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生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

Giacomo Carissimi  Jephthah   ジャコモ・カリッシミ  オラトリオ「イェフタ」

2014-11-09 10:39:35 | カリッシミ
 毎朝目覚まし時計代わりにタイマーでNHK-FMを聞いています。普段は7:00からのニュースを聞き終わるとOFFにしていますが、日曜はそのまま「ビバ!合唱」を聞くこともあります。今日の「ビバ!合唱」はオラトリオの起源ということで、バロック期のイタリアの作曲家ジャコモ・カリッシミのオラトリオが放送されていました。解説の花井哲郎氏に依れば迫力ある演奏ということですが、ロマン派やそれ以降の作品・演奏に馴染んだ耳にはむしろ清楚と言うべきほどの演奏に感じます。しかしこれはベートーベンやマーラー、ストラヴィンスキー等その後の大発展したオーケストラ作品と同じ尺度の感性で聞くからであって、日本史で言えば徳川家康や2代目の秀忠が江戸幕府の基礎固めをしているころに作曲された作品として見れば(聴けば)、なるほど胸に迫るものがあろうかと思います。

 イェフタというのは父親の名前で、敵との戦いに際して神に勝利できたら凱旋の際に最初に迎えに出たものを生贄として神に捧げると誓います。そして見事戦いに勝利して凱旋すると彼を最初に迎えたのは一人娘だったという展開です。この物語については時代を下ってヘンデルも作曲しており、ヘンデルの声楽作品の大作としては最後のものになったそうです。

 さていつものことながらペトルッチ(IMSLP)で楽譜を探すとありました。が、肉筆楽譜を写真撮影したかの様な体裁で、読みやすいものではありません。そして何よりも問題なのが伴奏が通奏低音というのでしょうか、単独の低音部譜表一段で、殆どが全音符や二部音符で根音だけを示して、通奏低音奏者が即興で伴奏を展開することを前提にした最小限の記譜しかされていません。これでは私にはどうにもなりませんので、そうすると音源を当たることになります。CDも幾つか販売されているようですし、動画サイトにも複数アップされています。そうなるとやはりCDを購入しようと言う気持ちは萎えるもので、世界的にCD産業が斜陽化するのも仕方の無いことですね。

 Wikipedia日本語版によると、カリッシミには「最初のオラトリオ作曲家」という評価が与えられているそうです。 (1605年4月18日受洗 - 1674年1月12日 ローマ)