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生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

野上彰  小林秀雄   落葉松

2014-12-11 21:50:31 | 小林秀雄
 昨日は女声に歌って欲しくない男声合唱曲を取り上げました。では男声合唱よりも女声合唱の方が良い曲はあるのか?という疑問を感じられた方もおられるかと思いますので、野上彰作詞、小林秀雄作曲の「落葉松」を取り上げます。このブログを読まれるほどの方であれば、ご自身で歌ったことはなくてもどこかで聞いたことはあるのではないでしょうか?   元々は独唱曲として作曲されたとのことです。ソプラノ独唱で歌われることが多いようですが、アルト、テノール、バリトン、バス、あらゆる声種で歌われている日本歌曲の名曲だと思います。作曲家自身が女声合唱、混声合唱、男声合唱に編曲しているそうです。えっ?!?!?!  男声合唱にも編曲しているの!!! そりゃ名曲だもんね・・・。と思ってもう少し確認してみるとソプラノ独唱と男声合唱という形で編曲されたようです。

 動画サイトを見てみると、独唱、合唱と様々な形態で歌われた音源がアップされています。ソプラノ独唱と男声合唱版を聞いて見るとソプラノが旋律を歌い、男声合唱がポピュラー音楽的に言えばバックコーラス的に歌う形で始まり、後半は男声合唱が旋律も歌う形でその上にソプラノ独唱がヴォカリーズでオブリガートを重ねます。最後は再びソプラノ独唱が旋律を引き取って男声合唱はバックコーラスとしてハミングによるハーモニーで静かに終わります。はい、この形であればオリジナルの「落葉松」の良さを少しも損なわずに、男声合唱の持つ豊かな倍音の魅力を付け加えることに成功しています。中間の男声合唱とソプラノ合唱が同じ旋律を歌う部分も、ビッグバンドジャズのグレン・ミラー楽団のサキソフォーンセクションが、一人だけクラリネットに持ち替えてサキソフォーンの旋律のオクターブ上を吹く独自のグレン・ミラーサウンドを誇っていましたが、ソプラノ独唱と男声合唱版「落葉松」の中間部を聴いたときには、正にこのグレン・ミラーサウンドの「落葉松」版だと思いました。

 一つのコンサートで、独唱版と、女声合唱版と、ソプラノ独唱と男声合唱版とを、聴き比べるのも面白いと思いましたが、合唱団の入れ替え等で現実的には難しいでしょうね。

 昨日取り上げた男声合唱曲の「いざ起て戦人よ」も、例えば一番は男声合唱のみで、二番から男声合唱の上に、ヴォカリーズで女声がオブリガートを入れるのであれば、是非やってみて頂きたいと思っています。

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 さて宣伝です。詳細は未定ですが12月28日(日)13:00~16:30 日暮里サニーホールのコンサートサロンにて大人の学芸会の弾く忘年会があります。

 シューマンの連作歌曲「詩人の恋」を1曲目から持ち時間の許すまで歌う予定です。おそらく1曲目から4曲目乃至6曲目ぐらいかと思います。

 詳細はわかり次第お知らせしますので、このブログに興味を持たれた方、是非聞きにいらしていただければ幸いです。