンをしばらくは優先して練習したいと思います。それでもチェロの体験レッスンも一度受けてみたいですね。


邦楽 尺八曲 「鶴の巣籠」

2017-03-29 22:31:17 | 器楽・楽器

 尺八の有名な曲に「鶴の巣籠(すごもり)」という曲があります。この曲の存在を知った経緯は、岡田暁生教授による放送大学の講座「西洋音楽史」の1回目か2回目に、西洋音楽を定義する中で西洋音楽以外の音楽として日本の尺八の曲を紹介されていたことにあります。また、その際に岡田暁生先生ご自身も一度尺八の演奏を志して先生についたそうですが、難しくてなかなか音が出ない、名人の様に自由に音(音程)を揺らす名の夢のまた夢というような感じで、習い始めて1年半程で師匠が引っ越しをされた機会に、辞めてしまったとのことです。

 尺八の難しさはともかくとして、曲としての「鶴の巣籠」は尺八を良く知らない私にとっては典型的な尺八の魅力を存分に楽しめる曲の様に思います。ところで今年の2月からフルートを始めた身としては、自分自身で吹いてみたいフルートの名曲というものをあまり知らないので、暇を見つけてはフルートの楽譜を物色しています。その中dム〇マツのオンラインショップの楽譜コーナーで見つけたのが、「鶴の巣籠」の楽譜です。税込み¥1,560-、在庫状況×となっているので、現時点では入手できないようです。備忘録として楽譜情報を記しておきます。

作者不詳/オッフェルマンズ、ウィル/Anonym/Offermans, Wil
TSURU-NO-SUGOMORI (JAPANESE TRADITIONAL)
鶴の巣篭もり
楽譜ID : 22338
編成分類 フルート・ソロ
楽器編成 Fl
作曲家時代 近・現代
作曲家生国 Netherlands
難易度
出版社 ZIMMERMANN
出版No. ZM33720

 現代のベーム式フルートにはカバードキィとリングキィの2種類のキィが用いられていますが、フルートで尺八の曲を吹く時などは当然リングキィの方が音程のポルタメントをより連続的に吹けるだろうから適しているのでしょうね。「鶴の巣籠」以外にも尺八の曲を五線譜に採譜した楽譜があれば入手して演奏してみたいと思っています。「鶴の巣籠」は有名曲だけあってインターネットの動画サイトに多数の音源がアップされています。当然ながら殆ど全て尺八による演奏のもので、パッと見た限りではフルート版のものは見つかっていません。いずれフルート版がアップされていないか探してみようとも思っています。邦楽に興味のない方も、海外でフルート用に採譜・編曲?された尺八の曲も存在しているということで、是非オリジナルの「鶴の巣籠」を一度聞いてみて頂きたいと思います。お薦めします。


理想の楽器を空想してみました。 スライドフルート。

2017-03-18 23:22:49 | 器楽・楽器

 吹奏する管楽器の中で大きい音がするイメージがするのは、何と言ってもトランペットやホルン、トロンボーンといった金管楽器ですよね。貸練習室や貸スタジオでも、金管楽器はお断りというところもあったりします。何故金管楽器は大きな音がするのかと言えば、歌口=マウスピース側の直径1㎝以下の管から開口部のベルに向けて断面積がどんどん大きくなっていくからですね。歌口からの距離に対して管の断面積が指数関数的に広がっていく、いわゆるエクスポネンシャルホーンになっている時が最も無駄なく=効率よく音量が増幅されます。木管楽器でも歌口付近の管径よりはベルの管径の方が広がってはいますが、金管楽器に比べれば理想的なエクスポネンシャルホーンからのズレが大きいため、金管楽器ほどの音量を吹奏することは出来ません。

 木管楽器の中では発明された年代が最も新しい楽器としてサキソフォーンがあります。金管楽器と木管楽器の良いとこ取りをした楽器とも言えますが、木管楽器の中では歌口からベルに向けての管径の拡大が最も大きく、エクスポネンシャルホーンに近いと言えると思います。古い時代のトランペット等は管体の途中にトーンホールを開けて音階を吹奏するように作られており、金管楽器の管体に木管楽器のマウスピースをつけたものがサキソフォーンだとも言えるかと思います。では、木管楽器の管体に金管楽器のマウスピースをつけた楽器はこれまでに存在していないのでしょうか? どうやら木管楽器の管体に金属楽器のマウスピースをつけた楽器は存在していないようですね。

 更にもう一つ。全ての木管楽器は管体に設けた多数のトーンホールを順に開閉して音階を吹奏します。金管楽器の殆どは管体の途中に設けた3つ以上のピストン又はヴァルブを操作することで実質的な管長を変えて音階を吹奏します。しかしトロンボーンは管体の途中のスライドを伸縮させることで実質的な管長を変えて音階を吹奏します。木管楽器でも管体を二重なり三重のスライド構造にして実質的な管長を変えて音階を吹奏することも出来るはずです。あるいは今あるトロンボーンのマウスピースをサキソフォーンやクラリネット等の木管楽器のものに交換して吹奏することは出来ないものなのでしょうか? 簡単に出来るものならこれまでにその様な楽器が登場しているはずです。ということは、金管楽器の管体に木管楽器のマウスピースを交換するということには、いくつかの解決しなければならない課題があるということではないかと思います。エアーリードであるフルート属以外の木管楽器は、オーボエやファゴット等のダブルリード楽器にしろクラリネットやサキソフォーンのシングルりード楽器にしろ、マウスピースを口にくわえる体制となります。一方で全ての金管楽器では円形のマウスピースのリムに上唇と下唇とを押し付けて音を出します。このマウスピースの構え方と、木管楽器は管体に設けた多数のトーンホールを開け閉めする、金管楽器では3つ程度のピストンまたはヴァルブを操作して実効的な管長を変えること、で音階を吹奏するという組み合わせに合理性があるのでしょうね。

 さて、金管楽器とリードを使う木管楽器ではそういうことでとりあえず納得しますが、他の組み合わせがもう一つ考えられますね。エアーリードのフルート属の歌口に、トロンボーンと同じ、あるいはトロンボーンとは違うけれどとにかく管体をスライドさせることで実効的な管長を変えて音階を吹奏する楽器はあり得ないものなのでしょうか? 例えばトロンボーン、あるいはアルトトロンボーンやスライドトランペットの管体を利用して、金管用のマウスピースの代わりに歌口側の管体を水平に90°曲げてフルートの様な歌口を設けた楽器をつくり、トロンボーンと同じようにスライドを動かして音階を吹奏するエアーリード楽器は作れないものでしょうか?

 最近、入門用の楽器としてプラスチック製の各種の管楽器が販売されているようです。あるいは私が愛用しているネットオークションを通じてジャンク品程度のトロンボーンとフルートの歌口とを入手して、何とかスライド式のエアーリード楽器を自作してみようかと思わないでもありません。少なくとも一般的なフルートが得意とする早いパッセージをスライド式エアーリード楽器で吹奏しようとすると、音階がすべてポルタメントがかかる様な感じになり、音程を明瞭に吹奏することが極めて難しくなることは、容易に予想できますね。それでも原理的に異なる楽器が新たに生まれたとなれば、その楽器の特性を生かした作品を作曲家が作曲してくれるのではないかと思います。試作品を作って検証してみるしかないでしょうね。