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生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

廣瀬量平 合唱組曲 「海の詩」 「海鳥の詩」

2015-09-08 23:54:44 | 廣瀬量平
 昨日は、「海鳥の詩」の2曲目「エトピリカ」の楽譜の画像データを、カワイのスコアメーカーの楽譜データに変換していると、いきなりパソコンの電源が落ちると書きましたが、今日はスコアメーカーを立ち上げてもいないのにいきなりパソコンの電源が落ちるという不具合が発生しました。これは昨日のブログはスコアメーカーにとってとんだ濡れ衣で、パソコン自体の寿命が近づいているのかもしれません。

 閑話休題。廣瀬量平氏の「海の詩」は私が高校へ入学する前の年のNHK全国学校音楽コンクールの高校の部の課題曲として「海はなかった」が作曲され、その後合唱組曲「海の詩」として完成したように認識しています。「海鳥の詩」は私が高校を卒業するとしか卒業した後で出版された合唱組曲で、私自身は高校卒業後は合唱から離れていたことから、「海の詩」も「海鳥の詩」も、仕上がった状態で歌ったことは一度もありません。どちらの合唱組曲もある時期は日本全国で盛んに歌われた人気の作品だったと思っています。廣瀬量平氏の作品は当時も今も、なかなか前衛的な雰囲気を上手く取り込んだ、アヴァンギャルドな魅力があると思っています。ただ、「海の詩」には「シーラカンス」と言うグラフィカルな記譜法を駆使した作品も含まれていることが、アマチュア合唱団が取り組む上でのハードルを挙げていると思います。実際に演奏しようと思って作曲者の意図を楽譜上で良く良く考えてみると、決して難しくはないと思うのですが、普通の音符による記譜法に慣れきった指導者が食わず嫌いで敬遠しているのだろうと思います。少々残念なので、是非興味を覚えられた方は「海の詩」の演奏に取り組んで頂きたいと思います。

 「海の詩」に比べると「海鳥の詩」は廣瀬量平らしいアヴァンギャルドな和声の魅力を十分に備えたまま、オーソドックスな成り立ちなので抵抗なく演奏されていると思います。当たり前のことですが同じ作曲家の作品なので、「海の詩」の和声と「海鳥の詩」の和声には共通するものがあり、非常に良く似ている部分もあると思います。それでいて「海の詩」は海と関わる人間の営みが歌われていて、中には古の邪馬台国を思い起こさせる曲もあり、空間だけでなく時間軸の広がりもある組曲になっています。一方で「海鳥の詩」の主人公は全て海鳥で人間は登場しません。また北の海鳥限定で北海道のご当地ソングともいえます。そして時間軸のパースペクティブは特に描かれていません。過去・現在・未来で言えば現在形の世界だと思います。それでも鳥を主人公に自然を描くことで時代を越えた普遍性を有する組曲になっていると思います。

 廣瀬量平氏の作品はスケール感で言えば團伊玖磨氏の作品に一歩譲るかもしれませんが、より現代的な和声感が魅力で、構成力ではほぼ互角、繊細さでは廣瀬氏が一歩勝るというところでしょうか。

岩間芳樹  廣瀬量平  混声合唱組曲「海の詩」 5 航海

2015-03-18 22:16:12 | 廣瀬量平
 ソロの方が面白くなって合唱から離れて一年以上になりますが、最近再び合唱を始めています。勤務先の合唱サークルで2週に一回のペースで勤務時間後に2時間半練習して、その後飲みになだれ込むパターンです。以前から廣瀬量平の「海はなかった」をやりたいと機会が有るごとに言っていたら取り上げてもらえることになりました。ついでに同じ合唱組曲「海の詩」の終曲、5曲目の「航海」もやることになりました。正直に言うと終曲の「航海」よりもその前の4「海の匂い」の方が歌いたいという気持ちは強いのですが、「海の詩」から2曲選ぶとしたら、1曲目の「海はなかった」と4曲目の「海の匂い」は曲想として似たところがあるということと、2曲目に終曲の「航海」を持ってくる方が落ち着きが良いとは思います。「海はなかった」と「航海」を仕上げてなお余裕があれば「海の匂い」も是非取り組みたいと思っていますが、「海はなかった」、「海の匂い」と「航海」の3曲だと、「海はなかった」と「海の匂い」にくらべ「航海」だけが異質な感じがします。

 というのは「海はなかった」と「海の匂い」は高度経済成長期の自然破壊という時代背景の前で若者、それも十代、より踏み込んで言えば高校生か高校を卒業したばかりの青年の悩み・葛藤を描いていると思います。それに対して「航海」は時間軸をはるかに遡って邪馬台国の卑弥呼が登場します。「海はなかった」と「海の匂い」が抒情的な曲であるのに対し、「航海」はABA形式のAの部分は行進曲風で荒波を進む船を描いています。もともと「海はなかった」は1975年頃のNHK学校音楽コンクール高校の部の課題曲として作曲され、その後4曲追加して5曲からなる合唱組曲「海の詩」とされたと私は認識しています。その後に発表された廣瀬量平の合唱組曲に「海鳥の詩」がありますが、「海の詩」のモチーフが使われています。高校生に歌われることを前提にしているので「海はなかった」は歌いやすい曲ですし、「海の匂い」と「航海」も歌いやすい曲です。合唱パートについて言えば特に難しい和声は無いように思います。そうは言っても廣瀬量平の曲なのでピアノパートにはところどころ現代音楽的な音使いがされています。

 動画サイトで「廣瀬量平 海の詩」で検索すると、「海鳥の詩」がわんさか出て来ます。それでも「海の詩」の「海はなかった」、「海の匂い」、「航海」の音源はアップされている様です。是非聞いて見て下さい。

廣瀬量平 混声合唱組曲「海の詩」 から 1.「海はなかった」

2014-08-16 09:04:04 | 廣瀬量平
 お盆休みで計画年休と言う建前で会社に無理やり年休を取らされて家にいます。家人がいると歌の練習も出来ず、パソコンの前に座って動画サイトで色々と音源を漁っています。いつしか懐かしい日本の合唱曲に行き着いていました。

 1975年のNHK全国学校音楽コンクール高等学校の部の課題曲です(詩:岩間芳樹)。齢がばれますが、私が高校に入学して合唱を始めたのが1976年です。私自身は仕上げた形としてはこの曲を歌ったことは無いが、何かにつけて先輩達が歌うものだから直ぐに憶えました。旋律だけなら今でも楽譜無しで歌えます。最近は歌詞を覚えるのに四苦八苦しているのに、昔覚えた歌詞は忘れないものですね。

 Nコンの課題曲だから、混声合唱版だけでなく、女声合唱版、男声合唱版ももちろんあります。Nコン課題曲としての楽譜にはギターのコードも振ってあったと記憶していますが、その後合唱組曲「海の詩」として出版された楽譜にはギターコードは記されていない様です(74年の課題曲「灯火を高くかかげて」にもギターコードが振られていたので、この頃はNHKの方針としてギター伴奏を前提にするようにしていたのでしょうか)。それ以外にも「・・・自由な羽ばたきを望んでいたはずだった」という歌詞の「望んでいた」の部分が、Nコン課題曲楽譜では「のぞんーでいた」が、後の組曲版では「のぞんでーいた」に譜割が変っていたはずです。渋谷のYAMAHAの楽譜売り場で「海の詩」の楽譜を広げながら譜割が変っている等と合唱部の友人と話していたら、見かけないオジサンが近づいてきて、いきなり「廣瀬です。」と言われたのには驚きました。その時の風貌を今でも思い出しますが、お召し物はきちんとしたスーツ姿でしたがなかなか個性的なご尊顔でした。

 曲想は高校生の感性のスィートスポットにはまるもので、公害・環境破壊に対する抗議がテーマになっている様に思います。「海はなかった」は動画サイトにも複数アップされていますし、「海の詩」の楽譜もCDも現在でも入手できます。が、廣瀬良平氏がその後に発表した合唱組曲「海鳥の詩」の方が有名で演奏機会も多いようです。特に「海はなかった」以外の「海の詩」の収録曲はほとんど演奏されていないのではないでしょうか。それでも動画サイトで検索すると「海の詩」の全ての曲を聞くことが出来ます。「海の詩」が「海鳥の詩」ほど歌われない最大の理由は2曲目の「シーラカンス」でしょうね。「海の詩」の楽譜を広げた時に、「シーラカンス」はどうやって演奏するんだろうと?????となった記憶がかすかにあります。4曲目の「海の匂い」のモチーフが「海鳥の詩」にも使われていて、いつの間にか「海の詩」の4曲目の「海の匂い」と「海鳥の詩」がゴッチャになっていました。

 「海はなかった」が単独で収録されている混声合唱名曲集という楽譜集は購入しているので、機会があれば歌ってみたいと思っていますが、「海の詩」の楽譜を購入して「海の匂い」も歌ってみたいと思っている自分に気がつきました。

 あの頃歌った合唱曲で、今でも歌ってみたい曲は多数ありますが、色々探して見ても音源も楽譜も見当たらないのが、大中恩の合唱組曲「遥かなものを」です。特に終曲の「山頂」、出だしの歌詞はたしか「足をはり 手を伸ばし そがれた岩の端に立てば」だったと思いますが、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番1楽章のピアノの出だしのような前奏で始まるダイナミックでスケールの大きい曲です。何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非是非お知らせ下さい。



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 さて、宣伝です。

 来る8月24日(日) 大人の学芸会サマー・フェスティバル で

 レイナルド・アーンの歌曲;「クロリス」、「夜に」、+もう1曲ぐらい

 歌わせて頂きます。 @門前仲町徒歩10分 Symphony Salon

   13:00-18:00    私の出番は後半になりそうです。

 このブログを見て興味を持っていただいた方は、宜しかったらお聞きにいらして

 下さいませ。なおサマー・フェスティバルは器楽アンサンブルが中心で声楽は

 少数派ではあります。