オールドヨットマンの残日録・ZANJITSUROKU

相模湾に育てられて60余年、ヨットレースや仲間との思い出を大切に、これからの日々を健康で明るく楽しく、絵日記に綴ろう。

3日目 神威岬~積丹岬を越え小樽沖へ

2013-07-24 17:14:52 | 日記
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 ここまで、穏やかな航海が続いている、予定より早いペースだ。 昨夜もベタ(凪)になり機走7kt、左エンジンだけで走る。左エンジンだけなので少し右に行こうとするのを舵で修正しながら神威岬に向けるが、コースの修正の仕方を実習生に教えていた。 朝方、もう小樽沖、これから錨泊の作業に入る。 北の風、さし網の赤い旗に気をつけながら、2隻の貨物船の間に泊める予定で、これから何をどうする・今何のために何をしているかをスピーカで実習生に説明しながらの作業だ。  ブリッジにはキャプテンと三等航海士と操舵手、バウに一等航海士、スターンに二等航海士を配し実習生も配置につく。 水深19メートルのところ、左舷のアンカーでチェーンは6節(1節は27.5メートル)の指示がでる。右アンカーは緊急時に備えて少しチェーンを出してスタンバイ。 キャプテンの号令でアンカーレッコ、チェーンの長さ・方向が細かく報告され、無事終了。        
 今日はこれから機関室でエンジン・発電機・ボイラを、通信室で無線通信・電話などを見学する予定だ。  海王丸のエンジンはヤンマー1500hp×2基、可変ピッチプロペラが装備されていて、前進Fullから後進Fullまで、回転数を変えることなく切替ができるという。 (日本丸は固定ピッチプロペラ) このほか発電機3台、予備発電機1台、ボイラーが装備されている。 毎日、細いステンレスの棒をエンジンに当てて耳に伝わる音を聞き異常がないか確認しているという。 早期発見による予防保全が基本とのこと、う~ん確かに!! うちの船も見習わなくちゃ。 続いて通信室・アンテナも見学した。 海王丸では最新の装備をしているが、それを表示するのは、実習生用に目で見てわかるアナログで表していた。 一般商船ではコンピュータで処理して画面に表示しているらしい。 さすが練習船。 
 午後は、火災発生時の模擬訓練と落水者救助訓練を行い、中味の濃い一日を終えた。

 夕食後、バウデッキで教官・指導員と意見交換、3日間の研修の総括が行われた。 研修生からは感動と感謝の言葉が多くあったが、私は感謝とともにハワイへの強い意志を伝えた。
 明日はいよいよ小樽港へ入港、残念だけれど下船しなければならない。   
- つづく -

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